マットなシルバーカラーのバッグたち。実は、ジュースや牛乳の使用済みパックから作られている、エコフレンドリーなバッグなんです。フィリピンの女性達たちによって運営されているマニラの協同組合(NGO)の組合員が飲料メーカーから、パックの廃材などを譲り受け、一つ一つ手作りしている製品しています。使い勝手もかなり魅力的な「LYRIS」! デザイン&ディレクションをサポートし、NGO定番商品以外のオリジナルモデルをプロデュースされている間弓洋江さんに、このバッグとの出逢いや魅力を教えていただきました。
シンガポールに住んでいた間弓さんが、マニラに出掛けた時にLYRISの原型となるバッグに出会いました。
「ひとつひとつ、手作りしている技術は素晴らしく、軽くて使いやすく、まさに一目ぼれでした。湿気の多いシンガポールでは革のバッグなどはすぐにカビてしまい、困っていた時でした。使っていると、周りの人たちから『それいいわね、私も欲しいな』と言われ、ならば購入しやすいようなルートつくりを私がすれば、と2013年からサポートを開始、2016年にシンガポールでLYRISを立ち上げました」。
NGOが手がけていた定番商品に加え、日本の大手百貨店でバイイングコーディネーターをしていた間弓さんがデザインにも加わり、販売機会の輪を広げていきました。
バッグをつくるフィリピンの女性たち。当時のフィリピンでは、収集したリサイクル素材を利用した製品の製造をし、利益を生み出す運動のひとつとして、バッグも作られていました。
ジュースのアルミパッケージをリボン状にし、編み込んでいきます。
ジュースや牛乳の使用済みパックや飲料メーカーからパックを譲り受け、製品の材料に。
ジュースのパッケージの柄を活かした商品も。
フリンジがかわいい!
折り畳めて防水かつ軽くて丈夫、キャンプやスーパーへの買い物にも
ひとつずつ、手作りでのLYRISのバッグ。使い勝手もとてもよく、リピーターもたくさんいらっしゃるのだそう!
まずひとつめの特徴は「防水」。ジュースのパッケージが使われているゆえ、防水機能は万全。そして、素材のアルミニウムは、よく知られているものだと1円玉にも使われていますが、とにかく軽いのです。
そしてこの通り、大きなサイズのバッグも、折り畳みできます。重たいものを持ち運ぶ時、水にも強い、というタフさから、料理系のお仕事の人やキャンパーの間でもユーザーが多いとのこと、納得です。汚れが付いたら洗うこともできちゃいます。雨の日にも大活躍です。
種類によっては、このようにインナーにお米が入っていた袋が使われています。お米が入っていた袋はとても強くて丈夫、そして防水機能もあり、このカラフルさが使う度にワクワクしますね。
「協同組合の活動は貧困地域の子供たちの学費を援助し、また女性やシングルマザーの雇用も積極的に創出しています」と間弓さん。
気になるかたはぜひ、オンラインショップを除いてみてください。
(ただいま発送まで時間がかかっているそうです、ご了承ください)。
お問合せ/LYRISオンラインショップ
取材・文/新里陽子