女優・浅野ゆう子さん「人生は50歳から。無理せず自然に年を重ねていきたい」<前編>

ワンレン、ボディコンが一世を風靡したバブル絶頂期。そのブームを牽引したのが'80〜'90年代のトレンディドラマの女王、浅野ゆう子さん。当時とまったく変わらないヘルシーな印象で、元祖、美脚の女王は今も健在。57歳で結婚した浅野さんに、美しさと幸せの秘訣を伺いました。

デビュー以来、代官山に住んでみたいと憧れ続け、念願叶って20代の終わりから20年間暮らした思い出深い場所、西郷橋で。

女優・浅野ゆう子さん(60歳)

▶︎浅野ゆう子さんのインタビュー後編はこちらから!

 

いくつになっても人生は知らないことだらけ。可能性がある限り新しいことにチャレンジしたい

昨年、するっと還暦を迎えました。こんなご時世ですから、静かなものでしたね。家に籠っていたせいもありますが、60代になるってことは、こんなにも体力が落ちるのかと驚く半面、健康で迎えられたことは幸せです。これからは自分の都合のいいときだけ、例えば、段差がある場所は「60歳だから怖くて行けません」と、年齢を特権として使おうと思っています(笑)。

57歳での結婚も含めて未知へのチャレンジを

仕事に邁進し、希望や夢と、いろんなことにトライし、ふと気づけば50代半ば過ぎ。決して暗いとか寂しいという部分はなかったけれど、ほっとひと息ついたときに夫と出会い、とてもタイミングが良かったんだと思います。57歳で結婚して3年が経ちました。 このコロナ禍の今、もしあのままひとりで生きていたらと想像すると、この年齢ではきつかっただろうなあと思います。今はふたりで何気ないことで笑ったり会話ができるのはとてもありがたいことと感じています。 出会いは友人宅の誕生日パーティ。そこに夫も来ていて、ナンパされたんです(笑)。背も高くてイケメンで「チャラそうだな」という印象でした(笑)。その後事務所に手紙が送られてきて。意外と古風でびっくりしました。舞台を観に来てくれたり食事に行くうち、真面目で信頼のできる誠実な性格に二度びっくり。交際に発展して彼の人生や考え方を聞いているうちに、とても尊敬のできる人だと思いました。そしてプロポーズ。出会って2年後のことでした。この年齢ですからね、ただウキウキした気持ちだけではなく、今後長くおつきあいしていくなら、お互い相手にも自分自身にも責任を持つべきで、それには形もきっちりしたほうがいいと考えお受けしました。そういう経験がなかったものですから、マネージャーに「実は結婚することになりまして」と報告した時が何よりも照れ臭かったですね。 30代で起業し約30年間何よりも会社を大切に生きてきた夫。私も女優というこの仕事が何よりも大切。お互い仕事の優先順位が高く、大切にしていることを理解しリスペクトし合っているので、どちらも口を挟むことはありません。たまに夫から「仕事モードに入っているね」と言われることがあり、「私ってそういうふうになるんだ」と知らない自分に気づかされたりも。 海といえば、私は仕事でもプライベートでも三浦半島や湘南のタイプでした。夫は千葉県の出身。一緒に館山などに小旅行をするようになって、南房総は晴れた日に海の向こうに富士山が見えることを知りました。夫は知らなかったことを知るチャンスをくれる、感動をも教えてくれる。楽しいですね。まだまだ知らないことだらけですから。 昔からインタビューを受けると、「可能性があるなら新しいことにチャレンジしていきたい」と言い続けた私なので、プライベートでの挑戦もどんどん楽しんでいます。 結婚後に始めた挑戦のひとつが料理です(笑)。自炊するなんて、これまでの私の人生にはなかったですからね。美味しいものをいただきたければ、プロが作ったものが一番。ところが、いざやってみると料理が楽しくて。クックパッドやクラシルに助けられていますが(笑)。 夕飯は夫の帰宅を7時までは待ち、過ぎると先に食べちゃいます。早めに「遅くなるよ」と連絡が入ると、私一人だとご飯と明太子だけ(笑)。でも夕飯を楽しみに帰ってくる夫には、遅い時間でもお魚を焼いたり煮たりしています。家のご飯が一番美味しいと言ってくれるから(笑)。

浅野さんの美の秘密①

5年後10年後の髪質を考えて頭皮ケアをするアデランスのベネファージュのシャンプー&トリートメントと、髪を乾かしながらケアするドライヤー「ヘアリプロ」を愛用。

美髪キープに欠かせないアデランスのヘアケアグッズ

浅野さんの美の秘密②

マスクには常にstellaのマスクチェーンを付け、マスクを外すときは磁石付きマスクケース「マスくるん」でマスクを覆ってマスクごと取ると、人には内側を見せることなく胸元に。

コロナ禍の一年で追求したのはマスク生活快適グッズ

●Profile ’60年兵庫県神戸市出身。’74年に歌手デビュー。「恋はダン・ダン」で日本レコード大賞新人賞受賞。’88年連続ドラマ「君の瞳をタイホする!」以降、数多くのトレンディドラマでヒロインを演じ、多くの支持を集める。’95年映画『藏』で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞。フジテレビ「大奥」など、近年は時代劇でも圧倒的な存在感を放つ。5月4日より舞台『魔界転生』に出演予定。

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2021年『美ST』6月号掲載 撮影/中村和孝 ヘア・メーク/持丸あかね スタイリスト/角田今日子 取材・文/安田真里 編集/和田紀子

美ST