憧れ職業「アパレルプレス」の現実がわかる!JJ編集部が総力解剖!

服好きだからアパレル企業、コスメ好きだから化粧品会社…そう思って就活しても、実際はもっといろいろな職種があります。学生目線ではわからないファッション業界のリアル、取材を基にJJモデルが演じました。

ファッションが好きなら、アパレルプレス

こんな服着て働きます

会社から支給されたり、社割でゲットした自社ブランドの服が基本。リースや展示会など人前に立つときは最新コレクシ ョンのサンプルを借りて着用。プリントワンピース¥37000サンダル¥21000(ともにマイケルマイケル・コース/マイケル・コースカスタマーサービス)

藤村夏恋さん(23歳)

東京都出身・A学院大学卒業。NYへの留学経験あり。高校時代からインスタを始め、そのおしゃれっぷりと交友関係の広さで大学4年生のときにはフォロワー数が2万を超える。英語力と発信力を買われ、新卒ではかなり珍しい外資系アパレルのプレス職に抜擢。先輩の指導のもと、スタイリストへの商品リースや本国とのやり取りなどを行っている。「ファッション業界人の多い、表参道と中目黒では特に気を抜かないように!」という上司からの指示をきちんと守っている。

好きなもの:海外ドラマ、ホテル女子会
出没エリア: 青山、表参道
将来の夢フリーランスPRになること

ファッション好きさんの職業研究

外資系ブランドマネージャー
常に結果が求められる厳しい立場だが、経験と実績を積んでステップアップすれば年収2000万も夢じゃない!?

百貨店バイヤー
自分のセンスや目利きが問われる職業。〝いいものをお客様に発信したい〞という強いマインドや情報収集力が不可欠。

ショップスタッフ
1年目は店舗勤務がほとんど。最近では販売に加えブランドのインフルエンサーとして活躍するスタッフも多い。

アパレルプレス
〝ブランドの顔〞ではあるけれど、ブランドや商品、モデルを立てられる〝黒子〞という意識も求められるのが難しい。

スタイリスト
アシスタントを3年程度経験し、独立するのが主流。モデル、プレス、編集など多くの人と接するのでコミュ力も必要。

 

 

「ファッションを巡る仕事」のリアル

ショップスタッフは営業+発信力が問われる!?

服が好き、おしゃれが好き。そんなファッション好きな人に一番身近な職業といえば、ショップスタッフ(販売員)。アパレルに就職した場合、新卒だとまずはショップスタッフから、ということが多いよう。ショップス タッフの初任給は一般的に大手アパレルで20万円前後といわれ ていますが、ある意味営業職と一緒で売り上げの数字がわかりやすく出るので、結果が出れば店長やエリアマネージャーにな ったりとキャリアアップも可能。また、接客のときに着る服は制服として支給されたり、社割で買えたりするので好きなブランドに就職できればハッピーかも(ただ、大手だと好みとは違うブランドに配属されることも…)。販売の方法も、対面だけでなくSNSを通じて営業したり、ブランドサイト内でインスタをアップしたりと進化しています。

そしてもうひとつ、ファッション業界の花形といえば、アパレルプレス。仕事内容は雑誌などに商品をリース(貸し出し)をするだけでなく、イベントの企画立案からその手配、展示会に呼ぶインフルエンサーの確保など多岐に渡ります。ただ、そ れだけに新卒でいきなりプレスになるケースは稀で、ショップスタッフとして経験を積んだり、SNSでフォロワー 数が多い人が本社に呼ばれる、というケースが多いとか。ただ、プレスも販売員も基本的には月収は変わらないことが多いので、交際費にお金がかかるプレスはその分毎月のやりくりが大変という声も。

また、外資アパレルとドメスティックアパレルでは、待遇や転職率も異なります。外資アパレルではキャリアアップのために転職することが一般的で、専門の転職エー ジェンシーを使うこともデフォルト。エージェンシーが待遇面も交渉することが多く、キャリアと結果を積めばハイブランドのマネージャーになる未来予想図も!ただ、外資系アパレルは本国とのコミュニケーションが必須なので、英語力が不可欠。時差のあるメー ルを時間内にどれだけ処理することができるか。服が好き、というだけでなく、コミュ力やコンサルティング能力、情報処理能力も問われそうです。

※この記事は個人への取材を基に作成しております。企業・年齢・経験などにより、待遇や年収が異なる場合もあります。ご了承ください。

モデル/藤井夏恋 撮影/水野美隆〈zecca〉ヘアメーク/小澤麻衣〈mods hair〉 スタイリング/田臥曜子 取材/坂本結香 編集/小林麻衣子

*掲載の内容はJJ3月号を再構成したものです。