紺野彩夏さん「人を変えようとはしない。自分が変わるか、気にしないか離れるか」
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Seventeenからnon-noモデルという、王道キャリアを歩んでいる紺野さん。バランスのとれたスタイルに、キュートな顔立ちでどんな服も着こなせそう。外見の印象とは裏腹に、内面はいい意味で淡々。まわりに流されない強さを感じさせるインタビューを公開!
失敗したときはまず、原因を考える。自分のせいなら改善するし、他が原因ならすっぱり諦めます。

子役としてキャリアを始めましたが「ちゃんと仕事として向き合おう」と思い始めたのは、16歳の冬。念願のSeventeenモデルに決まったことがきっかけでした。姉の影響もあって小学生時代から読んでいた憧れの雑誌で、どうしてもモデルを務めたくて何度もオーディションを受けて、何度も落ちて。4回目の挑戦で合格し、専属モデルになることができました。
実際に活動し始めて感じたのは、“キャラ立ち”が重要ということ。キャラ別やモデルの名前が立つ企画が多く、どうしたら呼ばれる回数が増えるかを考えるようになりました。カジュアル系、ガーリー系、甘辛ミックス系…、自分はどのテイストにハマるのか研究したり、ポージングを勉強したり。編集部に足を運んで、写真を見返して改善点を探ったり。自分が思いつくことは何でもやってみましたね。当時は何が結果に結び付くのかわからなかったぶん、即、行動に移すことができたんだと思います。
そしてもうひとつ、転機になったのが19歳で出演した「仮面ライダージオウ」。初の連続ドラマで、親子やライダーファンの方など、幅広い層からたくさんの反響が毎週届き、驚きました。それまで自分の活動に対しての反響が直に届くことは少なかったので、イベントでファンのみなさんと直接会えたり、「この演技がよかったです」と言ってもらう経験が、自分的にはすごく新鮮で。特撮ドラマの撮影は、夜明け前から夜までかかる日もあるのですが、そういう反響がパワーになっていました。ドラマ終了後も「また別の作品で見られるのを楽しみにしています」と手紙やDMをたくさんいただいたんです。作品が終わっても応援してもらえることがうれしかったし、「もっとお芝居を追求して、長く続けていきたい」と背中も押されました。
目標はあえて立てません
元々、目標を立てるのが得意ではなくて、目の前にあることを全力で頑張るタイプ。目標を掲げると、超えた後の次に迷いそうだし、届かなかったときには、理想と現実のギャップにモヤモヤしそうで…。あえて目標を決めず、悩むよりやってみる。それは変わらないスタンスです。あまり人と比べず、自分は自分と思うことも大事にしています。だけど、職場に同い年が多かったり、他の人の評価とかが耳に入ってくるような環境だったら、まわりが気になるかもしれませんね…。今の仕事を続けるか、もっと条件のいいところにチャレンジするか。自分だったらどうしたいのか、考えると思います。
現在放送中のドラマ「キスでふさいで、バレないで。」では、真面目で仕事熱心な佐藤楓を演じています。作中で「(もし妨害してくる人がいても)、負けないように、それ以上に頑張ります!」という楓のセリフがあるのですが、その気概は自分にも通じるものがあります。スポ根じゃないけど、楓の仕事の向き合い方に共感しながら演じていました。私自身、ネガティブな反響はあまり気にしない派。もちろん、そういう声もあるだろうな、と思うので落ち込むことはないです。嫌なことも寝たら結構忘れます(笑)。
人を変えようとはしない。自分が変わるか、気にしないか、離れるか
失敗したときは、原因が自分にあるのか、そうではないのか、切り分けて向き合います。失敗の要因が自分の準備不足だったら、反省しつつ、同じことを繰り返さないための対策も考える。でも自分が手出しできないことが原因だった場合は、いい意味で諦めます。人は人、自分は自分。思いどおりにならなくても、人を変えることはできないから、自分が変わるか、遠ざかるしかないのかな、と。
仕事場だと難しい部分もありますが、意識的に気にしない。対人関係でモヤついたときは、仕事の付き合いと割り切って接するのもアリだと思っています。私自身がよりよい人間関係を築くために心掛けているのは、なるべく親しみやすくいること。つい声が低くなったり無表情で話してしまうので、相手に不快感を与えず、場の雰囲気が明るくなる振る舞いは意識しています。
今のうちにできる仕事をたくさんしたい

最近は、モデルも俳優の仕事も幅が広がってきたと感じています。キャバクラで働くシングルマザーやヒモ男と付き合っている女性など、演じる役も様々なのでやりがいもあります。モデルとしては、これまではガーリーやフェミニン担当だったけれど、カジュアルだったり大人っぽいテイストも着ることが増えてきました。求められる女性像に合わせて表現できる、フレキシブルなモデル像を追求していきたいですね。
30歳になったら、好きな人たちに囲まれて、仕事も楽しみながら、ちゃんと生活できているのが理想。そろそろリミットが来そうな学生役のほか、バリキャリ系、悪役、少女漫画の実写…。演じてみたい役はたくさんあります。特に悪役は、実生活ではありえないようなセリフを発するのも楽しい。以前、悪役を演じた際に、役のまま、紺野彩夏=怖い人の印象を持たれたことがあったのですが、イメージがついたなら、ちゃんとできた証拠。自分の演技が誰かに届いたことを実感できるのはうれしいし、原動力にもなります。今のうちにできる経験を積んで、人としても表現者としても幅を広げていきたいです。

大の辛いもの好き♡最近ハマってるのは麻辣湯
少し前から麻辣湯がマイブーム。仕事先で空き時間があると、近くにある麻辣湯やさんを調べたり、ウーバーも麻辣湯ばかり(笑)。最近は春雨を抜いて白ごはんと一緒に食べるのが定番です。元々、辛いものが得意なのと、野菜がたくさん摂れるヘルシーさも私好み。仕事終わりにマネージャーさんを誘って食べに行くことも。イチオシは七宝麻辣湯。好きなものにはとことんハマるタイプで、今気になるのは蕎麦。蕎麦の本を買って名店を巡っています。
紺野 彩夏さん
1999年生まれ。千葉県出身。3歳で子役デビュー。2016年、Seventeenモデルとして活動開始。2018年にはテレビ朝日「仮面ライダージオウ」で初の連続ドラマレギュラー出演。以降、俳優業とモデル業を並行し、数多くの作品で活躍。2021年からはnon-no専属モデルも務める。近年の主な出演作は、テレビ東京「好きなオトコと別れたい」、NHK「宙わたる教室」など。現在は、藤井流星さんとW主演の読売テレビ「キスでふさいで、バレないで。」(月曜深夜1:29〜)が放送中。仕事に奮闘する26歳の佐藤楓を演じる。
【衣装クレジット】
ジャケット¥64,900シャツ¥34,100スカート¥59,400(すべてSHUNA)ピアス¥27,500(アミティエ・クレディール)ハートリング¥17,600(tsugumi iwamoto)リング¥24,200(スキャット/すべてロードス)ブーツ¥14,900(チャールズ&キース/チャールズ&キース ジャパン)
撮影/水野美隆 ヘアメイク/田中陽子 スタイリング/田中あゆみ 取材/坂本結香 編集/小林麻衣子 再構成/Bravoworks,Inc.
※CLASSY.2025年4月号「私たちの取捨選択」より。
※掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合があります。