夫やパートナーは大丈夫?【男性更年期】を疑う48歳会社員がクリニックを受診してみた

「ひょっとすると更年期かも?」3年前から心身の不調を感じているというアラフィフ男性が、メンズクリニックを初受診。果たして診断結果は…? また、実際に更年期を乗り越えた男性を取材。今だから言える「妻にこうしてほしかったリスト」を公開します。更年期は男女問わず誰にでも起こりえる不調。加齢で片づけず、心と体の声に耳を傾けて。

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更年期を疑っている48歳男性に実際に診察を受けていただきました

左:日本泌尿器科学会 専門医・指導医 辻村 晃先生
兵庫医科大学卒業。国立病院機構大阪医療センター勤務後、ニューヨーク大学に留学し細胞生物学臨床研究員を務める。現在は順天堂大学医学部附属浦安病院泌尿器科教授。Dクリニック東京では男性更年期、妊活の診療に従事。男性更年期障害に悩む3,500人以上を診察。

右:A.Tさん(48歳)メーカー勤務
家族構成:妻46歳、16歳男子、13歳女子
45歳のときコロナで生活習慣が激変。ストレスを感じたのか、目まいやズーンと体が重たくなる症状を発症。男性更年期を疑い、その予防として筋トレをスタート。診察経験はなし。

質問がかなり多岐にわたる問診票

身体的症状をはじめ、精神的症状、性的症状まで普段の健康診断よりチェック項目は多数。自分の男性力を見直すきっかけに。

男性更年期は恥ずかしいことじゃない!心身の不調を感じたら相談しよう

Aさん(以下、A) 目まい、頻尿、性欲の衰えなど、心身の不調を感じていますが男性更年期でしょうか?

辻村先生(以下、辻) その疑いはありますね。以前は採血をして基準値を下回ったら男性更年期と診断していましたが、2017年頃から症状があればみなされます。

A 男性更年期と診断されると具体的にどんな治療をしますか?

 十分な休息や睡眠ができないと、テストステロンの分泌量が減り、男性更年期に。症状の程度により医師と相談したうえで、注射で男性ホルモンを補充するなどの治療となります。

A どれくらいで完治しますか?

 2〜4週間ごとに注射を打ち、3カ月を治療の目安としています。ホルモンを補充することで症状の約7割は改善されます。

A 男性更年期=情けないと思わず、不調をパートナーや同僚に打ち明けて、ストレスを溜めないことが大切かなと感じているのですが…。

 その通り。男性更年期障害の原因となるテストステロンの減少を予防する生活習慣をしていきましょう。

果たして診断結果は?

「男性ホルモンのテストステロン、フリーテストステロンとも基準値ですが、症状はあるので、男性更年期と言えます。タンパク質多めのバランスのよい食事を心がけましょう」(辻村先生)

結果を見てどうでしたか?

採血と先生の診察でモヤモヤが解消!不調を感じたら抱え込まずに相談すべき
男性更年期かなぁ…と思いつつ、仕事を優先し不調を認めず過ごしていました。採血&診察の結果で男性更年期は〝障害〟ではなく、誰にでも起きうることと理解したら安堵感を得て気分も晴れ晴れしました。

診察を受けた病院は

Dクリニック東京
東京都千代田区丸の内1-11-1 パシフィックセンチュリープレイス丸の内10F TEL:03-5224-5551 診療時間:10~19時(火~金)9~18時(土・日・祝) 休診日:月曜 男性ホルモンに着目し男性更年期やAGA治療、男性美容皮膚の医療サービスを提供。男性力ドック¥33,000~


男性更年期を乗り越えた男性を取材「今だから言うけど、妻にはこうしてほしかった…」

家族構成:妻44歳、16歳男子、14歳女子、10歳男子
耳鼻咽喉科、精密検査、心療内科などを経て、男性更年期外来を受診。男性ホルモンを注射で補充したらあっという間に症状が軽減。

家庭や仕事で〝期待〞されることが男性ホルモンの上昇につながる!

「コロナ禍で仕事が激減したとき、目まいや立ちくらみ、人ごみへの恐怖心、睡眠障害を発症。妻に『男性更年期かも?』と伝えたところ理解してもらえず『情けない』、『怠けているの?』といった反応に酷く落ち込みました。男性は本来獲物を捕りに行くという意欲や体力が必要で、射止めたと実感すると気分が高揚し、男らしさを保つことができると思います。『今日も帰りが早いのね』、『休日なのに出かけないの?』など何気ない一言で追い込まれたと感じることもあるので、夫の心身の不調を感じたときは、『なんとかなるよ!』とか『心配しないで!』など励ましの言葉をかけてもらえると気持ちも晴れると思います」

「こうしてほしかった」リスト

  • 「大丈夫!大丈夫!」と励ましてほしかった
  • 仕事の帰りが早くても怠けていると疑われたくなかった
  • 「何とかなるから!」と不安を打ち消してほしかった
  • 「加齢でしょ?」で終わらせてほしくなかった

パートナーはこうすべし!

「最近体力ないね」など昔と比べるようなことを言わない。不調で悩むパートナーに「加齢」の一言で片づけない。思いやりの一言をかけるなど、夫の不調に寄り添うよう心がけて。

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2024年『美ST』2月号掲載
撮影/渡邉明日香(A-1) 取材/増野玲奈 編集/岡村宗勇

美ST