コストコならではの塊肉や大容量の魚介パックを美味しく上手に使い切るテクニックをご紹介。人気のイタリアン「パッソ ア パッソ」の有馬邦明シェフがぶりさくの使い切りレシピを教えてくれました。誌面には掲載しきれなかった写真を加えて詳しく説明します。
黒瀬ぶりさくってどんな商品?
背の部分
腹身
刺身用活〆 黒瀬ぶりさく 100g ¥298
宮崎県で養殖された黒瀬ぶりを、一度も冷凍せずに生のまま活〆。腹身と背の部分がそれぞれサクの状態になっていて、両方入った半身分のパックが売られている場合もあります。
ブリのマンテカートのレシピ
端っこの部分は保存がきく料理に調理
ヴェネツィア地方の郷土料理で本来は干しダラでつくりますが、生のブリなら戻す手間もなく簡単。味つけはアレンジしやすいよう塩にしましたが、しょうゆや味噌も合います。
【材料】(つくりやすい分量)
ブリ…… 250g
バター ……大さじ2
にんにく…… 2片
塩…… 適量
ゆでじゃがいも ……250g
コンソメスープ(薄め)…… 160㎖
牛乳 ……80㎖
こしょう ……適量
オリーブオイル…… 適量
【つくり方】
1. 鍋を弱火で温め、バター大さじ1とつぶしたにんにくを入れて香りを出す。ひと口サイズに切ったブリを入れて炒め、塩少々で下味をつける。
2. ブリの表面が白くなってきたら、ゆでじゃがいもを入れる。
3. 2にコンソメスープ(または牛タンやミスジの煮込みスープ)と牛乳を入れ、中火にする。じゃがいもやブリを木べらでつぶしながら水分を飛ばして、うま味を濃縮。水分がほぼなくなったら、泡立て器やマッシャーで全体をつぶす。
4. 火を止めて粗熱を取り、フードプロセッサーにかける(なければ粗めにつぶしただけでもOK)。バター大さじ1と塩で味つけし、こしょうをふる。食べるときにオリーブオイルを回しかける。
【POINT】ブリの両端を使う!
マンテカートに使うのは、食感があまりよくない両端の部分。脂がのった真ん中の部分は、ぜひ刺身やブリしゃぶに。
【保存方法】冷蔵庫で1週間保存OK!
保存するときは乾燥や酸化を防ぐため、表面をぴっちりとラップで覆ってからフタをします。
①鍋を弱火で温め、バター大さじ1とつぶしたにんにくを入れて香りを出す。
②ひと口サイズのブリを炒め、ゆでじゃがいもを入れる。ゆでじゃがいもはとろみづけに。
③薄めのコンソメスープを入れる(かつおだしでもOK)。
④牛乳を加える。
⑤中火で水分がなくなるまで煮詰めてうま味を凝縮させる。
⑥泡だて器やマッシャーで全体をつぶす。「ブリとじゃがいもはかなりやわらかくなっているので、泡立て器で簡単につぶせます」
⑦粗熱を取り、バターと塩を加えてフードプロセッサーにかける。
⑧このくらいなめらかになればOK
これがプロ技!:牛乳で臭みを消す
牛乳を加えることでブリの臭みが消え、なめらかな口当たりに仕上がります。
マンテカートのアレンジ①トルテリーニ
トルテリーニはラビオリのような詰め物パスタの一種。水餃子の皮で手軽にできます。
【つくり方】
マンテカートを小さく丸め、水餃子の皮の中央に置く。皮の縁に半円状に溶き卵を塗り、二つ折りにして空気を抜きながら閉じる。皮の端に溶き卵を少量つけ、帽子のつばのような立ち上がりをつくりながら丸めて閉じる。沸騰したお湯で2分ほどゆで、トマトソースやパルミジャーノチーズを添える。
①マンテカートを小さく丸め、水餃子の皮の中央に置く。皮の縁に半円状に溶き卵を塗る。
②二つ折りにして空気を抜きながら閉じる。
③皮の端に溶き卵を少量つけ、帽子のつばのような立ち上がりをつくる。
④両端を押さえるように包むのがポイント! 帽子のような形を意識して。
完成!
マンテカートのアレンジ②コロッケ
「パン粉は目が細かいほうがイタリア風で、粉チーズとなじみやすくて口当たりもいいですよ」
【つくり方】
マンテカートをひと口サイズに丸める。小麦粉、溶き卵、粉チーズを混ぜたパン粉の順につけて180℃の油で1分揚げる。中身はそのままでも食べられるものなので、表面がこんがりすればOK。お好みでタルタルソースをつけても美味。
教えてくれたのは
東京・門前仲町「パッソ ア パッソ」
有馬邦明シェフ
イタリア各地や国内の店で修業を重ね、2002年に「パッソ ア パッソ」をオープン。全国の猟師から取り寄せるジビエや釣魚など、旬の厳選食材でつくる料理にはファンが多い。
※商品のお問合わせ先はコストコホールセールジャパンです。また、価格は変動する可能性があり、在庫には限りがあります。
撮影/鵜澤昭彦 フードスタイリング/森澄淑子 取材・文/富田夏子 編集/永島 大