【行かなくても楽しめるハワイVol.19】ホームベーカリーの魔術師がつくる「テッズ・ベーカリーのポイ・ブレッド」

ハワイでしか食べられないパンのひとつが「ポイ」を練り込んだパン。そもそも「ポイ」は別名タロイモといい、日本であれば、色のついていない里芋といった感じでしょうか。いずれにしても、残念ながら日本では入手できないものです。

ポイを練り込んだパンは天然のきれいな紫色のもっちりしたパンで、余り甘くないので軽く食べられます。現地ではワンプレートランチに添えられてきたり、フレンチトーストやハンバーガーのベースのパンとして使われています。

タロイモを練り込んだ「ポイ・ブレッド」


ノースショアの名店「テッズベーカリー」をはじめ、多くのベーカリーがそれぞれ風味や食感をオリジナルでアレンジして販売しています。
最近では色鮮やかなポイのマラサダやシュガーグレイズドーナツも多くみられ、ハワイ名物の新顔として注目されています。



Ted’s Bakery

ワイキキから北へおよそ車で1時間、ノースショア サンセットビーチのすぐそばにある「テッズベーカリー」(59-024 Kamehameha Highway Haleiwa)。店名の通りパンはもちろん、おいしいプレートランチ(お弁当)のファンも多く、また、日本でも販売されていたことがあるハウピアパイは有名です。(※外観の写真は取材時のもの)


今回、このパンを再現するにあたって、タロイモのもっちり感はタロイモパンケーキミックスに、鮮やかな紫色は紫いもの粉に助けを借りました(笑)。パンケーキミックスにはベーキングパウダーが入っていますので、早焼きコースで焼くパンの釜のび加減を考えてドライイーストの量を調整しました。紫いもの粉も多く入れすぎてしまうと重い食感になってしまうので、色づけ程度の量で使用しました。


カルディで見つけた「タロイモパンケーキミックス」と紫いもの粉

今回はハワイでも人気の「ポイ・グレーズド」風に仕上げました。
焼き上げた「ポイブレッド」に粉糖と牛乳を混ぜ合わせてつくったアイシングをかけるだけ。アイシングはパンが冷めてからかけないと、しっかり固まってくれませんのでご注意を!


ポイ・グレーズドブレッド

材料(1斤分)
強力粉…………………………………………180g
タロイモパンケーキミックス…………70g
卵、水…卵1個に水を足して180㎖にする
紫いもの粉……………………………大さじ1
はちみつ………………………………………15g
塩…………………………………………………5g
無塩バター……………………………………15g
ドライイースト………………………………3g
アイシング
粉砂糖……………………………………………3g
牛乳………………………………………………5㎖

つくり方
1.パンケースに材料のすべてを入れて、ホームベーカリー本体にセットして、早焼きコース、焼き色・標準、レーズン・なしでスタートボタンを押す。
2.焼き上がりのコール音が鳴ったら、パンケースを取り出し、2〜3分そのまま置いて、パンケースを横に振りながら、パンを取り出す。
3.小さなボウルにアイシングの材料を入れて混ぜ合わせ、パンが冷めたら、パンのトップにかけて乾かす。


お料理に合わせるのであればアイシングなしの方がオススメ!


焼き上がったポイ・グレーズドブレッドはそのままでも十分美味しいですが、ハワイ流に食べるならリリコイバターを塗って食べてみて下さい。


パッションフルーツの酸味とほんのり甘いパンの相性は抜群です♡リリコイバターもなかなか日本では買えないジャムですが、実は国産のリリコイバターがあるんです。


私のオススメは沖縄の熱海果樹園小池さん家の「海とパッション」。糸満市のパッションフルーツを使用したもので、パッションフルーツの芳醇な香りと甘酸っぱさが最高の仕上がり。酸味と甘みのバランスがよく、ハワイのリリコイバターよりも飽きのこない味わいです。3本セットで¥1620(送料別)
熱帯果実園小池さん家 https://www.passionfruit.okinawa/

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八代恵美子/フードエディター Martでは編集ライターとして活躍する傍ら、ホームベーカリー特集で有名店の食パンを再現するフードコーディネーターとしてもおなじみ。再現したパンはお店からもお墨付きをいただくほどの出来映え。また、ハワイ好きで10年前に発売された「Mart ハワイフードBOOK」では自らが有名店を取材、厨房に入って再現したものが人気に。Instagram:atrio_emy、HP:atrio-food.com