「片づけられない」克服のコツ5選!ADHDの整理収納アドバイザーの簡単実例
できることなら片づけたい、でもできない……、どうしてもできない、永遠にできない? もしかしたらそれは「脳のクセ」のせいかもしれない?という噂を聞き、ADHDの片づけに詳しい専門家にお話を伺いました。今回は、ADHDの整理収納アドバイザー・西原三葉さんによる片づけ術の一例をご紹介します。
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▶︎ADHDの整理収納アドバイザー・西原三葉さん「部屋も生き方も片付けられなかった」
※掲載中の情報はVERY2021年6月号(5/7発売)掲載時のものです。
西原三葉(にしはら みわ)さん
整理収納アドバイザー1級、産業カウンセラー、栄養士、ライフオーガナイザー1級資格保有。食品会社勤務後、出版社に就職。現在は退職し「片づけのプロ」として活動している。片づけコンサルティングAUBE代表(aube.jp)。現在は4匹の猫とともに都内在住。
『「片づけられない……」を
あきらめない!』
(主婦と生活社・1,430円)
40歳でADHDの診断を受けた整理収納アドバイザーの西原さんが、自身の体験や実例を踏まえて、●流行りの片づけ本はたくさん読んでいるのに片づかない●SNSでオシャレな部屋や収納を見るとモヤモヤ●主婦なのに、母なのに片づけられない自分が嫌●家に人が来ると「散らかっていてごめんなさい」と謝ってしまう……そんな人に向けて書いた、従来の片づけ法では「片づけられない」人のための片づけ本。
たとえばこんなことを
するだけでOK
✔︎ タイマーを使うだけ
ADHDである場合、すぐに気が散って、掃除の最中に他のことをはじめてしまいがち。よく、「〇分間だけ片づけよう」なんて言いますが、私はたった5分のタイマーでもかけたことを忘れてしまうので、スマホアプリの「こえタイマー」を使っています。「あと〇分です」と分刻みでカウントダウンしてくれるので、集中しやすいんです。
✔︎ 壁にかけるだけ
床に置いてしまいがちなバッグはハンガーにかけています。以前は、階段を上ってクローゼットのある部屋まで洋服やバッグを運んでいましたが「ついつい置きっぱなしにする場所」は作業動線として便利な場所である可能性が高いのです。現在はバッグも服もリビングに収納するようにしています。
✔︎ 箱に入れるだけ
ADHDの場合は整理収納の達人がすすめるようなきれいに畳んでの収納が苦手な人が多いです。どうしても洗濯ものが片づけられない人には上、下(上半身、下半身)と書いた段ボールを用意してもらってそこに放り込むだけにしてもらいました。見た目はオシャレではありませんが取り込んだ洗濯物がソファに置いたままになるよりはずっと便利になるはずです。
✔︎ ワンアクション収納
フライパンは以前はキッチンの収納に入れていましたが、洗った後はついついコンロにのせたままにしてしまいがち。洗って乾かす、収納を開ける、入れる、閉めると手順が多いと面倒になるので濡れたままでもフックにかけるだけにしました。
✔︎ 捨てなくても大丈夫
断捨離やミニマリストに代表されるような「捨てること」が大前提の片づけ法はADHDの人は得意ではありません。もちろん捨てられるならある程度数を減らしたほうがいいのですが、「どうしても捨てづらい」ものは無理に処分しなくても大丈夫。まずは最低限、生活がしやすいよう、床面を出します。床に散乱したものは隅に寄せて並べるだけでも違います。
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▶︎発達障がいの長男を東大に入れたシングルマザー「ADHDを小学校で公表した理由」
撮影/古本麻由未 取材・文/髙田翔子 編集/フォレスト・ガンプJr.
*VERY2021年6月号「私の家が片づかないのはなぜ?」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合があります。