夫の服の多さに困っています【ジェーン・スー×HARUKOの人生相談Vol.34】

STORY[ストーリィ]

40代女性の気持ちを代弁するような明快な語り口が人気のコラムニスト、ジェーン・スーさん。新聞やラジオ、雑誌で多くの方のお悩みに答え、その胸のすくような回答には励まされる読者も多数。
一方、波乱万丈の人生経験を持ちながら、いつも前向きで飾り気がない人柄で、誰からも愛されるモデルのHARUKOさん。歯に衣着せぬ語り口で、仲間のお悩みにさっと答えてくれると評判です。
そんなおふたりに『STORY』読者の真剣なお悩みに答えていただきます!

<PROFILE>

ジェーン・スーさん

STORY[ストーリィ]

コラムニスト。TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」(月〜木11:00〜)のパーソナリティを担当。毎日新聞をはじめ新聞・雑誌で数多くの連載を持つ。『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』は、第31回講談社エッセイ賞を受賞。近著に『これでもいいのだ』。

HARUKOさん

STORY[ストーリィ]

モデル。短大時代、『JJ』にて山田明子(はるこ)の名でデビュー。以来、数々のファッション誌で活躍。’03年に結婚後、九十九里浜に移住、長女を出産。’12年に離婚。HARUKOに改名し、現在『STORY』にて活躍中。趣味はサーフィンと読書。


~第34回~

夫の服の多さに困っています

夫の服の多さに困り果てています。職業柄(美容師)、さらに好きも高じて服が増える増える!靴は家の下駄箱に靴入りきらない。そして、どれも重たい。洗濯するにも整理するにも重くてしんどいです。断捨離して欲しくて、「捨てたら?」とか「あげたら?」と言うとキレてケンカになります。なんとか説得に成功して知り合いに何枚かあげたと思いきや、その分また新しく買ってきて、我が家の収納のキャパをはるかにオーバー。最近では『(収納のできる)広い家に引っ越したいなぁ』とか言い出す始末。ミニマリストになれなんて言わない!せめてキャパは考えて欲しい。そう何度も伝えているけど反映されぬまま早20年・・・これは諦めるしかないのでしょうか。(東京都在住M.Kさん 39歳 主婦)

ジェーン・スーさん

二十歳から、ずっとご主人と一緒になんだなって、そのことに驚いちゃいました。

HARUKOさん

そこ?でも本当にそうですね。服が好きなら、好きにさせてあげればいいじゃんって思っちゃう。家計に負担をかけているわけでもなさそうだし。男の人って、収集癖がある人けっこういますよね。服が本当に好きなんだね。

ジェーン・スーさん

でも、その整理とか洗濯をM.Kさんがやらなきゃならないというのはちょっとつらいですよね。私は収集癖はないんですけど、整理整頓は上手なほうじゃないから、やりなさい!って言われたらちょっとしょんぼりしちゃうな。

HARUKOさん

私は、一過性ではあるんだけれど、色々なものを集めたりしたことあるなあ。石とか。

ジェーン・スーさん

石?

HARUKOさん

原石とかに凝っちゃって。でも、自分が好きなものを、捨ててって言われたら、すごく嫌だから、ご主人の気持ちもわかるな。自分のできる範囲でやってるんだから許してあげるしかないかな。この方美容師さんで、きっと美意識高くて、ファッショングッズとか好きそう。私の髪をカットしてくれている美容師さんも、驚くほど靴をたくさん持ってますよ。

ジェーン・スーさん

そういう方は、「服が多いから 減らせ」って言っても全然通じない方のように思うんです。だけど、ライフスタイルとして、ミニマリストのほうがカッコいい、今っぽい、というふうに思うようになったら、そっちの振り切る可能性もあるかも。だから、イケてるミニマリストの男性の本を見せるとか。ミニマリストになったおかげでどんなに素晴らしい人生が開けたを書いた本をさりげなくリビングに置いておく。靴をたくさん持っている美容師さんだって、それがカッコいいと思うからやっているわけでしょう?そしたら、違うカッコいいをぶつければ、気持ちが変化するかも。

HARUKOさん

うん、うん、それいい。こっちの生き方のほうがカッコいいと思ったら、大事なものだけ持つ人になるかもしれない。このお悩み、一時は解決策はないかなと諦めかけたけれど、スーさん、さすが。起死回生のホームラン。これ、効きそうな気がします。

当連載は毎週金曜日配信です。
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撮影/吉澤健太 取材/秋元恵美

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