話題の俳優・庄司浩平さん、『君に届け』から学んだ男性像とは?「母から厳しく育てられました」
ドラマ「40までにしたい10のこと」で人気沸騰!188センチの高身長に端正な顔立ち、そして色気のある低音ボイスで、多くの女子たちを”ノックアウト状態”にした俳優・庄司浩平さん。そんな庄司さんに、子どもの頃のエピソードから恋愛観、そして最近ハマっていることまで、気になる素顔をたっぷり伺いました。さらに、10月28日発売の2nd写真集についても直撃。盛りだくさんの内容でお届けする、ファン必見のインタビュー後編です!
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注目の俳優・庄司浩平さん、40までにしたい”とある仕事”とは?「主演の背中を見て、悔しさもあった」
“全ての生物に優しく”僕ら兄弟に課された母からの教え
2個上の兄がいて、僕たち2人とも母から厳しく育てられました。雷もガンガン落とされましたし、ダメなことははっきりダメと。僕は典型的な「子どもらしい子ども」で、ランドセルの奥にぐしゃぐしゃになったプリントを見つけられては、よく怒られていました。小1の頃、兄と一緒にスイミングスクールに通わされていたんですけれど、それがもうイヤでイヤで。泣きながら逃げようとしたら、その先に鬼の形相でズンと仁王立ちしている母がいて…プール以上に母が怖くて、トイレに隠れていたことを思い出します。母からは常々、「男であることは生物学上、強い側にあるのだから、すべての生物に優しくしなければいけない」と諭されていましたね。「差別ではないけれど、女性の方が生物学的に弱くなる瞬間があるから」と。ある時、母から少女漫画を手渡されたんです。本当は3人目に女の子を産んであげたかったけれど、授からなかったからと。『君に届け』という、僕らの時代の恋愛の金字塔のような作品でした。「あなたたちが読んでいる少年漫画は男の子の理想。でも、これは女性が書いた”理想的な男の子”が載っているから、あなたたちは風早くん(漫画のヒーロー)になりなさい」とのこと。当時、僕は小3、兄は小5。兄がそれを読んだかは分かりませんが、僕は読みながら「いや、風早にはなれないだろ〜!?」って心の中で叫びまくってました(笑)
バスケに全てを捧げた学生時代
高校時代はほぼバスケでしたね。バスケの合間に勉強する、という生活でした。でも当時は無敵の集中力があったので、成績も上位層に食い込んでいたと思います。周りの友達には、彼女ができ始める時期でもあって。高3の夏休みが明け、今まで苗字呼びだったクラスメートが、いきなり下の名前呼びあっていて「えぇ!?」って(笑)僕らが合宿で毎日汗だくでバスケしている中、花火大会で付き合ったって。悔しかったなぁ。陰では好きになってくれた子もいたみたいだけれど、僕の耳には一切届いていなかったです…。
庄司浩平ってどんなやつ?
性格的に言ったら、クラスの中のヒエラルキーで下3割くらいのところで楽しくやっているやつでした(笑)みんなで写真撮るときなんかも、だいたい後ろの方。前のやつのピースサインが顔に被ってるポジション…陽キャでは全然ない!だからこの仕事を始めるとき、友人や家族は「おやおや?」となったみたいです。大学時代、バイト帰りの電車の中で声をかけられたのがきっかけでした。いまだにカメラの前に立つのは得意とは言えないかな…。積極的なタイプではないんです。
恋愛がうまくいかないのには理由が
そして、恋愛にもあまり積極的にはいけない方。正直、今まであまりうまくいった試しもない。僕の好きになった人のタイプって、“旅人”みたいな人なんです(笑)来るもの拒まず、去るものも追わず、執着のない人。旅人だから、過ぎ去っていっちゃうんですよね…風のように。でもやっぱり、その風のような人が魅力的に見えちゃうんです。手に収まらない感じの、サラサラと砂のようにこぼれていく感じが、なんともいえなくて。でも僕自身、結婚もしたいし子どもも欲しい。だから最近は「もしかして、違うタイプの人がいいんじゃないか?」と、目先を変えなきゃな〜と思い始めたところです。
女性作家の作品に心が惹かれる
本が好きなんです。高校の時は、年間100冊くらいは読んでいたと思います。その頃は思春期だったので、「これを読んでる俺かっこいい」って本ばかり(笑)。コロナ禍の頃から恋愛ものも読むようになり、最近は純文学にハマっています。好きな作家さんは、小川洋子さんや川上未映子さん。そして、どの時代の作品を読んでもハズレがないと思うのが三浦しをんさん。女性目線の作品に心が惹かれます。僕、文章を書くことも仕事にしたいと思っていて、今は執筆のトレーニングもしています。だからこそ、自分では書くことのできない領域にはすごく興味があります。女性の生理的な感覚や社会の中での立ち位置など、僕自身は男性だから気づかない部分もあって、その彩度の高さに圧倒されるんです。もともと本を読むスピードが速くて、1時間で100ページくらいだったんですけれど、今は気になったところをメモしてインプットをしながら読み進めています。ゆっくり噛み締めながら、本と向き合うようになりましたね。
写真集も僕らしさを全開に出しています
10月28日の僕の誕生日に、2冊目の写真集が発売されます。読み物としても楽しんでもらえる一冊を作りたかったんですよね。僕は書くことが好きだから、いくつかのセンテンスを書かせてもらって、それをもとにカメラマンさんや、衣装さん、メイクさんや編集さんが、それぞれイメージを膨らませて撮影に臨む、という新しい制作スタイルを取りました。予期せぬこともいろいろ起こりましたし、アート好きなスタッフが集まって作ったものなので、絵としても相当面白い仕上がりになったと思います。みんなでワクワクしながら作り上げて、スタッフみんなの好きが爆発しているので、ぜひお手に取って、何度も読み返す一冊にしてもらえたら嬉しいです。
庄司浩平さんprofile
東京都出身。オスカープロモーション所属。2020年に『魔進戦隊キラメイジャー』(キラメイシルバー役)で俳優デビュー。以降俳優・モデルを軸に多方面で活動。2025年『仮面ライダーガヴ』(仮面ライダーヴラム役)、ドラマ『40までにしたい10のこと』(田中慶司役)で注目を集める。現在『NHK俳句』にレギュラー出演中。
「庄司浩平写真集 だから、僕は」10月28日発売
最注目俳優・庄司浩平がセルフプロデュース! 新感覚の「純文学的写真集」
2冊目となる写真集では本人が自ら書き下ろした文章を元にテーマを設け、ストーリーとして落とし込み撮り下ろした、フェイクドキュメンタリー的な一冊。前衛的でありながら、どこか叙情的――、まるでひとつの映画を見たような読後感を味わえ、庄司浩平の俳優としての力量と色気、多彩な表情を垣間見ることのできる一冊となっている。
撮影/神藤剛/(KADOKAWA)
衣装協力:ジャケット¥67,100パンツ¥42,900(ともにジャンピエール/アドナスト)その他スタイリスト私物
撮影/佐藤俊斗 ヘア・メーク/Eita Stylist/平松正啓(Y’s C) 取材/竹永久美子
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