冬の「なんとなく」不調は腎臓が弱っているからかも!?今日からできるケア方法で、冬を元気に乗り切る!
「なんだか仕事のやる気が出ない」「なんとなくからだがダルい」冬に入ってこのような「なんとなく」の不調を感じている人は、もしかしたら腎が弱っているのかもしれません。
冬は腎臓が弱りやすい季節なので、対策をしないと不調を感じやすくなります。以降では、冬と腎臓の関係性、感じやすい症状、対策方法について解説します。
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目次
- 冬は腎の季節
- 腎臓が弱っていると感じやすい症状
- 冬の不調に取り入れたい対策
- 冬の不調には漢方薬もおすすめ
- 冬は腎臓に優しい過ごし方を意識しよう!
冬は腎の季節
冬は腎臓が弱りやすく、不調につながりやすい季節です。寒くなると血管が収縮するため血圧が上がり、血流量が増加して腎臓に負担がかかります。
腎臓に負荷がかかり弱くなると血流が増えて負担がかかり、さらに腎臓が弱くなるという悪いループに入ることもあります。
加えて、
- 日照時間が短い
- 年末年始の休日により生活リズムが崩れやすくなる
- イベントが多く暴飲暴食しやすくなる
といった要因も重なると、さらに腎臓は弱っていきやすいため注意が必要です。
このように、冬は知らず知らず腎臓に負担をかけ腎臓病のリスクを高める季節なので、腎臓に負担をかけないような対策をとっていくことが大切です。
腎臓が弱っていると感じやすい症状
腎臓・泌尿器・生殖器が弱った状態を漢方では「腎虚(じんきょ)」と呼んでいますが、その場合は以下のような症状がみられるようになります。
- 頻尿
- 疲れやすい
- 足腰がだるい
- しらがや抜け毛の増加
- 耳の聞こえが悪くなる
- 小さな文字が見えにくくなる
- 皮膚の乾燥
- 手足の冷え
- つまずきやすくなる
- 火照りやすくなる
- 足が痺れる など
人の成長や発育、生殖にはホルモンの分泌が関わっており、臓器の機能が健やかだからこそ正常に機能して元気なからだをキープできます。
しかし、年齢を重ねたり臓器が衰えるなどして機能が低下したりすると、ホルモンの分泌量が減少するため上記のような症状があらわれることがあります。
腎臓や泌尿器、生殖器の機能低下を解消することは症状の改善にもつながるため、次にお伝えする方法を積極的に実践していきましょう。
冬の不調に取り入れたい対策
冬の不調の対策としておすすめの方法を3つご紹介します。
【1】こまめに水分を摂る
腎臓の弱りから来る不調を感じ始めたら、こまめな水分補給を意識しましょう。
症状を改善するには腎臓の負担を軽減し弱った腎臓の機能を戻すことが大切です。
脱水状態は腎臓に負担をかけるため、こまめに水分を摂るようにしましょう。
水分は1日2.5L必要であり、そのうち食事から摂取できる水分が1.0L、体内で生成される水分が0.3Lとされており、飲み物から最低でも1,2Lの水分を摂取する必要があります。
ただし、緑茶やコーヒーは利尿作用があり水分補給にはなりません。常温の水や温かい麦茶、ほうじ茶などのノンカフェインの飲み物を、寝るまでに1,2L摂取することを目標にしましょう。
【2】暴飲暴食は避ける
暴飲暴食は腎臓に負担をかけるため避けましょう。暴飲暴食は食べる量だけでなく、塩分や糖分、脂質の摂りすぎも含まれます。
腎臓は塩分やカリウムなどの電解質の濃度調節をしたり、老廃物を排出したりする働きを担っているため、塩分や糖分、脂質の摂りすぎは腎臓に負担をかけてしまいます。
冬はとくに腎臓が弱りやすく、暴飲暴食で負担をかけるとさらに弱ってしまう原因となるため、野菜を多めに摂り、栄養バランスを意識した食事を心がけましょう。
【3】十分に睡眠をとる
十分な睡眠をとり、1日の疲労を癒しましょう。過労や疲れからくるストレスは、血圧を上昇させて血量が増えるため腎臓に負担をかけます。
健康のために成人に必要な睡眠時間の目安は6時間以上です。
とはいえ、年齢によって必要とする睡眠時間や実際に眠れる時間は異なり、15歳前後では約8時間、25歳では約7時間、45歳では約6.5時間、65歳では約6時間であることが脳波の研究によりわかっています。
無理に長く寝る必要はありませんが、横になりからだを休めることは疲労回復のためにも大切なので、夜更かしは避けて早めに就寝するように意識しましょう。
冬の不調には漢方薬もおすすめ
「なんとなく不調続きだけど、どうすれば治るの?」
そんな不安や心配をお持ちの人にお伝えしたいのが漢方です。
病気というほどではないけど、いつも健康不安を抱えているあなた。薬でつらさや痛みを解消しても、すぐにまたぶり返して、自分の健康に自信を持てないというあなた。それは、心身のバランスが乱れているからかもしれません。
漢方薬は、心とからだのバランスを整えて、からだの機能低下を根本から改善することで健康なからだづくりを目指します。漢方薬のなかには、腎の機能の低下による不調に対して効果が認められているものがあり、実際に内科でも処方されています。
腎の機能の低下対策には「栄養や潤いを補う」「からだを温め機能低下を回復させる」などの作用をもつ漢方薬を選びましょう。
漢方薬は、加齢やストレスによるからだの機能低下を回復させることで、不調を治すだけでなく不調にならない体質へと導いてくれます。
<おすすめの漢方薬>
- 八味地黄丸(はちみじおうがん)
疲れやすく下半身の冷えが気になる人に。からだを温め、腎のエネルギーの不足を補って泌尿器系や生殖器系の機能を高めることで、頻尿や残尿感などにも効果を発揮します。 - 六味丸(ろくみがん)
疲れやすく手足のほてりが気になる人に。腎の不足を補って口の渇きやむくみ、排尿困難、夜尿症などにも効果が期待できます。
漢方薬は自然の生薬からできていますのでからだにやさしく、あらゆる人に何らかの効果をもたらしますが、重要なポイントはその人の状態や体質にうまく合った生薬を選んでいるかどうか、という点です。
うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用がおきることもあります。
どの漢方薬が自分に合っているのかを見極めるのはなかなか難しいものですが、最近は「あんしん漢方」などのAIを活用したオンライン相談サービスも登場してきましたので、一度、相談してみるのもいいでしょう。
AI(人工知能)を活用し、漢方のプロが効く漢方を見極めて自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が話題です。
冬は腎臓に優しい過ごし方を意識しよう!
冬は腎臓が弱りやすい季節なので、労わってあげることが大切です。
こまめな水分補給や栄養バランスを意識した食事、しっかり睡眠をとることを意識しながら過ごし、不調の予防改善を目指しましょう。
<この記事を書いた人>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師
碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。