【京大卒 宝槻流スゴイ知育連載vol.6】何に対しても夢中にならない子どもには どうしたらいいの?

   
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こんにちは。探求学舎の宝槻泰伸です。

5回目では、自発的熱中の導き方についてお話ししました。ただ、僕のところには、時々、「先生、子どもが何にも興味を示さないんです」という相談がきます。

“子どもが夢中になれるように、知的好奇心を刺激しよう!”

涙ぐましい努力をしている親御さん。でもどんなにアプローチをしても、子どもが家から出ない…全く興味を示してくれないと。ここ最近の感染症の影響で、外出の制限があったり、楽しいことを発掘するのに乏しい環境が続いているのも原因かもしれませんが、親としては、お手上げ状態ですよね。

そんなときには、プロの力を借りるのも一手!通学タイプでもオンラインでも、その道のプロは子どもの熱中を引き出すプロでもあります。

では、何をポイントにプロを探すか?

たくさんの教室の中から、コレ!というものを選ぶのは容易ではありませんよね。少しでも選択肢を狭めるためにオススメしたいのは、良い先生を選ぶこと。どんなに素晴らしいカリキュラムでも、子どもの熱中を引き出すには、先生の力が必要です。評判に惑わされず、実際に親御さんが確認して、この教室のこの先生が子どもとの相性が良さそうだ!と、見極めてください。

ただ、どんなに親御さんが気に入ってとしても……、一番大切なのは、子どもがしっくりくるかどうか。子どもが面白がっているか?子どもの目が輝いているかどうか?をしっかり見て欲しいです。たとえ仲のいい人に勧められたとしても、誰かにとっていいかではなく、自分の子どもにとっていいかが重要です。

というわけで、ここがいいかも?と思ったら、体験コースを試して子どもの反応をしっかり見てくださいね。そして子どもの反応が鈍い場合は無理強いしないこと。ただし注意が必要なのは、面白がっていることが傍目では分かりにくい場合。自己表現しない、自分の気持ちを顕著に見せないタイプですね。子どもの心が燃えるときには、メラメラ燃える炎と、静かに燃える炎があります。どちらの炎も見逃さず、子どもに合う場所を見つけて欲しいと思います。

また、“友達と一緒にやりたい!”というのも、一つのモチベーションになります。宝槻家では、子どもがやりたいと言ったことはどんどんやらせるようにしています。友達からの影響でも、それが熱中につながる可能性が秘められてますから。

さて、オンライン教室に関して、親御さんから聞かれることは「子どもの集中力が途中で切れてしまうのをどうしたらよいか?」ということ。

これはオンラインの壁というか、僕たち探究オンラインでも常に感じていることでもあります。
僕たちは東京三鷹で教室を構えてもいるのですが、リアル対面の臨場感とオンラインのそれは中々同じにとはいかないものです。でも僕たちは、そこを逆手に取って、子どもの興味や熱中を見極めるツールとしても、オンライン探究を活用して欲しい! と思っているんです。全ての題材にヒットしなくても、多くの題材の中から、子どもの好きを見つけられたらいいですし、ある回では注意散漫でも、次に期待!とね。

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探求学舎 三鷹教室

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探求学舎 軽井沢イベント

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探究オンライン

でも、能力を育てるためのオンライン授業を受けていて、子どもが集中できないのであれば、それはもしかしたら変えたほうがいいのかも。

その学びに何を求めているのか?どんな目的か?この辺りを明確にしておくと、親子共に、これは続けるべきか?やめるべきか?への対処が早いかもしれません。

熱中を引き出す習い事に関しては、千差万別!これ!という明確な答えは出しにくいですよね。こればっかりは、自分の子どもをよ~く観察して見極めていくしかありません。

いや、でもこの観察、実はすごく大事かも!

そこで、次回ですが、宝槻家5人の子どものオブザーバー・たまちゃん、こと、妻の宝槻圭美が、子どもの観察と、個性の見極め、そして習い事のセレクションに至るまでを、宝槻家メンバーを一例にレクチャーします。ここにもしかしたら、子どもの熱中を引き出す大きなヒントが隠されているかもしれません。お楽しみに!

〈次回へ続く〉

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前回の記事を読みたい人はこちら

宝槻泰伸(ほうつき・やすのぶ)

1981年東京都生まれ。京都大学経済学部卒業。探究学舎代表。幼少期から「探究心に火がつけば子どもは自ら学び始める」がモットーの型破りな父親の教育を受け、高校を中退し京大に進学。代表を務める探究学舎は子どもたちの“驚き”と“感動”の詰まった授業として、三鷹市を拠点とした教室のほか、オンラインでも世界的な人気を集める。’19年「情熱大陸」に出演、’21年「TEDX」に登壇。5児の父。

取材/竹永久美子

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