【なにわ男子・藤原丈一郎さん】「たぶん西畑は嫉妬してた(笑)」先輩・二宮和也さんとの共演で学んだこと【映画『アナログ』公開記念インタビュー①】
『CLASSY.』2022年2月号では“イタリアンカフェの店員”という設定で登場し、反響を集めたなにわ男子・藤原丈一郎さん。10月6日公開の映画『アナログ』では、主演・二宮和也さんを慕う大阪支社での後輩役を演じ、公開前から“スーツ×メガネ姿”が話題となっています。今回は、撮影秘話や作品への想い、映画にまつわるエピソードをお話ししてもらいました!前編では、二宮さんとの裏話や役作りについてお伺いしました。
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二宮和也さん演じる主人公の水島悟と、波瑠さん演じる携帯を持たない謎めいた女性・美春みゆき。 喫茶店で出会ったふたりが交わした、たったひとつの大切な約束は、「毎週木曜日に、この場所で会いましょう」というもの。携帯電話で気軽に連絡が取れる現代に、あえて連絡先を交換せず、週に1度だけ“会うこと”を大切にして、ゆっくりと関係を紡いでいく2人に、ある日突然の別れが。姿を消したみゆきに隠された秘密、そして2人の行く末は…?いつの時代も変わらない愛の原点=〈大切な人にただ会える喜び〉を描いたラブストーリー。
本作で藤原さんが演じるのは、デザイナーである悟の大阪支社の後輩・島田紘也。うっかりミスをしてしまう、おっちょこちょいな一面がありつつも、若手の飲み会を盛り上げたり、悟を尊敬し慕ったりと、どこか憎めない愛らしいキャラクターです。
大先輩と初共演は、初日から怒涛のイジりでスタート
−−映画出演が発表されてからの、周囲の反応は?
発表前は事務所の人やメンバー、家族は映画出演のことを知っていましたが、ファンの人にも早く言いたくて仕方がなかったです。6月にようやく発表できてからは、友人からは「なんか映画に出るらしいな」という連絡が来たりはしましたね。あとは今回スーツを着る役が初めてだったので、ファンの人からは「普段見られない藤原丈一郎が見られると楽しみ」という声をたくさんいただきました。
−−二宮さんのことが大好きな西畑大吾さんからは、共演について何かリアクションがありましたか?
「二宮くんと共演するらしいな」と。純粋に「おめでとう」という気持ちもありつつ、多少の嫉妬も絶対にあったと思います(笑)。大吾も以前共演していましたが、やっぱり二宮くんと共演するなにわ男子メンバーがどんどん増えていくっていうのは、すごく嬉しいことですね。『アナログ』だけではなく、『24時間テレビ』も「ジャにのちゃんねる」さんからなにわ男子へのバトンタッチがあったという意味でも繋がりがあったので、今回共演できて僕は嬉しかったし、メンバーも喜んでくれました。
−−共演が決まったとき、二宮さんからは何か声はかけてもらいましたか?
出演が決まってから直接挨拶するタイミングがなかったので、自分の出番はなかったのですが、クランクインの日に見学に行ったんですよ。現場の雰囲気を知るというのと、挨拶も兼ねて。そこで初めて二宮くんに「なにわ男子の藤原丈一郎です」と挨拶をして、ようやくちゃんと会話ができました。二宮くんはいろいろな後輩と共演することが多いので、初日からいきなりイジってきてくださって(笑)。「“藤原丈”はさ〜」「いやいや違います、僕は藤原・丈一郎で、丈の部分は名字には入りません!」「あ、そうなんだ〜。で、“藤原丈”はさ〜」「だから違いますって!」みたいな(笑)。
クランクインの日も「なんで来たの」「いや、あの挨拶をしたり雰囲気を知ったり…」「もう帰りなよ」というやりとりがありました(笑)。逆に僕が「お疲れ様でした」と帰ろうとしたら、「もう帰るの?最後までいなよ」と冗談で引き止めて来たり(笑)。そんな感じでフランクに接してくれたので、優しい先輩だなと思いました。ちょうどそのときに、「タカハタ監督ってこんな雰囲気で撮るんだな」というのも知れたので、クランクインの日に現場に行けたっていうのは大きかったですね。
「オンオフの切り替えがすごい」二宮和也の演技を間近で見て学んだこと
−−実際に二宮さんの演技を間近で見て、何か感じることはありましたか。
二宮くんと共演した役者さんがよく「オンオフの切り替えがすごい」と話しているのを聞いてたので、どういう感じなのかずっと気になっていたのですが、実際にご一緒してその意味がわかりました。まず台本を現場に持ってこず、さらにその役として来るのではなく二宮和也として来るんですよ。でも、本番でカメラが回ったときには、目つきがガラッと変わってしっかりその役になっている…オンオフの切り替えってこれなんだな、と実感しました。タカハタ監督から「このセリフはこうしてください」と言われたら、「わかりました〜」とスムーズに対応する姿が圧巻で、自分が出ていないシーンでもつい見入ってしまいましたね。
–実際に演技でやり取りをしてみていかがでしたか。
役でも現実でも先輩・後輩という関係性が同じだったので、その部分では演じやすかったです。でも撮影が終わって帰るときにふと、「俺、二宮くんと演技してたん!?」と我に返っちゃって(笑)。親からも「あんたニノと共演するん!?」と驚かれたのですが、ジャニーズJr.時代は嵐さんのバックについていたこともあったので、まさか二宮くんとお芝居でセリフをキャッチボールし合う日が来るなんて、そのときは思ってもみなかったですから。すごく嬉しかったですね。
–二宮さんから演技について何かアドバイスはありましたか。
二宮くん、芝居のことに関して何も言わないんですよ。言わなくても演じている姿を見て「すごい」と思わせてくれるので、それが何よりも学びになっていました。今まで会ってきた先輩の中でも、毛色が違う方だと思います。
–クランクアップ後のやり取りは?
6月に出演を発表してからは一度もお会いしていなくて、先日完成披露試写会のときにかなり久しぶりにお会いしました。そのときも「24時間テレビお疲れ様」という温かい言葉をかけていただいたり、「どうだった?」といろいろ聞いてくださったので、改めてかっこいい先輩だなと思いました。
初の会社員役は、試行錯誤の連続。関西弁の使い分けも
–役作りについて、何か準備をしたことはありますか?
オファーを受けたのが撮影の1カ月ちょっと前くらいで、かなりタイトなスケジュールだったんです。そこから原作を読んで、脚本をいただいて…という中で、会議のシーンがあったので色々なドラマのシーンを思い返してみたり、「関西人だから身振り手振りが多いのかな」とシュミュレーションをしてみたり、試行錯誤をしながらクランクインに臨みました。あとは実際に会社員をしている友人たちから聞いた話も、知らぬうちに役作りに反映されていたかもしれないです。「会社って意外と堅苦しくないんだ、先輩ともフランクなんだ」と思いながら、上司役である宮川大輔さんとのシーンを演じていましたね。
–関西人の役は『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』以来2回目ですが、何か差別化を図るために意識したことは?
今回は会社員役ということで、社会人らしい立ち振る舞いは意識していました。大阪支社のシーンは映画全体の中でいうとごく一部ですが、宮川大輔さんと僕が出てくるだけで、「この2人がいるということは、今は大阪のシーンだな」とわかってもらえるだけの存在感はあるはず。『アナログ』というラブストーリーの中で、クスッと笑えるアクセントになっていると思います。時系列の進みも早かったので、水島と島田が徐々に距離を縮めていく様子を各シーンで表現できるように、実は関西弁を使い分けているんです。初対面のときは優しい関西弁ですが、だんだん敬語が崩れてきて容赦なくツッコミを入れる、という感じで細かいところまで意識しました。
–タカハタ監督との撮影はいかがでしたか?
事前に手取り足取り指示をするというよりは、まずはやらせてみて演者の芝居を見る方なんだなと感じました。セリフよりも動きに対してディレクションをするイメージです。二宮くんもそうでしたが、タカハタ監督からも「よっ俳優!」とイジられていました(笑)。なにわ男子を調べてくださったときにわちゃわちゃしたイメージが強かったぶん、お芝居をしているときにギャップを感じたんでしょうね。「お、俳優?」「やめてくださいよ!(笑)」というバラエティのノリがずっとありましたが、おかげで終始和やかな雰囲気で撮影できたと思います。
映画『アナログ』公開情報
10月6日(金)全国ロードショー
フォトギャラリー(全6枚)
衣装詳細:シャツ¥33,000 パンツ¥46,200(ともにエスロー/エンケル)その他スタッフ私物
問い合わせ先:エンケル 03-6812-9897
撮影/木村 敦 ヘアメーク/松本智色(JOUER) スタイリング/小林美月 取材・編集/平賀鈴菜(CLASSY.ONLINE編集室)