シングルマザーで子どもを東大に入れたたかみほが「子どもの受験直前」に準備しておいたこと

中学受験前に備えること【お母さんが変われば子供が変わる③】

こんにちは。子育てスマイルナビゲーターのたかみほです。
新年あけましておめでとうございます!
本年も「東大ママたかみほのシンママ的受験術」シリーズの連載をどうぞよろしくお願いいたします。
さて、いよいよ中学受験の本番が近づいてまいりました。この寒い冬の中、親として受験生の体調管理に最も細心の注意を払っていかなければならない時期がやってきました。
どれだけ気を付けていても風邪を引くときは引くものですが、受験日には万全の状態で送り出してあげたいものです。

連載第2回はこちら


● 受験前に必要な体調管理 4つのポイント

毎日、〈新型コロナウイルス感染症の予防対策〉に疲れを感じていることとは思いますが、もう一度、大切な「新しい生活様式」を振り返ってみましょう。

【新型コロナウイルス感染防止の3つの基本】
1.身体的距離の確保
2.マスクの着用
3.手洗いの実施

【3密(密集・密接・密閉)を避ける】

これを踏まえて、受験日にコンディションを整えられるよう、風邪予防と体づくりの生活習慣を整えるサポートをしてあげましょう。
風邪予防のために必要なことは主に4つです。

①菌を体に入れない

そもそも菌を体の中に入れないことが一番の予防になります。
当たり前のことですが、【手洗い・うがい・マスクの着用】は風邪予防に有効です。
冬は空気が乾燥しやすいので口や鼻の粘膜が乾燥して炎症を起こしやすくなり、ウイルスを防御する力が衰えてしまいます。
こまめに手を洗う、加湿器で喉や鼻を潤すなど基本的な対策はしておきましょう。
鼻や口を触る癖がある子は注意が必要です。勉強中につい頬杖をついたり口元を触ったり無意識にしてしまうものです。
人混みを避け、感染予防に努めることも大切です。これは新型コロナウィルスの影響でこの1〜2年でかなり周知されましたね。

②免疫力をつける

菌が体に入ってしまっても、それと戦う免疫力が高ければ感染症にかからずに済みます。
実は、消化・吸収をする腸に免疫力の60〜70%が集中していると言われているそうです。
「腸内環境を整えて健康に!」というフレーズをよく耳にしますが、あれは腸が消化・吸収をする大事な器官だからなんですね。
腸内環境を整えるには、
・発酵食品(納豆・ヨーグルト・キムチ・味噌など)
・オリゴ糖を含む食品(玉ねぎ・ごぼう・バナナ・大豆製品など)
・食物繊維が多い食品(豆類やきのこ類、野菜や果物など)
がよいとされています。
「納豆やヨーグルト」など、手軽に続けやすいものを食卓に取り入れて、家族のみなさんが免疫力を付けていく食事の摂取を心がけていきましょう!

③睡眠時間を削らない

睡眠もまた体の免疫力を高めてくれる機能の1つです。
平均的な睡眠時間が7時間未満の場合、睡眠時間が8時間以上の人と比べ約3倍も風邪の
発症率が上がるというデータがあるそうです。(参照:やさしいLPS )
https://www.macrophi.co.jp/special/1009/

受験の追い込み期になると睡眠時間を削ってでも、子どもに勉強させたい気持ちは分かりますが、体を回復させたり記憶を定着させたりするために、「睡眠」は必要不可欠です。
受験日直前にだけたくさん寝ればいいというわけでもありません。急に眠りすぎると逆に本番で集中できないこともあります。
お子さまが寝る前に、その日一日のお子さまのがんばりを褒めてあげることで、子どもは充実感と安心した気持ちで睡眠を取ることができると思います。しっかり睡眠をとった翌日は、気持ちもリセットされ、頭の中もスッキリとして目覚めることができるでしょう。

④夜型から朝型へ

まだお子さまの寝る時間が遅くなっていて、朝起きるのが遅く、登校時間もギリギリになってしまっているご家庭は、今月から、受験の開始時間のパターンに合わせるために、「早寝・早起き」を実施していくことが大切です。ぜひ、睡眠を摂る時間帯を変更し、夜型から朝型の活動に切り替えていってください。

「早寝・早起き」の習慣は、大人にとっても子どもにとっても良いこと尽くしです!
1. 生活のリズムが整う
2. 朝食時間をしっかり取れるので、脳が活性化する
3. お腹もスッキリ
4. 心にゆとりができる
5. 朝の時間を趣味や勉強に活かせる
6. お肌の調子が良くなる

●本番直前の時期、母がやるべきこと

我が家の受験前の体調管理について、拙著「シングルマザーで息子2人を東大理Ⅰに 頭がよくなる『ルーティン』子育て」の第7章「受験が迫ると、体調管理との闘い」にてお話していますが、
〈本番直前になって母がやるべきこと〉は、
・子どもの体調管理
・いつも通りの生活
・できるだけ緊張させない雰囲気づくり
・子どもの様子をさりげなくよく観察する

一番のポイントは、
受験直前こそ「いつも通り」を意識して過ごす
ことです。

子ども自身が頑張りすぎて自分の体調の変化に気付かないこともあるので、親子でコミュニケーションを取りながら、お子さんの様子をさりげなくよく観察してあげてほしいです。

● 試験シーズンにしたこと

我が家では、試験前日は、翌日受ける学校の過去問をざっと見返し、あとは持参物の入念なチェックをしました。
当たり前のことですが、その日に受験した学校の問題の出来具合を尋ねたり、答え合わせをしたりなどは絶対にタブーです。その子のために、家族全員が、翌日の受験ためのモードに気持ちを切り替えて、力を注いであげることが重要です。
あとは翌日の本番に向けて、食事と睡眠をしっかりとらせました。何よりも当日の試験のためには「体力温存」が不可欠です。
そして当日、試験会場に向かう子どもにはお守りを持たせて、「平常心を忘れないで。いつも通りでいいからね!」と声をかけました。そして、「最初に全体の問題をざっと見て把握してから、問題をよく読むように」と言い加えました。
校門に着くと、握手をして、頭をなでて、「ガンバッテ」と笑顔で送り出したことを思い出します。
平常心を忘れないこと
これは、息子の小学校の担任の先生から生徒へ向けて、何度も伝えてくださっていたお言葉です。


次回は「親子の成長をもたらす中学受験の経験」をテーマにお届けします。

たかみほ(たかせみほ) 子育てスマイルナビゲーター 1968年生まれ。共立女子大学文芸学部卒業後、航空会社のグランドスタッフに。結婚後、長男が小4、次男が小2の時に夫と別居。2年間の調停の後に離婚成立。シングルマザーとして働きながら、子供たちを中高一貫校へ。その後、2人ともに東京大学理科一類へ現役合格を果たす。著書に『シングルマザーで息子2人を東大理Iに 頭がよくなる「ルーティン」子育て』(徳間書店) Noteブログ https://note.com/takasemiho
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