【D.LEAGUE】完全優勝チーム・CyberAgent Legitを率いるTAKUMIさん 応援してくれる家族と夢を実現する原動力とは?(後編/全2回)

日本発プロダンスリーグ【D.LEAGUE 25-26 SEASON】が、10月25日・26日から開幕!注目は、24-25 SEASONで史上初となる完全優勝を成し遂げたCyberAgent Legit(サイバーエージェント レジット)。そんな最注目チームのリーダーであり、LDH所属のダンス&ボーカルグループTHE JET BOY BANGERZとしても活動するTAKUMIさんに、ダンスと共にしたこれまでの歩みについて伺いました。(第2回/全2回)

▼こちらの記事も読まれています

【特別カット集】CyberAgent Legit(サイバーエージェント レジット)・TAKUMIさんの圧巻のムーブ、その“一瞬”をとらえました。

 

D.LEAGUE(Dリーグ)とは……?

ダンスのプロ育成と、アート・スポーツ・ビジネス面での新たな価値の創造を目指し、2020年8月に発足した日本発のプロダンスリーグ。プロ野球やJリーグのように、才能あるプロダンサーが大手企業チームと契約し、約半年間のレギュラーシーズンを戦い、チャンピオンシップ優勝を目指す、スポーツとエンターテインメントが融合したダンスの頂上決戦。【25-26 SEASON】は新アリーナ「TOYOTA ARENA TOKYO」で16チームが参戦。【BLOCK HYPE】【BLOCK VIBE】の2BLOCK制での開催となり、さらなる盛り上がりが期待されています。

TAKUMIさんのダンスを支えた家族の方針

STORY編集部(以下同)――これまでの活躍の陰に、ご家族の支えも大きかったと思います。ご両親はどんな存在でしたか?

「そうですね。幼い頃から好きなことをやらせてくれる、否定しない親だったと思います。自分がやりたいことならそれをやるのが良いと応援してくれる、そうしたサポートは僕にとって本当に大きかったと思います。大人になってそのありがたみを感じています

――10代のときに部活やクラブ活動を本気で続けるには、親の支えが欠かせません。週末の夜に大阪でダンスの大会が終わった後、お母さまが福島まで夜中に送迎してくれたことがあったそうですね。

「そういうこともありましたね(笑)。毎週というわけではないんですけど。良かったなと思うのは、すごくサポートしてくれた一方で、干渉しすぎず、いい意味で自分の好きにやらせてもらえたところです。負けや失敗も人生経験のひとつとしてあっていいし、それを自分なりに感じることが正解だ、という考え方もとてもありがたく感じています」

――早稲田大学法学部に進学後、在籍中にプロダンサーとして活動を開始されています。ダンスと学業の両立は簡単ではなかったと思いますが、どのように工夫し実践してきましたか?

「僕自身、ダンスも勉強も好きだったので苦ではなかったです。もともと努力することは得意な方で、目標を決めて、そこまでに自分がどれだけ足りないかを洗い出し、それに向かって努力することは勉強やダンス、他の分野でも幼い頃からずっとやってきました

就職するか、ダンサーとして生きるか、岐路に立ったとき現れた“アーティスト”というもう1本の道。進む背中を押してくれたのは……

――常に背中を押してくれたご両親とも、アーティスト活動への挑戦について話し合いを持たれたそうですね。

「唯一、そこで家族会議をしました。両親は反対というより心配していて。僕の性格上、スポーツは得意なのでダンスは合っていると思うんですけど、アーティスト活動は自分自身が世に出るお仕事。そうなったときに僕のパーソナリティや性格をよく理解している両親だからこそ、大丈夫かな、ちゃんと考えているのかなと心配して

――どんな風に説得したんですか?

「僕自身、すごく迷っていたので、説得というより家族でしっかり話し合いました。就職するか、ダンサーとして生きるかと悩んでいたところに“アーティスト”というもう一本の道が出てきて。一般企業に就職という夢もあったので、大学卒業のタイミングを逃したらその道が閉ざされてしまうのでは……という不安もありました。そんなとき、すごくお世話になっていた方から『一般企業に就職する道もダンスや芸能の世界も、目標に向かって努力し達成するという作業や過程は同じ。セカンドキャリアを築く場面でも方法が違うだけで評価される本質は変わらない』と声をかけていただいて。今、自分の可能性を一番広げられるのはどこか? 今しかできないことは何か?と考えたときに、アーティスト活動とD.LEAGUEの両立をしたいと強く思ったんです。その気持ちを話したら、両親も『そんなに考えているなら大丈夫。頑張れ!』と背中を押してくれました」

――もし将来、TAKUMIさんが親の立場になったら、ご両親のような言葉をかけてあげられると思います?

「そうですね(笑)。でも、きっと応援することしかできないと思います。過度なプレッシャーはかけず、“やりたい”という気持ちをサポートできるような親になりたいですね」

D.リーガーとアーティスト、両方の顔を持つということ

――現在の活躍について、ご家族の反応は?

「めっちゃ喜んでくれてますね。最近はD.LEAGUEやアーティスト活動の現場にも喜んで来てくれるようになりました。そういう姿を見ると、やっぱりやってよかったなと思います。チームやグループのこともすごく応援してくれています」

――D.LEAGUEとアーティスト活動、同じダンスといっても求められるものや表現しなければならないものが全く違うと感じます。気持ちや頭の切り替えはどのようにされていますか?

D.LEAGUEは高い技術とレベルが求められるダンス100%の世界です。成長し続けないと淘汰されてしまうので、日々スキルアップのためにダンスと向き合って練習に取り組んでいます。逆にアーティストは、活動の要素のひとつにダンスがあって、歌や外見、内面の表現も問われる、ただダンスが上手いだけで成功する世界ではないので、そこが自分にとってすごく難しいところです。それでも、ダンスの可能性を広げてどうすればもっと多くの人に魅力を届けられるかなというベクトルで頑張っています」

大変なとき気持ちを奮い立たせる原動力になっているものは?

――忙しいスケジュールの中、気持ちを奮い立たせるものは、やはりダンスの可能性を広げたいという思いですか?

「そうですね。それに加えて、大会をはじめあらゆる場面でいいダンスができると、自分も嬉しいですし、それを見て会場や周りが盛り上がる光景は、ダンスの醍醐味だと感じます。そうした瞬間を繰り返し経験することで、もっと上手くなりたいという純粋なモチベーションにつながっています」

――TAKUMIさんも、まだまだ上達したいと思うんですね。

「全然なります! 僕より上手い方もたくさんいらっしゃいますし、活動させてもらっている以上、もっともっと上手くなりたいという思いがあります

――それでもスケジュールや体力的に大変なとき、モチベーションの保ち方は?

「アーティスト活動では、番組出演などを通じて達成できたことや嬉しかった瞬間を思い出すようにしています。体力的に辛いこともありますが、”好きなことをできている”という実感がひとつひとつにあるので、苦にならず自然と前向きに続けられています

「まだまだ終わりじゃない」ダンスを通して伝えたい思い

――TAKUMIさんがダンスを通して伝えたいこと、今後の夢や目標を教えてください。

「ダンス自体は以前より身近になってきましたが、自分のレベルを上げながら、もっと多くの人に質の高いダンスを届けたいと思っています。今は、SNSで“いいね”の数が多いとすごい=評価の指針という時代になっています。それももちろん必要なことなんですが、自分の中ではそれだけではないという思いがあります。ちゃんと数字も意識しながら、自分が今まで見て素晴らしいと思ったものを世に発信できるようなダンサーでありたいと思っています」

――最後に、応援してくれているファンの皆さんにメッセージをお願いします。

「【25-26 SEASON】がまもなく始まります。応援してくださる皆さんの存在が大きなパワーになっています。そのおかげでシーズン優勝、チャンピオンシップ優勝の完全制覇を達成できました。でも、まだまだ終わりじゃない、ワクワクしてもらえるパフォーマンスをお見せできるよう全力で頑張りたいと思います。これからも応援よろしくお願いします!」

撮影/山本雄生 取材/福吉由紀子[STORY編集部]

NEWS

TAKUMIさんがSTORY公式YouTubeに登場! ダンサーを夢見るキッズたちと共演。ぜひお楽しみに!

雑誌STORY公式チャンネル

TAKUMIさん PROFILE

2000年5月19日生まれ、福島県福島市出身。CyberAgent Legit(サイバーエージェント レジット)のリーダーであり、LDH所属の10人組ダンス&ヴォーカルグループ、THE JET BOY BANGERZ(ザ・ジェット・ボーイ・バンガーズ)のメンバーでもある。10歳のとき、東日本大震災の影響で屋外での活動が制限される中、姉が通っていた地元のダンススタジオでPOPダンスに衝撃を受け、ダンスを始める。高校時代には各種大会で好成績を収め、ニューヨーク・アポロシアターで開催された「アマチュアナイト」で月間チャンピオンに輝く。その後、早稲田大学法学部に進学。2020年にD.LEAGUEが発足し、大学在籍中にプロダンサーとして活動を開始。卒業後の2022年からはアーティストとしてもデビューし、活躍の幅を広げている。

Instagram @beatelements_takumi

X @legi_TAKUMI

 

 

CyberAgent Legit(サイバーエージェント レジット)

『21世紀を代表するダンスチームになる』を目標に、世界のダンスコンテストやバトルで活躍するメンバーが集結。HIPHOP、POP、LOCK、BREAKING、CHOREOGRAPHYなど、ストリートダンスのさまざまなジャンルを得意とする。リーグ屈指のチームワークで魅せるスキルフルなダンスは多くのファンから支持され「D.LEAGUE 24-25 SEASON」ではREGULAR SEASON優勝およびCHAMPIONSHIP優勝を果たし、D.LEAGUE史上初の完全優勝を達成した。
さらに、2024年1月には英国のオーディション番組「BRITAIN’S GOT TALENT SERIES 17」に出演し、ゴールデンブザーを獲得。日本国内にとどまらず、海外にも挑戦の幅を広げている。

Instagram @cyberagentlegit

X @legit_cyber

D.LEAGUE(Dリーグ)

【25-26 SEASON】は、新アリーナ「TOYOTA ARENA TOKYO」を舞台に、全16チームが参戦。大会は【BLOCK HYPE】【BLOCK VIBE】の2BLOCK制で開催。注目の1ROUNDは、10月25日(土)にBLOCK HYPE、10月26日(日)にBLOCK VIBEが予定されています。約半年間にわたる全8ROUND+CHAMPIONSHIPでは、世界最高峰のプロダンサーのステージを、会場で臨場感たっぷりに体感可能。興奮と感動を、その目でぜひ確かめてください!

D.LEAGUE(Dリーグ)公式サイト 

Instagram @dleague_official

@dleague_jp

 

おすすめ記事はこちら

世界的ブレイクダンサー・Shigekixさんに聞く「子どもの夢の育て方」【連動YouTube動画も!】

子育てに仕事に頑張りすぎるくらい頑張る40代読者たちの「涙、笑顔」エピソード5選

40歳を迎えた北山宏光さんにインタビュー「同世代女性の魅力は“安心感と経験値”だと思う」

STORY