子どもが自発的に片づけられるようにする「片づけ育」収納とは?

最近は勉強も遊びも子ども部屋以外でする子どもが多く、家全体が「子どもスペース」になっている家庭が増加中。リビングなどにものが散らかりやすい状況になっています。そんな散らばりがちな子どものものを使いやすく収納し、家族の共有スペースをきれいに保つ方法として、整理収納アドバイザーの片岡牧子さんは「片づけ育」収納で解決することをおすすめしてくれました。

教えてくれたのは


整理収納アドバイザー 片岡牧子さん

2人の子どもを育てるママ。「使ったものは元に戻すという基本をしっかり教えます。大人でも耳が痛いですよね」

子どものやる気を引き出し自発的に片づける収納を


「最近は子どもが家族共有スペースで過ごす家庭が多く、リビングなどに子どものものが散らかるケースをよく見かけます。そんなときは、子どもが自発的に片づけられるようにする『片づけ育』収納がおすすめ。我が家では、子どもがしまいやすいように、動線を考慮してものの置き場所を決めています。また、子どもに片づけを教えるときは、親が口うるさくしすぎないことも大切。片づけられたら褒めて、整うことが気持ちいいことだと実感してもらいましょう」(片岡さん)

ポイントは子どもの動線を考えて〝ものの住所〞を決めること

【STEP1】子どもの動きを観察しよう
まずは子どもの生活パターンを見て動線を把握しましょう。朝の支度から宿題をする場所など、動線に沿った収納をすることで、子どもが自発的に片づけやすい環境をつくります。

片岡さんの例

【STEP2】ものの住所を決めよう
自分の家があるように、ものにも住所が必要。帰るところを指定してそこに戻せば散らかることはないんです。STEP1で確認した動線をふまえて、ものの住所を決めましょう。

■文房具

子ども部屋以外で、いつも勉強をする場所に文房具をまとめて収納して。

勉強場所に合わせて文房具を置く

片岡家ではダイニングで勉強をすることが多いため、テーブル下の引き出しに勉強に使う文房具をまとめてセット。子ども部屋まで取りに行く必要がないのですぐに勉強モードに。

■ランドセル

子ども部屋でなくてもいい、いちばん置きやすく取りやすいところに置き場所をつくるべし!

出かけるとき必ず通る場所に

学校から帰り、最初に通る場所である玄関にランドセルを置くことで、朝出かけるときもスムーズに。次の日の準備は、隣の子ども部屋から学用品を移動させます。

■おもちゃ
カラフルで見ているだけで疲れるおもちゃ。だからこそ、遊び終わったらすぐにしまえる場所にまとめましょう。

リビングで遊ぶことの多い片岡家のお子さん。遊んだあとにおもちゃをすぐに片づけられる場所にしまうことで、自発的に片づけるようになったそう。おもちゃは白のボックスに、たくさん読んでほしい本はあえて隠さず収納しています。


レゴは子どもが小さいころから大好き。細かく分類したこともありましたが、親の自己満足になってしまって結局子どもは自分でしまえず……。親の仕事を増やすばかりなのでざっくり収納にシフト。


フタの上にラベルを貼っておもちゃを分類。「分類収納」というと几帳面な人しかできないイメージですが、無理のない程度に大きなジャンルで分類することが、続ける秘訣です。

■習い事用品
忘れ物をしがちな習い事用品。必ず通る玄関に置くことで見落としがありません。

扉には伝言を書いておいたり、パスカード類はネックストラップで引っかけて、忘れ物がないようにします。カゴは広めや深めのもので、壊れても気にならない100均でそろえると◎。


英語やお絵かき教室、バレエなどで使うものを100均のカゴに分けて入れます。バッグも上の段に空の状態で置いておき、習い事ごとに荷物を準備して出かけます。

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撮影/中林 香 取材・文/森岡陽子 イラスト/まるはま 構成/タカノマイ(Mart編集部)

Mart2019年11月号 特集 片づけるのは「気になる所」だけでいい!超忙しくてもきれいが続く「ノーリバウンド収納」Part2 散らばりがちな子どものものは「片づけ育」収納で解決! より

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