45歳同士で結婚。【夜の営み】は「ほとんどないけれど、お互い納得している」と話す理由とは
日本では、夫婦の半数以上がセックスレスだといわれています。そんななか、エンタメ系企業勤務の弓子さん(仮名:48歳)は「そもそもセックスレスという言葉が苦手」なんだそう。45歳のときに結婚相談所で出会った司法書士の司さん(仮名:48歳)とは、結婚当初から性交渉が少ないとのことですが、「もともとお互い納得した上で結婚したので今のところ不満はない」と話してくれました。
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■恋愛より「普通の家庭」を望んだ40代
「性交渉がないのは納得の上。と言っても、最初から『セックスレスでいいですか?』と契約したわけではありません。夫はバツイチです。初対面で『“もう恋愛とか女性とかはいい”と思っていたんですが、就職して巣立った娘や高齢の母に心配されてしまい、茶飲み友達くらいは欲しいなと思うようになりました』と正直に話してくれました。私もじつは、長年の同棲相手と死別しているんです」
故人である元パートナーとは、同棲していない期間も含めると10年をともにしたそう。
「若いころは結婚に興味がなく、毎日楽しいことが最重要。そんな矢先に彼が病死してしまい、方向性を見失いました。今はもう悲しみは癒えていますが、腫れ物に触るような時期がすぎると今度は親兄弟や友人に『老後どうするの?』と心配されはじめて。そんな“圧力”が面倒で結婚相談所に入会しました」
恋がしたいという気持ちはなく、ただ誰にも文句を言われない「普通の家庭」に興味があったという弓子さん。
「まさか最初の紹介でマッチングするとは思っていなかったので、自分でもスピード感に驚いています。夫の一人娘の母校が、私の出身校だったことで話がはずみました。料理や神社仏閣・猫カフェ巡りなど趣味も合って、話していて楽しい相手です」
■価値観一致が結婚の決め手に
同じ年で東京育ち、育った家庭環境も比較的似ていた2人。
「中学校から大学まで、隣の区に住んでいて私立の女子校と男子校育ち。SNSでつながったら共通の友達も続々と見つかりました。何よりスピード入籍の決め手になったことの1つが、経済観念が似ていたこと。端的に言うと、2人ともちょっとケチなんです。たまにはバーッと使うこともありますが、貯金が好きで普段は『お得』とか『クーポン』といった言葉に弱いんです。結婚前に、家事や生活費をどんな分担にするかカウンセリングを受けたときも齟齬はほとんどありませんでした」
司さんの前妻は、今は別の男性と再婚しているそう。
「元奥さんの浮気で離婚して彼が娘さんを引き取ったのですが、養育費もちゃんと振り込まれていたので関係はそれほど悪くないと話していました。ただ、娘さんを介さずに2人で会うことはないとも言ってくれました。50歳手前の大人同士なので過去があることは気になりませんでした」
■祝福の中で始まった新婚生活
そんな弓子さんと司さんですが、交際当初からセックスレスだったわけではありません。
「プロポーズされたときや籍を入れた日にはちょっと贅沢なホテルに宿泊。都内ですが庭園がきれいなところです。性交渉もありましたし、『はしゃいでいる中年みたいで恥ずかしい』と言いながらも、2人で観覧車に乗ったりもしました。式のない入籍ですが、両家顔合わせで70代の両親は本当に安心してくれましたし、義理の娘も『これで安心して嫁に行ける』と喜んでくれました」
しかし、結婚後、約1年ほどかけて性交渉はなくなり、本当の「茶飲み友達」になっていったといいます。
「もともと、それぞれ事情は全然違いますが、『二度と恋愛や結婚なんてするものか』と強く感じた時期のあるアラフィフ同士です。家族というものに居心地の良さを感じても、情熱のようなものはあまりない気がします。セックスレスという言葉が苦手なのも、『夫婦の形もメンタルの状況も体調も欲の強さも、人それぞれじゃない?』と思うからです。同じ相手との性交渉が何年も続くのが普通、という考え方はどうも受け入れられなくて……」
■穏やかな日常が何よりの幸せ
最近は、司さんの親戚が営む温泉旅館に泊まりに行ったり、2人で自転車で湖の周りを走ることにハマっているそう。
「あくまで私側の主観ですが、超短期間で自然と家族になれた気がします。親戚から送られてきたレンコンを2人でゆでたり、小さな庭に枝豆を植えたり。今が一番平和で、居心地がいいです。お互い『こういう結末でありたかった』という理想を取り戻すように、今を楽しんでいます。我々の『理想のアラフィフ夫婦生活』にセックスは入っていません」
48歳の今は、司さんにとっては娘が自立し、弓子さんにとっては70代の親が元気で、仕事もやりがいのある「いい時期」だそう。
「とはいえ、ミドル世代でスピード結婚した突貫家族なのでこれから危機もいろいろあると思います。介護問題とか健康問題とか……。それでも私は、欲しかった家庭という巣が手に入ったので、できることなら夫とはこのまま穏やかに老いていけたらと思っています」
※本記事では、プライバシーに配慮して取材内容に脚色を加えています。
取材・文/星子 編集/根橋明日美 イメージ写真/PIXTA
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