【第15回】“毛穴”の悩みにルナソルの洗顔料

年齢的に、乾燥肌モードになり、今までの「角栓がたまったから取る」毛穴ケアは必要ないと思っていました。でも、今年3月に発売されて大ヒット中の洗顔料が〝角栓を取るとこんなにいいことがある〟と教えてくれたおかげで、毛穴ケアは新しい段階へ。見た目印象だけでなく、肌への悪影響により老けさせてしまう原因にデイリーケアで対応できるから、忙しい美ST世代にもぴったりなんです。

 

 

今週の悩み:毛穴


洗顔料なら
ルナソルの「スムージングジェルウォッシュ」

 

ルナソル スムージングジェルウォッシュ 150g ¥3,200(カネボウ化粧品)。「水ツヤ肌」をテーマに2018年からスキンケアをリニューアルしたルナソルが、大ヒットを放った〝角栓崩壊〟洗顔料。一般の洗浄剤が角栓の外側に影響を与えるだけなのに対し、角栓内部の皮脂とたんぱく質を同時に崩壊させる。独自技術「ポリッシングクレンズ処方」により、角層(表皮)に負担をかけず、角栓のみをしっかり取り去る。2019年発売。

 

 

〝角栓崩壊〟で驚くほどなめらかな均質肌に。
肌に負担をかけないから、毎日のケアで毛穴問題を解決します

 

 毛穴問題は、SST(シミ・シワ・たるみ)悩みが出る前から私たちを悩ませてきましたが、美ST世代になると少し後回しにされてきた感があります。ですが、毛穴ケアが最近またクローズアップされるようになった大きなきっかけが、ルナソルの「スムージングジェルウォッシュ」の大ヒット。〝角栓崩壊〟洗顔料と言われるこの製品、もう使ってみましたか? 私も最初は「若い人向きだから」と思っていたのですが、あまりに評判が良く使ってみたところ、びっくり。ツルンとして毛穴が目立たないだけでなく、顔のくすみが晴れている! 洗顔だけでこんなに見た目が変わるって何故? 一度つい今まで使っていた洗顔料で洗ったことがあり、その時、後肌が確実に違うのをひときわ実感しました。

 毛穴が目立つ主な原因に「角栓」があります。小鼻にあるブツブツを真っ先に思い浮かべますが、実は角栓は全顔にあり、その面積は顔の約10%も占めていると言われます。私は脂性肌じゃないし目立ってないし、と思う人も実は 「隠れ角栓」 を持っていて、乾燥肌の人は特に気づきにくいのです。ここで注意したいのは、角栓は〝肌に悪影響を与える汚れ〟だということ。わかりやすい肌のザラつき、黒ずみなどの他に、毛穴の奥の角栓のあるところでは炎症が起き、赤みムラの原因になっています。さらにターンオーバーにも影響を与えます。理想的なターンオーバーでは角質層は死んだ細胞であるはずなのに、核がある有核細胞のままで上がっていき、成熟しない肌が表層にのっている状態に。結果、キメが整わないため光の反射がうまくいかずに、くすみやテカリに繋がります。肌にとって、角栓は放っておいてはいけない存在なのです。しかも角栓は朝から夜の間にも生成し、取り除いても数日で復活してしまうもの。毛穴パックやスクラブなどによるスペシャルケアではない方法で対応したい、という視点で研究されたのが、このスムージングジェルウォッシュです。

 角栓は一般に「角質と皮脂が毛穴に詰まったもの」と言われていますが、その内容は、角質細胞・皮脂(遊離脂肪酸)・たんぱく質でできています。皮脂を取るとたんぱく質が不安定になり凝集するため、皮脂とたんぱく質を同時に除去しないと角栓はなくなりません。研究者が3年近く皮脂にアプローチして、洗浄技術や成分のスクリーニングをしても目標に達しませんでした。この延長線上に答えはないと、視点を変えてたんぱく質へのアプローチを開始。医療や繊維業界で使用する成分や技術を研究し始めたその数週間後、顕微鏡で角栓に作用する様子を観察していたところ、これまでほとんど変化のなかった角栓が、なんと一気に崩壊! 研究開始から4年、後の独自技術「ポリッシングクレンズ処方」へと繋がる大きな進化が訪れました。

 また、毎日使うためには、ともすれば取りすぎの心配がある毛穴ケアにおいて、肌に負担をかけないことが重要です。角層は角質細胞と細胞間脂質(セラミド、コレステロールなど)で構成されており、角栓の内容と共通なのは角質細胞だけ。だから角質細胞には影響を与えず角栓だけに作用する――皮脂を溶解し、たんぱく質を高分散させるという 〝選択して洗浄する〟賢い洗顔料を完成させました。

 見た目はもちろんのこと、保湿やターンオーバーの正常化をはじめとするスキンケア効果を叶え、顔全体の質感まで整えるスムージングジェルウォッシュは、メークコスメのイメージが強かったルナソルの中で初の品切れスキンケアとなりました。毛穴というどちらかというとニッチな分野、しかも洗顔料という「ベース中のベース」、ある意味地味なスキンケアコスメで大ヒットが生まれるのは稀なことです。7年間、製品の価値を信じて追究した人々の意欲と苦労、それを見守ったメーカーがあってこそ、日本女性の美肌を支える名品が生まれたんですね。

 

 

使い切ってます♡ 

朝晩、直径2~3センチ量を使用して約1カ月でなくなり、現在2本目。顔を少し濡らしてから乾いた手に出したジェルで顔全体をマッサージするように馴染ませる。泡立つと剤が水で薄まるので、製品の効果を最大限発揮させるために泡立たない仕様になっている。伸びがよく密着感があり、適度な厚みで肌に負担をかけない。見るからに肌がキレイになる感動があり、一度使ったら病みつきに。敏感肌のため毛穴パックやスクラブが使えない私にとって最適な毛穴ケア。

 

28年間ビューティ担当・編集I

 

 

角栓ケアって何?

 

角栓はホルモン分泌が乱れたり、メーク、誤った洗顔が原因で皮脂が過剰になる点が注目を浴びてきたが、内部構造の研究が進み、角栓中のたんぱく質にアプローチするのが新しい流れ。内部のたんぱく質に関しても表皮由来のたんぱく質は少ないとわかってきた。「面皰(めんぽう)/コメド」に皮脂を栄養源としてアクネ菌が増殖すると、ニキビになる。表面の黒ずみはメラニンや酸化した皮脂であることも。たるみ毛穴はまた別な問題だが、角栓がなくなることで目立ちにくくなり凸凹も軽減されるため、除去は効果的である。

 

 

 

2019年『美ST』8月号掲載
撮影/河野 望 デザイン/深谷則夫 編集・文/石原晶子

 

美ST