SixTONES・京本大我さん「休みだったとき、七五三掛龍也や宮近海斗にテーマパークに誘われたんだけど行きたくねえなって」…真相は!?【特別インタビュー最終日】
7月号でのデート企画が大好評だったSixTONESの京本大我くん。その際のインタビューをもとに京本くんの〝理想のデート・最新版〟を実現!今ハマっているカメラと趣味の料理にフォーカスしたリラクシーな週末デートの表情をお届けします。インタビューでは12月に29歳を迎える今思うこと、そしてミュージカル『シェルブールの雨傘』や来夏公開の映画『言えない秘密』のお話までたっぷり伺いました。
『シェルブールの雨傘』は大人の恋愛と結婚を描いた苦いストーリー…29歳になる今、いい機会をいただいたと思う
――台詞も含め全編が音楽で構成されたミュージカル。出演が決まったときの感想はいかがでしたか?
「昨年以来、映像作品の仕事が多かったので、今年もミュージカルに挑戦できるのは嬉しかったですね。全編音楽というのも作風が大人っぽいことも挑戦だと思いました。今までは皇太子や王子の役が多かったけれど、今作は大人の恋愛と結婚を描いた苦いストーリーで、自暴自棄になってワンナイトラブや酒に溺れるシーンもある役。ファンの方には免疫がないかもしれないけど12月には29歳になる今やらないと30代からの仕事の内容にも関わってくると思うので、いい機会をいただいたと思ってます。王子様じゃない、いい意味でのギャップが出せるかな」
――アルジェリア戦争を時代背景に若い二人の恋を描いた作品で、演じるのは自動車整備士のギイ。準備しようと思っていることはありますか?
「屋外のガソリンスタンドで働いている役なので、説得力のある体作りをしてほしいと演出家さんに言われてます。リーダー格でもあるので筋肉をつけて顔も汚して。外見の作り込みもしなければと思ってます」
――京本さんが思う、王道ミュージカルの魅力はなんでしょう?
「自分では王道縛りというか作品のジャンルを縛ってるつもりはなくて、巡り合わせかな。先日『ビートルジュース』を観に行ったときはジェシーにしかできないと思ったし、同じ作品をやりたいわけじゃないけど、あんな作風もやってみたいなと思って。王道であり続けることは大事だと思うけど、(山崎)育三郎さんや(井上)芳雄さんも王道だけじゃなく変化球な作品もたくさんやってらっしゃるし。もっとぶっ飛んでる役や『こいつにできるの?』って批判を食らうような役もやってみたい。『あいつじゃ務まんないだろ』とか『イメージじゃないだろ』って思われるのを覆すのも大好きなんで(笑)。ただそれにはご縁やタイミングもあると思うんで焦ってはないですね。どの作品でも間違いなく得られるものはあるから、やらせていただけるのはありがたいです。そういう意味では映像作品では幅が出せたかな。『束の間の一花』や来年公開の映画『言えない秘密』は王道の恋愛ものだけど、ドラマ『ラストマン』でのバスジャック犯の役も実は好きだったから。そんなギャップを舞台でも表現できたらいいですね」
――バスジャック犯は大好評でしたね。
「映像でもぶっ飛んでる役をやってみたいです。サイコパスでも何でも。でも俺、結構、影響受けちゃってプライベートも引きずってしまうんで、そこは怖いですけど。『ニュージーズ』のときなんか、裏でもリーダー気取ってましたから(笑)。わりと切り替えができないんです。バスジャック犯のときもマインドが陰になっていて、撮影期間の中一日が休みだったとき、七五三掛(龍也)や宮近(海斗)にテーマパークに誘われたんだけど行きたくねえなって。テーマパーク自体にはめっちゃ行きたいんですよ。でも翌日にバスジャック犯に戻れないなって、断って家にずっといて。俺を置いていったんですよ、あいつら。別日にしないで(笑)」
――今作で課題にしていることは?
「体が資本なので気を張りすぎたり無理しすぎちゃいけないと思いつつ…。8月のディズニー・ブロードウェイ・ヒッツも全力でやりましたが、後で自分のパフォーマンスを聴き返すと全然ダメだったなと思って。終わった後に反省があるから、今作ももがきたいなと思ってます。今は原作映画を観てイメージしてますが、街や時代の背景など調べようと思えばいくらでもあるから妥協なく準備したい。台詞がなくて歌で伝えるからこそ今まで以上に表現力が求められると思うんで、しっかりと歌詞がメロディに乗って届くように。歌でストーリーを追っていけるように、責任もって表現力をつけていきたいですね」
――今作の見どころと観に来てくれる方にメッセージをお願いします。
「ミュージカルをあまり観たことがない方には全編音楽っていうのはハードルが高いと思うけど、アイドルの僕がやることでそのハードルが低くなればいいなあと。観に来てくださる皆さんには何かを受け取ってもらえるような仕上がりにしたいです。とはいえ、お客さんに媚びすぎることなく。『シェルブールの雨傘』は作品としての歴史があるので、僕はそこに感動を覚えてますね。60年前の’60年代の作品を令和の時代に令和のキャストで再演するというのは、すごいロマンがあるなって。劇中の歌詞も変えなくていいくらい、今の時代でも十分に伝わる作品だし、60年受け継がれている作品の強さや大きさにはロマンが詰まっている。そういう意味でも今作に挑戦できるのは光栄ですね」
『シェルブールの雨傘』
’64年公開のミュージカル映画の舞台化。台詞を含む全編が音楽で構成された名作で日本では約10年ぶりの上演。戦争で引き裂かれた恋が終わりへと向かう姿を美しい旋律に乗せて描く。脚本/ジャック・ドゥミ 音楽/ミシェル・ルグラン 演出・上演台本・訳詞/荻田浩一 出演/京本大我 朝月希和 井上小百合 渡部豪太 春野寿美礼ほか。⃝11月4日(土)~26日(日)新橋演舞場、12月3日(日)~10日(日)大阪松竹座、12月14日(木)~16日(土)広島文化学園HBGホール
Taiga Kyomoto
’94年12月3日生まれ 東京都出身 血液型B型⃝SixTONESとして’20年1月『Imitation Rain』でCDデビュー。デビュー前よりミュージカル作品に多数出演。主な出演作は『エリザベート』、ディズニー・ブロードウェイミュージカル『ニュージーズ』(主演)、『流星の音色』(主演・劇中音楽)など。ドラマ『束の間の一花』『ハマる男に蹴りたい女』、映画『TANG タング』などにも出演し、初単独主演映画『言えない秘密』が来夏公開予定。ピアノ留学でトラウマを抱えて帰国した音大生・湊人を演じる。
取材・文/駿河良美 再構成/Bravoworks.Inc