片瀬那奈さん(43歳)芸能界から一般企業の社員へ「女優時代に経験したOLの役を思い出して出社しました」
抜群のスタイルと可愛らしい魅力で人々を魅了し、モデルに女優に歌手にと幅広く長い期間に渡って芸能界の第一線を駆け抜けてきた片瀬那奈さん。取材時も、JJ時代を思い起こさせるキュートな笑顔で心を鷲掴み、かと思えば、スタイリッシュな大人の表情でクールに決めたりと、プロフェッショナルの底力を見せて下さいました。40歳で驚きのキャリアチェンジを果たし、現在一般企業での会社員生活を送る片瀬さんの新たな日常と今の思いに迫ります。(第1回/全2回)
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「会社員をやってみた!」というYouTube企画のつもりが、本当に働くことになって(笑)
――STORY編集部(以下同)長年続けてきた芸能界のお仕事から離れた時はどんな心境だったのですか?
17歳でデビューしてから20年以上、一度も立ち止まることなくモデルと女優の仕事を続けてきました。オファーを頂けたからこそ続けられる世界なので有難い限りなのですが、37歳くらいからかな、40代を意識し始めた頃にふと、私このままでいいのかな、自分の中のアベレージでずっと残りの人生やっていくのかな、と不安になって。
モヤモヤした気持ちを抱えたまま仕事を続けていた時に、芸能界の仕事に区切りを付けることになって。イヤだからゼロとか、何かやりたいからゼロ、ではなくて、ただ一旦良いも悪いもなくフラットにゼロにして、ゆっくり考える時期が来たのだと思いました。急ブレーキは勝手にかかったものだけど、しっかり自分と向き合うタイミングが下りてきたんだと、前向きな気持ちでしたね。
――新しいキャリアはYouTubeきっかけで始まったとお聞きましたが…
初めて仕事に追われる毎日から離れて自由な時間が手に入ったときに、いろいろな趣味があるのでせっかくだから発信してみようと思って、完全にプライベートでYouTubeのチャンネルを始めたんです。新しいことを始めるのが好きなんですよね、これどう?と言われたらとりあえずやってみたいタイプ。
ある日、今、勤めさせていただいている会社の田中(裕輔)社長から「YouTubeを見まして…何かご一緒にYouTube企画をしませんか?」とメッセージが届いて!もともと起業家が書かれた書籍や成功へのプロセスの映像とかを見るのが好きで、田中社長のことも存じ上げていたので、メッセージを見たときはとても興奮したし、これはぜったい面白やつだ!とピンと来ました。実際にお会いしたら次々とアイデアが浮かんできて、もうその時点でいい予感しかなかった。最初はやってみた系のYouTube企画として社員をやってみないか、というお話だったのですが、それだとリアルじゃないし踏み込めないと思って「本当に社員になってみる?」と聞かれて、即決しました。
芸能界での経験を今の仕事に活かせることが喜び
――今はどんな仕事をされているのですか?
部署としてはPR、社長室で働いています。毎朝の社長とのブレストから始まり、SNS周辺の確認作業や雑誌に掲載されたものの商品登録など事務作業、そして毎日3~4人はスタイリストさんが来社されるのでそのリース対応など、内容は多岐に渡ります。
またコラボ商品の開発などクリエイティブなことも手掛けています。
社員がみんなワンフロアで働いていて部署間の壁が薄く、営業でもシステムでも総務でも、用事があればすぐに直接話せる環境が気に入っています。そんな風通しの良さもこの会社の特徴だなと思っています。
――前職と全く異なる内容のお仕事ですが、戸惑うことはありませんでしたか?
初めてのことばかりなのでまずは学ぶ姿勢で。下っ端なので、新人なので、どうぞよろしくお願いします、という気持ちでした。
会社員は初めての経験なのですが、前職が活かせていると感じることも多いです。例えばCMを撮りますというときに、事務所や演者が何を気にするかとか、スケジュール感とか、出る側にしかわからないことを私は想像できる。プレス業では急なオーダーへの対応など、裏側を知っているからこそ先を予測できたり、柔軟に対応することができたり。自分の経験が活かせているという手ごたえを感じられることは、今の仕事をするなかでの大きな喜びのひとつです。
40歳の新入社員、周りの方が戸惑ったかなと思います
――年下の上司ばかりの中、どんな気持ちで入社されたのですか?
芸能界での仕事でも、あかちゃんからおじいさんおばあさんまで、芸歴と年齢って関係がなかったんですよね。ベテランの子役さんもいれば、初仕事の中高年さんもいたり。仕事歴とか年齢とは全く別の次元で相手の仕事自体を尊敬する、というマインドで長い間やってきたので、そのあたりは全然気にならなかったです。
今の会社も、新卒から生粋の方もいるし中途採用で入られた方も多く、いろんな業種から移ってくる人が多いので前の仕事と同じような環境だなと感じています。いろいろな人がいるから畏まらず、勉強になるし刺激的です。
私が入社した時はむしろ周りのみんなの方がビックリしていたんじゃないかな(笑)。芸能時代に役としてOLも上司も弁護士もなんでもやっていたので、初出社の日もシュミレーションして想像できたのでするっと入れたというのもあるかもしれません。
会社にとっての「空気清浄機」みたいな存在になりたい
――キャリアチェンジについて、後悔はないですか?
後悔の気持ちは1ミリもないんです。私は、どんな仕事をすることになっても、反省はするけれど後悔はしないタイプで。こうすればよかったとかしなければよかったとか、変えられない過去のことを今考えても仕方ないと思っているので、後悔よりも反省として生かしたいですね。芸能の仕事も今後やらないわけではなくて、オファーをいただけるならやりたい、そんなスタンスです。そちらは芸歴20年以上のベテランだけど、こちらでは3年目、やりたいこともやれていないこともまだいっぱいあるから、楽しみな気持ちでいっぱいです。
社会人歴の長さを活かして会社の「空気清浄機」のような人になれたら
――会社員3年目、これからの抱負を伺いたいです。
会社にとっての「空気清浄機」みたいな存在になりたいと思っています。実務上はまだまだひよっこで、各部署のプロフェッショナルなことはみんなのようにはわからない。けれど、社長に伝えたいことがある人がいれば橋渡ししたり、コミュニケーションが取りやすい社内の雰囲気を作ったり、そういう貢献をしていけたらと思っています。それが、私の社会人歴の長さを活かせる強みだと思っています。
衣装 全てMANGO
衣装協力 「LOCONDO.jp」
MANGO:https://japan.mango.com/
LOCONDO.jp:https://www.locondo.jp/
片瀬那奈さんprofile
1981年生まれ。東京都江東区出身。17歳でキャンペーンモデルに起用後、JJ専属モデルに。以降、テレビドラマ、映画、舞台などその活動は多岐に渡り、情報番組のMCも10年間に渡り担当。2021年事務所を退所後フリーに。2022年よりファッション通販サイト「LOCONDO.jp」を運営するジェイドグループ株式会社に入社、社員として勤務している。
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撮影/古水良(cheekone) ヘアメーク/面下伸一(FACCIA) スタイリスト/大沼こずえ(eleven.inc) 取材/佐藤絵美子