【専門医がアドバイス】ウイルス感染リスクを下げる正しいマスクの使い方

新型コロナウイルスやインフルエンザ予防のため、外出時はマスクをつけることが提唱されています。実際にマスクには、どれくらいの予防効果があるのでしょうか? 池袋大谷クリニック院長の大谷先生に聞いてきました。

教えてくれたのは
池袋大谷クリニック院長 大谷義夫先生

医学博士。群馬大学医学部卒業後、東京医科歯科大学、九段坂病院に勤務ののち、米国ミシガン大学留学等を経て東京医科歯科大学呼吸器内科兼任睡眠制御学講座准教授。2009年に池袋大谷クリニックを開院。

マスクの予防効果は?

飛沫感染、接触感染でうつる新型コロナウイルスやインフルエンザの予防に、マスクをすることは効果的だそうです。マスクは、万が一、自分が感染源になってしまったときも飛沫の広がりを防ぐことができます。更に、上手く使用すれば、他人からの飛沫を防ぐ、ウイルスのついた手で鼻や口を触らない、喉の乾燥予防に役立ちます。

しかし大谷先生いわく、7〜8割の人がマスクを正しく使えていないそう。「マスクは正しく使えていないと、予防効果がグッと落ちます。しかしきちんと使えば感染のリスクを減らすことができるので、使い方を知ることが大切です」(大谷先生)

マスクだけでなく手洗いうがいもしっかりと

ただし、マスクだけをしても完全な予防にはならず、手洗いうがいをしっかりすることも重要! 両方を行うことで感染のリスクを大幅に減らすことができます。

マスクを選ぶときは男性用、女性用、子供用など、自分の顔に合った正しいサイズのマスクを買うこともポイントだそうです。

マスクが必要な場所とは?

最近では外出をすると、至る所でマスクをしている人を見かけます。しかし飛沫感染のリスクがあるのは、咳やくしゃみを浴びるおそれのある2メートル以内。大谷先生いわく人が少ない道や公園など、人と2メートル以内で近づかない距離ではマスクをしても意味がないそうです。

一方、できるだけマスクをした方がいいのはやはり人混み。繁華街やデパート、満員電車など、たくさんの人と近くで接触する機会が多い場所は要注意です。「私も買い物や電車に乗るときはマスクをしていますが、近所にコーヒーを買いに行ったり地元を歩くときなどはマスクをしないですよ」(大谷先生)

正しいマスクのつけ方を覚えよう

【1】マスクの鼻部分をつまみながら顔にフィットさせる


可能であればつける前に、手洗いやアルコール除菌をしましょう。

【2】マスクの紐を耳にかける


左右順番にかけていきます。

【3】隙間ができないように顔にフィットさせる


サイズが合わないと隙間ができやすいので注意!

【4】鼻をつまみながら、顎をカバーするようにつける


鼻や顎がでていると予防にならないので、しっかりと覆いましょう。

深刻なマスク品薄! 再利用はできるの? 

マスクは飛沫とともに飛んでくるウイルスが体内に入らないようにせき止めているため、表面部分にウイルスが付着しています。外出時やマスクを外すときにマスクの表面側を触ってしまうと、手にウイルスがついてしまい意味がありません。また外出中に外したマスクをポケットやバッグに入れるのも、ウイルスが手につく原因になります。

基本的にマスクの再利用はNG! 外出するたびに変えるのが予防には効果的だそうです。

しかしマスク不足が騒がれる今、大谷先生にあえて1日1枚で過ごす方法を聞いてみました。「外出先で外した場合は、ティッシュなどの上に表面部分が触れるようにマスクを置いてください。つけるときは手をアルコール除菌して、マスクのひもの部分だけを持ちながらつけましょう。つけた後も手をアルコール除菌すると安心です」(大谷先生)

マスクがない場合は人混みを避けるのはもちろん、咳やくしゃみをされそうになったら後ろを向いて口や鼻に飛沫を浴びないようにしましょう。自分が咳やくしゃみをするときは、腕で口を押さえるのがマナーだそうです。

ドクターからのアドバイス

 「新型コロナウイルスやインフルエンザの予防に、マスクは効果的だと思います。しかしマスクは正しい使い方をしなければ、感染リスクを下げるのに役立ちません。手洗い、うがいもきちんと行いながら、マスクを正しく使いましょう」(大谷先生)

【大谷先生の体調管理法も参考に!】

『絶対に休めない医師がやっている最強の体調管理』(日経BP)

取材・文/酒井明子 撮影/沼田侑悟(Gran)