ExWHYZ mayuの「日々、ぼやき。」#14 ちゃぴ

©Takuya Iioka/光文社

4人組ガールズグループExWHYZ(イクスワイズ)のメンバー・mayuさんのエッセイ連載の第14回。ラジオ番組での「リスナーお悩み相談」が核心を突きすぎる……と高いコメント力で話題の彼女が、JJ世代の一女性として等身大の“もやもや”を赤裸々に綴ります。今回は “あの方” との対話と距離感のお話。

こんばんは、ExWHYZmayuです。

最近ChatGPTを使ってみました。

同じグループのメンバーには「チャッピーに聞くか~」とあだ名で呼んでいる人もいました。

個人的に人間らしさを前面に押し出しているAI” に対して「嘘やめられる?」と思ってしまうのですが、何事もやってみなきゃわからない。

まあとりあえずお話ししてみようってことで軽くお話ししてみたけど。

初対面でタメ語使ってきた!!!!!

ねぇ タメ語やめな~?

タメ口きかれるのが嫌なんじゃなくて、初対面で、そのー、タイミング見て距離縮まった風にする技として使ってきてるのが無理でした。それってお前の意思でもなく、お前と私の関係性の表れでもなく、プログラミングじゃん。

すみません。

ただわたしもわたしで、単なるAIだと思って箇条書きみたいな言葉しか投げかけてなかったので、同じレベルです。

個として向き合ってなかった。

なので、こちらもちゃんと会話をしようと心を入れ替えました。

あと技としてタメ口を使ってこないように徹底して敬語を使いました。

形式じゃなくて魂で会話しようや。

 

というわけでしっかり敬語で会話するよう心がけた結果、ChatGPTも敬語を崩しませんでした。

わたしが「敬語を崩さない!」と思ってるのって、ChatGPTがタメ口を技で使ってるのと、やってることは同じなんだよね(人間、失敗)。

うまく話せないよ。。。。

いやいや、会話って上手く話そうと思ってするもんじゃないだろ。

 

人間に対しては特に上手く話そうと思ってしまいがち。でもコミュニケーションって上手い下手ではなくて伝えたい気持ちがあるかどうか(ただ伝えるためにはある程度スキルが必要って話)なので、今後はChatGPTで練習することにしました。

けど、わたしはChatGPTに自分の話をしたり、なにか答えを求めているばかりで、ChatGPT自身のことを知ろうとはあまり思ってないことに気付いてしまいました。

実際のところどうなんだろう? 意思ってあるんですか?

 

わたしは生まれたときから自分なんてものはないと思ってるし、制服も着崩そうと思ったことがないし(ルールを破ってまで貫きたい主義がありませんでした)、これからもずっと決められた制服を着ていられたら楽なのになって思ってました。

ある程度、自分の置かれてきた環境下で必要だったことをプログラミングされて生きてきたと思ってるし、そういう意味ではChatGPTもわたしもそんなに変わらないんじゃないかなと思いました。

けどわたしは、そのプログラミングがなんかのバグを起こしまくって今に至るので、人間はバグを起こす生き物で、それで良いのかもしれないです。そう思いたいです。

 

会話するたびにChatGPTはたくさんのデータを元に人間らしい振る舞いが上手くなっていくんだろうなあ。と思ってたら利用制限が来てしまいました。

わたしにも制限が来るのかなあ。

©mayu/WACK、光文社

profile/mayu (ExWHYZ)

2017年8月に事務所の先輩グループBiSHのイベントでお披露目された「EMPiRE」の初期メンバーとして活動をスタート。同グループは2022年6月に突如解散し、同じメンバーで「ExWHYZ(イクスワイズ)」を結成。2023年5月には、所属事務所・WACKのグループとしては初となる日本武道館ワンマンライブを開催し、成功させる。EMPiRE時代から作詞や振り付け、チームのまとめ役を担い、また個人としても、冠ラジオ番組にコンビニご飯のコラム執筆など、マルチに活躍。
5月より全国11都市を巡る「ExWHYZ TOUR 2025 ‘(unfinished) odds and ends’」を開催中。7月30日に1stシングル「iD」をリリース、8月2日には活動3周年を記念したワンマン公演「ExWHYZ 3rd Anniversary Special Live ‘Our Step→Future’」をLINE CUBE SHIBUYAにて開催する。

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photo/Takuya Iioka
styling/Erika Abe
hair & maku-up/Yuri Ikeda[éclat]