レス5年の40代夫婦が直面した子宮頸がん。手術後に久しぶりの性交渉を試しみたら…

日本では、夫婦の半数以上がセックスレスだといわれています。大手外食チェーン会社に勤めるめぐみさん(仮名・43歳)は、フードサービス会社勤務の透さん(仮名・40歳)と「最近、約5年のレスを解消した」ばかりのDINKS夫婦。そのきっかけは、意外にもめぐみさんの子宮全摘手術だったそうです。

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■「レスでも仲良し」で不満はなかった

めぐみさんと透さんは子供のいない共働き夫婦。めぐみさんはバツイチでした。
「私は20代半ばで同僚と結婚しましたが、住む場所の価値観が合わなかったことなどが原因で離婚しています。今の夫とは10年前に結婚しました。彼のほうは初婚です。仕事関係の飲み会で知り合って付き合い始め、当時実家暮らしだった夫が、私の一人暮らしの家によく泊まるようになり半同棲状態に。籍を入れない理由もなかったのでしばらく一緒に住んでから入籍しました」
アウトドアスポーツやお酒が好きなめぐみさん。一方、透さんはオンラインゲーム好き。性格は異なるものの、10年たってもフィーリングが合い、落ち着ける相手だといいます。
「夫のまったりした雰囲気に癒やされています。夫婦仲はいいほうじゃないかな? お互いそれぞれの趣味でストレス解消をして、3日で忘れるようなくだらないケンカをたまにするくらい。おおむね仲良くやってきました」

■5年前に自然消滅したセックスの習慣

10年間楽しく暮らしてきためぐみさん夫婦ですが、性交渉は5年ほど前からなくなっていたそう。
「理由は特にありません。気が付いたら間があいてそのままなくなっただけ。浮気されている可能性もゼロではないと思いますが、怪しいところに気付いたこともないし、家でまったりしている姿を見るとちょっと浮気は想像できなくて。父親や兄妹の恋愛事情を想像しないのと同じで、家族ってそんな存在になりませんか?」
それでも2人は、パグとメダカを飼い、お互いを愛犬の「パパ」「ママ」と呼びながら、穏やかな日常を重ねてきました。

■初期の子宮頸がんで子宮全摘出術

「日常が一変したのは、子宮頸がんの検診でひっかかってしまったときです。その後の精密検査で、初期の子宮頸がんと診断されました。早期発見だったので『運がいい』とドクターには言われましたが、自分にとっては一大事。子宮を全摘出するとなるとすごく怖かった。もともと妊娠・出産は望んでいなかったのですが、それでもものすごくショックでした」
結果的に、子宮全摘のみで周囲の組織を残せる手術で済んだことは、不幸中の幸いだったといいます。
「麻酔が切れたときは痛かったですし、『ああ、お腹に潰れたおヘソみたいな穴ができた……』と悲しくなりました。でも温泉に行くときは少し隠そうかなと思うくらいで大きな不都合はありません。それよりも、夫がすごく気を遣ってくれて大学病院の診察に毎回ついてきてくれたことが嬉しかったです」

■「性交渉も問題ありません」と言われて

そんなめぐみさんのレスが「一旦」解消したきっかけは、主治医のひと言。
「夫と2人で診察に行ったとき、主治医がさらっと『性交渉も問題ありません』と言ったんです。病院で言われると不思議と恥ずかしくならないものなのか、夫も『そうですか』とホッとしたように相槌を打っていました」
その日の帰り道、半ば実験感覚で「試してみる?」という話になったそう。
「私が『できるらしいよ。そんなもんなんだね』と言ったら、『試してみる?』と。『うん、気になる、してみるか。でもお酒が入らないと厳しいかもね』なんて話をしました。翌月、犬連れで行けるホテルに泊まりに行って、日本酒を飲みながら試してみたんです。行為自体は特に変わることもなく、『よし、成立した』みたいな。2人とも『意外とできるね』『不都合はないな』と妙な充実感がありました」
めぐみさんにとっては、レス解消そのものよりも「壊れ物のように丁寧に扱ってもらえたこと」が印象に残ったといいます。

■レス解消もさることながら、大病で絆が深まった

「レス解消といってもあくまで“今のところ”です。1年後はわかりません。実は5年くらい前になぜか盛り上がらず完遂しなかったことがあって、体の反応が少し心配だったんです。でも大丈夫でした。もしかしたら『怖かったな。妻が死んだら嫌なんだな』ってそんなスリルがあったから吊り橋効果みたいなもので成立したのかなとも思いましたが、その後も旅先ではなんとなく続いています。年に数回、季節に一度くらいですけど」
めぐみさんは、今後またレスになってもならなくてもどちらでもいいと思っているそうです。
「でも、好奇心が刺激されたときに一緒に『試してみる』ことができる関係っていいなと思いました。男女というより『まじでできるの?』『あ、できたじゃん』みたいな好奇心って大人にもあるんだなって。これはこれで面白い経験だったと思いたいです。大病をしても、深刻になりすぎず、肩の力を抜いて向き合えるパートナーでよかったなと思っています」

※本記事では、プライバシーに配慮して取材内容に脚色を加えています。
取材・文/星子 編集/根橋明日美 イメージ写真/PIXTA

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