「ショート動画を見続けてしまう…」それ“脳疲労”のサインかも!【脳疲労が原因の行動6選】
現代人が一日に得る情報は江戸時代の人の約1年分という“超情報時代”な今。SNSや外からの情報処理に脳は疲れているのかも!?“脳疲労”を緩和する方法についてプロに聞いてみました!
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「コレはすべて脳疲労が原因かもしれません」
思い当たることはありますか?
◻︎イライラして感情的になったり、人にキツく当たってしまう
◻︎ショート動画を止められずに見続けてしまう
◻︎ダメなことだとわかってるのに、先送りしてしまう
◻︎風呂キャンをしてしまう
◻︎頭が働かなくてメールの返信がどうしてもできない
◻︎たっぷり寝たのに、全然疲れが取れない
「脳疲労は鬱の前駆症状。自分の中の感覚に気が付けなくなると危険信号です」
脳疲労のサインに気付けたなら、「自分の内的な因数分解」を!
上の事例のように言い訳や甘えと捉えられがちな「脳疲労」ですが、学術的には精神疲労ともいわれる立派な症状です。脳疲労の原因は外的情報に常に晒され、インプットとアウトプットを繰り返し継続することで内的な自分自身の感覚がわからなくなることにあります。
「失感情症」とも呼ばれますが、例えば流行りのサウナでいうと、サウナに入ったものの自分が暑いのかどうかわからない、という方が増えています。どれほど入っていれば自分にとって丁度良い負荷なのかがわからないと、過剰に負荷をかけてしまいかえって危険な状態になることも。
職場で突然同僚が来なくなってしまった経験を持つ方もいらっしゃるかと思いますが、人間の心身はある日突然壊れてしまうことはなく、必ずそこへ向けての前段階があったはずです。その前段階を知るサインとして脳疲労があります。それを緩和するには一時的に外的情報を遮断し、自分の感覚を言語化してモヤモヤをスッキリさせる内的な因数分解の習慣化がマスト!因数分解というと何やら難しそうですが、実は私達の日常生活で5分程度でできる簡単な行動ばかりです。
例えば、散歩を漫然とするのではなく、脚の筋肉の動きに注意しながら歩くとか、サウナの外気浴の際に自分がどう心地よいと感じているかとか、アロマを嗅いでどの香りが好きかとか、外的情報にとらわれない自分の感覚をスキャンして言語化していくんです。瞑想に近いですが、そんなに気張らずに内的な感覚に一点集中することで、散漫だった思考は整い、脳疲労は驚くほど緩和されます。行動の指標としては、物事をよく観察すること、感情的に反応しないこと、決めつけて物事を見ないこと、自分の感情を言語化すること、漫然とではなく意識的な行動をすること。それらから逸脱した行動をとってしまうと、ますます脳疲労が蓄積されるので要注意です!
教えてくれたのは…
慶應義塾大学医学部 腫瘍センターゲノム 医療ユニット特任助教
医学的な見地とマインドフルネスの視点を兼ね備え、現代人の悩める脳疲労問題に精通。脳と体を”ととのえる”上でサウナの有効性を説き、日本サウナ学会代表理事としての顔も。
本記事は、美ST編集部が取材・編集しました。「美ST」は16年以上にわたり、40代&50代女性の美容とライフスタイルを追求してきた月刊美容誌です。
『美ST』2025年12月号掲載
写真提供/ピクスタ 取材/キッカワ皆樹、 菊池真理子 編集/岡村宗勇 再構成/Bravoworks,Inc.
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