ともさかりえさん(44)「3度目の結婚と同様に、私にとっての大きなできごと」とは

’21年には自身がプロデュースする洋服ブランドを立ち上げた、ともさかりえさん。昨年末は3度目の結婚、そして、今年は息子さんが自立をして卒母を経験……。40代になった今だからこそ、自分に正直に自由な心のまま、新しい輝きを見せるともさかさんを追いかけました。

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半年前に自立した息子との関係、 自身で立ち上げた洋服ブランド、 動き始めた新しい時間

Rie Tomosaka

1979年生まれ。12歳でデビュー後、ドラマ、映画、舞台、音楽活動と幅広く活躍。近年の出演作はテレビ大阪・BSテレ東「湯遊ワンダーランド」、日本テレビ系「それってパクリじゃないですか?」。アパレルブランド「My weakness」、美容ブランド「neutrial」のディレクションも手掛ける。

◇ 面白いと思ったことにフットワーク軽く動き出せる自分でいたい

3度目の結婚と同様に、私にとって大きな出来事だったのが、19歳になった息子が半年ほど前に家を出て、自立したこと。

「進学しないなら家を出なさい」。そう自立を促したのは、私自身。ところが、一人暮らしをさせた当初は、ぽっかりと空いた部屋を見て、「なんでこんなことしちゃったんだろう……」と後悔して、矛盾した気持ちになりました。

私は、両親との繫がりが深く、それをポジティブに思っている部分と、なかなか親離れ子離れできなかったことを悔やんでいる部分もあって。母親からすると息子って無条件に可愛い。だから、助けてあげたいし、先に答えを与えたくなってしまうけれど、それをしていたらダメなんだろうな、と。だから、息子には1日でも早く自立して、当たり前のことを自身でできるよう、毎日を積み重ねてほしいと思っていました。

ところが、息子が家を出た日、新居を整えて「じゃ、ママは帰るね」と言った瞬間、今まで見たことのない息子の顔が目に入って……。涙をこらえてドライに別れた後、帰りの車の中で大号泣しました。それが後々、ドライブレコーダーに残っていることに気づいて、速攻で消しましたけど(笑)。

今では、一緒に生活していた頃より圧倒的に会話が増えて、「俺はこう思うんだけど、母ちゃんはどう思う?」なんて、仕事のことを相談されるようにもなりました。最近はオシャレにも興味が出てきたようで、一緒にショッピングにも行きます。先日は、ネットで欲しい服を見つけて「来月バイト代が入ったら返すから買ってほしい」とURLが届きました(笑)。

今は、物理的な距離ができたことでお互いをリスペクトし、これまでとは異なる、どこか新しい親子関係へと変化した気がします。

そして、コロナ禍、仕事でも大きな変化がありました。全てがストップして先が見えなくなったときに、「失敗してもいいから、やりたいことをやってみよう」と、好きだったものをカタチにすることを決意。長く仕事を続けながら、役者しかできないし、これしか選択肢がない、そう思っていた私が、自身がプロデュースする洋服ブランド「My WEAKNESS」の立ち上げに奔走しました。もちろんサポートしてくれる人があってのことですが、できないながらに「どうにかなる! 自分で動いて頑張ってみよう!」と思い切れたことで、新しい時間が動き始めました。

12歳から続ける女優という仕事も、今やっと、近年関わった作品や役柄の影響もあって、「これだけやってきたわけだし、自分なりに練習して学んでひとつずつ積み重ねてきたんだから、もっと自信を持ってもいいのかも」と思い始めています。今までは、求められるものに応えられていたのかと常に思い悩み、自分に自信が持てずにいました。でも、今は、人目を気にして結果を求めるのではなく、その瞬間、自分が面白いと思えるものに真摯に向き合ってベストを尽くせば、それ以上もそれ以下もないなと考えています。

これまではやってみたいと思っても、先々をシミュレーションして、諦めることが圧倒的に多かった。でも、今は、「乗っかっちゃえ!」というフットワークの軽さを大切に、人生もうちょっと面白がっていいのかなと思っています。

撮影/三瓶康友 モデル/ともさかりえ[身長:168㎝] ヘア・メーク/伴まどか スタイリスト/石関靖子 取材/坂本結香 撮影協力/けやき坂イルミネーション ※情報は2024年2号掲載時のものです。

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