〈実録〉「いびき離婚」の現場〜女性側にも増加中【いびきセルフ診断つき】
仕事に育児に家事に、毎日ヘトヘトのSTORY世代。睡眠を妨害されることはなにより耐え難いこと。今、いびきが原因で夫婦関係にヒビが…という家庭が増加中なんです。実は女性も加齢とともに悩みが出るいびき、だからこそ「一緒に向き合う」ことから始めませんか?
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【実録アンケート】夫婦仲にも亀裂が…
STORY読者のアンケートから約6割の人がパートナーのいびきに困っていることが判明。眠れないストレスに加えて、家族の体調不良や、経済的圧迫まで様々なお悩みが寄せられました。
・お酒を飲んで帰ってきた日は、寝室がまるで工事現場…思わず、うるさい! と叫んでしまいます。(42歳 自営業)
・いびきのせいで旅行では別部屋を取らなければならず、お金が余計にかかり、旅行を十分に楽しめません。(40歳 管理栄養士)
・節電で家族同じ部屋で寝ていたけれどそれができなくて電気代が気になっています。(41歳 会社員)
・夫のいびきで、夜は寝室がサファリパーク状態。耳栓をして寝るか、イヤホンをして推しの動画を見ながら寝落ちしています。(42歳 パート)
・家族でキャンプに行ったとき、夫が外に響くほどいびきをかいて…一緒に行った友達夫婦から嫌味を言われました。(48歳 会社員)
・登山をしたときに、山小屋で泊まったのですが、いびきがうるさく一睡もできず翌日体調不良に。予定を変更して下山しました…。(44歳 会社員)
・普段は部屋を分けていますが、寝る部屋が同じときは睡眠薬を飲んでいます。(48歳 英会話教師)
・娘の中途覚醒が多いのは、もしかしたらいびきのせいかもと心配しています。(36歳 パート)
眠れない夜のモヤモヤ… 先生に聞きました
横で寝る夫の耐え難い騒音に限界を感じている妻が続出…睡眠を妨げるは人にあらず! と言う人まで。いびきが原因で夫婦関係にヒビが! “今すぐ始められる対策”から“医療レベルの本格ケア”まで徹底ガイド。実は女性も加齢とともに悩みが出るいびき、だからこそ「一緒に向き合う」ことから始めませんか?
Dクリニック東京ウェルネス 睡眠センター長。日本睡眠学会総合専門医。睡眠分野の問題解決を担い、現代人の睡眠事情に精通する。
◇ 「一緒に眠れない」が 「一緒にいられない」に すり替わる前に
生まれ持った骨格が要因となって、いびきをかく方もいますが、加齢による喉の筋力と張りの低下、体重増加に伴う舌の肥大化でいびきが引き起こされるのも確か。良い睡眠のためには、別室かもしくは、1人ひとつのベッドで眠ることを推奨しますが、夫婦で寝ている場合、眠れないストレスで夫婦関係に亀裂が入ることも。
クリニックには男性の患者さんが多く、いびきがうるさいと妻から叩き起こされて…と訴える方もいました。双方ともに辛い思いをしますし、日中のパフォーマンスも自ずと落ちます。何よりも怖いのが無呼吸症候群の可能性があること。これは寿命にも認知症にも影響しますから、一度しっかり検査をして対策をし、良好な睡眠と円満な夫婦関係を手に入れていただきたいです!
◯ まずは、夫婦でいびきの可視化から!
無料のいびき測定アプリで夫婦一緒に睡眠トラッキングをするのは有効!
◇ 〝うるさい〟じゃ届かない!
Q. いびきの指摘って、どうしてこんなに気をつかうんでしょうか?
A. 悪気がないからこそ、伝え方を慎重に。「うるさい!」と相手を責めるのではなく「心配で~」「一緒に改善したいから」と思いやりの言葉で伝えることが大事です。
Q. 別室で寝るようになったら、夫婦関係が冷めてしまう気がして…
A. 無理に「一緒に寝る」ことで夫婦関係に影響を与える可能性も。“仕事がある平日は別室で、休日は一緒に寝る”や、“お酒を飲んだ日はいびきが大きくなるので別室”などルール決めをしておくのもオススメです。
Q. 何度言っても改善してくれない相手、録音して聞かせるってアリですか?
A. 外来にくる患者さんの多くは自分のいびきの録音を聞いて驚かれた方。有効な手段ですが、“不意打ち”の録音は盗み撮りされた?と、不信感につながることも。一緒に確認しようなど、ゲーム感覚で始めると良さそうです。
いびきセルフ診断
撮影/加治屋圭斗 イラスト/香川尚子 取材/竹永久美子 デザイン/秋穂佳野 ※情報は2025年11月号掲載時のものです。
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