京都で見つけた!サステナブルで美味しいを実現する「GOOD NATURE MARKET」

GOOD NATURE MARKET」のオリジナル商品

京都・四条河原町にある「GOOD NATURE STATION」は、ホテルやカフェ、レストラン、物販などが入った複合型商業施設。体、心、地域、社会、そして地球に“GOOD”という5GOODの取り組みでSDGsの達成をめざしています。「GOOD NATURE MARKET」はその1階に位置するショップです。今回は、心と体にいいことを実践しているオリジナルフードブランド「GOOD NATURE MARKET」をご紹介します。

“5GOODなおいしさ”を伝える「GOOD NATURE MARKET」

京都にある「GOOD NATURE MARKET」の店内

「GOOD NATURE MARKET」は「GOOD NATURE STATION」から生まれた新しい食スタイルを体現した新ブランドで、今年10月から本格始動し、順次新商品を発売しています。

「GOOD NATURE MARKET」のオリジナルティー

注目は“カカオハスク”を使用した商品。カカオハスクとはカカオ豆の皮のこと。「GOOD NATURE STATION」には「RAU」という、こだわりの詰まった美しくて美味しいスイーツを生み出すパティスリーがあります。特に力を入れているのが、ビーントゥバーのチョコレート。フェアトレードのコスタリカ産カカオを使用しているのですが、大量のカカオ豆を使用するため、膨大な量のカカオ豆の皮が出ていました。これまでは廃棄していたカカオ豆の皮に着目し、これを有効活用した商品を開発しました。

「GOOD NATURE MARKET」のオリジナルカレー

その第一弾として誕生し、今年5月に新商品が発売されたのが「CACAO CURRYシリーズ」。新商品は発売から3カ月で欠品するほど好評(現在は販売再開)。サステナブルというだけでなく、味の面でも高く評価されました。このカレーも種類が増え、9月に登場した新商品の「GOOD CACAO 京のミルクとごろっと鶏肉のバターチキンカレー」(¥648)を含めて8種類に。カカオハスクにはカカオの香りが残っていて、スパイスとの相性も抜群。カレーにコクとほのかな香ばしさをプラスしています。

「GOOD NATURE MARKET」で販売しているアップサイクルの調味料

また、同様のアップサイクル品としては、杉桶醤油(150ml¥1,080)があります。昔ながらの杉桶仕込みのたまり醤油にカカオハスクを加えて、コク深い味わいに仕上げた醤油。通常の醤油と同じように使えますが、煮物などの隠し味にしたり、唐揚げなどの下味にしたり、ちょい足しで旨みをプラスするのがよさそう。

カカオハスクとたまり醤油を使用した調味料

簡単な使い方では、この醤油に卵黄を少し漬けてご飯にかけて食べるのがおすすめ。冷凍した卵黄を半日ぐらいこの醤油に浸けておにぎりの具にしても美味しいです。いつもの醤油より風味があって美味しく食べられます。

ほかにも、たまり醤油の絞り粕である「たまり粕」にカカオハスクを加えて煮詰めてつくる「旨味塩」(¥842)やそこに山椒を加えた「旨味塩山椒」(¥864)は、天ぷらなどの揚げ物に振ったり付け塩にしたり、炒飯の味付けなどにもよく合います。「旨味塩」はステーキやポテトサラダ、「旨味塩山椒」は刺身や焼肉、焼きそばなどにもいいですね。

「GOOD NATURE MARKET」では産直野菜も販売

店内にはほかにもこだわりのメーカーや地元の食材や調味料などが多数並び、食のセレクトショップのようになっています。週末にはマルシェがあったり、ワークショップが行われることも。様々な出会いが楽しめるショップです。

パティスリーやレストランが取り組む循環システム

「GOOD NATURE STATION」内にあるパティスリー「RAU」

「GOOD NATURE MARKET」のオリジナル商品で使われているカカオハスクを“生み出している”のがこちら、同建物内にあるパティスリー「RAU」です。ここでチョコレートをつくるときに廃棄していたカカオ豆の皮に新たに“価値”を付けました。

パティスリー「RAU」で使用するコスタリカのカカオ豆

せっかくここまで来たのなら、ハスクの部分ではなく、カカオを使ったスイーツもチェックしたいですね。コスタリカのカカオ豆を使用し、フェアトレードにこだわって適正価格で購入することを徹底しています。

シェフショコラティエール高木幸世さんのブランド「Sachi Takagi」

「RAU」は“情景を形状で表現する唯一無二のパティスリー”として人気を誇っています。そのシェフショコラティエール高木幸世さんが自身の名前を冠するブランド「Sachi Takagi」は植物性の素材のみを使用したプラントベースのチョコレート。ここでしか味わえない味を提供しています。

「RAU」にはチョコレートスイーツがたくさん並ぶ

美味しいスイーツができる過程でどうしても出てしまうカカオハスクが廃棄ではなく利用され、新しい商品に生まれ変わっているというのは、スイーツ好きにもうれしい取り組みです。

「GOOD NATURE STATION」バックヤードにあるコンポスト

また、同じ施設内のレストランで出た生ごみなども循環する取り組みを行っています。建物のバックヤードにコンポストを設置。食べ残しや生ごみを堆肥に変換し、米の育成に使用してもらっているそうです。そこで育った米を販売したり、施設内のレストランで使用するという循環プロジェクトも遂行しています。

オーガニックコスメ開発やホテル運営も

「GOOD NATURE STATION」のオリジナルオーガニックコスメブランド「NEMOHAMO」

「GOOD NATURE STATION」のオリジナルオーガニックコスメブランド「NEMOHAMO」。名前の通り、植物の根も葉も、そして、茎や花、実もすべてあますところなくエキスとして抽出し、植物の力を最大限に活かしたオーガニックコスメです。

「NEMOHAMO」のスキンケアグッズ

原料となる植物はもちろんですが、商品の資材も厳選し、できるだけ環境に負荷のかからないものづくりに徹底しています。エキス抽出後の残骸や余った原料も農園に還し、堆肥として利用。使い終わった容器も回収してリサイクルするなど、こだわっています。水を一滴も使わず絞った濃密なエキスを使用したコスメは肌にも優しく、コスメフリークからも一目置かれるアイテムとなっています。

「GOOD NATURE STATION」にあるホテル

また、「GOOD NATURE STATION」の上にはホテルがあります。環境や健康に配慮した建物が認証される「WELL Building Standard™ v1」をゴールドランクで獲得していて、プラスチックゴミ削減のため、アメニティの設置を廃止し、必要な方には有料で販売するようにしました。客室内のボディソープや、シャンプー、コンディショナーは「NEMOHAMO」を採用しています。

ホテル内の茶器やタンブラー

また、オーガニックタオルを配し、部屋にタンブラーを設置し、各フロアにあるウォーターサーバーで給水できるようになっています。客室内で使用する茶器は金継ぎしたものが置かれていて、欠けたり割れたりしてしまった茶器を金継ぎして大切に使用しています。

施設内のレストランのヴィーガンメニュー

また、施設内のレストランでは、ヴィーガン対応のメニューを提供。通常のメニュー以外に、プラントベースフードを美味しく食べられるコースや単品メニューなどがいつでも食べられるようになっています。

新しい発見と体験が詰まった「GOOD NATURE STATION」。商品を通して、SDGsについて考えるきっかけになります。難しいことにいきなり取り組まなくても、アップサイクル品を選んだり、SDGsに取り組んでいる企業の商品や施設を利用したりするだけでも変わってくることはたくさんあります。美味しいもの、体にいいものが環境や未来の地球にとってもいいものなんて、うれしいですよね。京都に訪れることがあったら、ぜひ足を運んでみて欲しい場所です。

GOOD NATURE STATION

住所:京都府京都市下京区河原町通四条下ル2丁目稲荷町318番6
営業時間:10:00~20:00(営業時間・定休日は店舗により異なります)
定休日:不定休