あなたはいくつ読める?意外と知らない二つの読み方がある漢字4選
一文字の漢字に“音読み”や“訓読み”など複数の読み方があるように、複数の漢字を組み合わせてできた言葉も、複数の読み方をする場合があります。
今回は、そんな“意外と知らない二つの読み方がある漢字”をピックアップしてご紹介。いくつ読めるか、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
1.「追従」
「追従」を一目見て、「ついじゅう」と読む人は少なくないでしょう。「ついじゅう」という言葉には「無批判に従うこと」という意味があります。
しかし「追従」にはもう一つ別の読み方があるのをご存じでしょうか。別の読み方をすると、同じ「追従」という漢字でも「他人の気に入るように、こびへつらうこと」を意味する言葉になります。
そんな「追従」のもう一つの読み方は……
「ついしょう」です。
「ついしょう」も「ついじゅう」も言葉の雰囲気が似ているため、それぞれ意味を混同しないよう注意しましょう。
2.「大人」
「大人」という漢字は、多くの人が「おとな」と読むのではないでしょうか。しかし「大人」には別の読み方もあります。今回は「徳が高くて立派な人物」という意味を表す読み方を考えてみましょう。
たとえば「大人の風格」という言葉の場合は「おとな」ではなくもう一つの読み方をします。そんな「大人」のもう一つの読み方は……
「たいじん」です。
「大人」と書いて「おとな」と読むのか、それとも「たいじん」と読むのかはそのつど文脈から判断するようにしましょう。
3.「一寸」
「一寸法師(いっすんぼうし)」「一寸先は闇(いっすんさきはやみ)」のように「一寸(いっすん)」と読まれることの多いこちらの言葉。しかし「一寸」にはもう一つの読み方があります。当て字なので、なかなか読み方をイメージしづらいかもしれませんね。
そんな「一寸」のもう一つの読み方は……
「ちょっと」です。
「一寸(ちょっと)そこまで」「正確に言い表すのは一寸(ちょっと)難しい」など、「ほんの少し」という意味で使われます。
4.「野点」
茶道について知っている人であれば「野点」と聞いて、すぐに読み方が分かるかもしれません。
しかし、茶道について知らない人の場合、つい「のてん」と読んでしまう人が多いでしょう。とはいえ、茶道に関する言葉を表す場合に「のてん」と読んでしまうのは誤りです。
「野点」とは、室内ではなく、野外で茶をたてることを意味します。そんな「野点」の正しい読み方は……
「のだて」です。
茶道というと室内のイメージがあるかもしれませんが、自然を楽しみながらお茶を点てるのも、また室内とは違った魅力がありそうですね。
二つの読み方がある漢字、4問中いくつ正解できたでしょうか? 中には、あまり聞き慣れない言葉もあったかもしれませんね。もし読めなかった漢字があれば、言葉の意味と併せて覚えておくと良いでしょう。
参考文献
日本語倶楽部〔編〕『読めないと恥ずかしい漢字 完全制覇本』河出書房新社
文/大内千明 画像/Shutterstock(Master1305、Pressmaster、OPOLJA、Masson、Kristi Blokhin)