「宿題をやらない娘とついケンカに」モデル佐藤ありささん、てぃ先生に聞く
佐藤ありささんがドイツでの子育てで悩んだ時に頼りにしているとよく話に出ていたてぃ先生と、ついにVERY3月号で対面! 本誌では入りきらなかった佐藤さんのお悩みをウェブで特別に公開します。今回のテーマは、小学2年生になった長女と宿題です。
第1回の記事はこちらから!
▶佐藤ありささんがてぃ先生に聞く「動画がないと子どもが食事できません」
ありささんのお悩み②
宿題をなかなかやらない娘と、平日はいつも言い合いになってしまいます。穏やかに楽しい時間を過ごせるのは、宿題がなんとか終わった休日だけ。怒ってばかりで、娘との関係もこれでいいのかとモヤモヤ…。
てぃ先生
「心理的リアクタンス」という言葉があります。簡単に言うと、自分の行動の自由が脅かされたり、制限されたりすると、その自由を取り戻そうとして反発や抵抗が生まれる心理状態のことです。お子さんが遊んでいたり、おやつを食べていたり、何か楽しいことをしている時に「宿題やりなさい」と言われる、これはまさに自由を脅かされている状態。言われるほど反抗心が生まれやすくなるんです。
ありささん
わかります。でも宿題には期限があるから…終わらせなきゃいけない。自分で決めたことなら進んでできるかなと思って、娘自身がホワイトボードに宿題のスケジュールを書くシステムを試したこともありました。でもそのうち「もしかしたらドリル」「もしかしたら音読」とか書き始めて(苦笑)。結局うまくいかなかったです。
てぃ先生
娘さん、賢いですね(笑)。ちなみに娘さんが宿題をしている間、佐藤さんは何をしているんですか?
ありささん
1人でできる内容なら、娘がダイニングで宿題をしている間、私は料理や家事をしています。「ママ、わかんないから来て」と呼ばれたら見に行って、また家事に戻って、の繰り返し。学校から帰宅して夕飯までに終わらせてほしいから、ワンオペ時間にやることが多いですね。夫が在宅の時は、隣にびっちりついてもらってやることもあります。
てぃ先生
そういう時、集中してやりませんか?
ありささん
そうなんです。すっごくやるんです…! きっとパパが上手なんですよね。私のやり方が問題なのかな。
てぃ先生
というより、娘さんは「見ていてほしい」だけだと思います。佐藤さんが、宿題のせいで娘さんとの関係が悪くなっていると感じるくらい課題感を持っているなら、ワンオペ時間に優先すべきなのは、家事よりも宿題かもしれません。少し専門的な話になりますが、「応用行動分析学」という学問に「注意喚起機能」という考え方があります。これは、見てほしい、構ってほしい、認めてほしいーーつまり、注意を引きたい欲求から起こる行動のこと。注目すること自体が、その行動を強化してしまう状態を指します。小学校2年生くらいまでの子どもの行動動機は、その欲求が約7割を占めるとも言われています。例えば、やたらとジャンプしている子がいたら、7割の可能性で「楽しいから」ではなく「見てほしいから」ジャンプしている。
ありささん
…泣きそうです。「ママ見て」と言われても「ちょっと待って。1人でできるでしょ」って、つい言ってしまっていました。
てぃ先生
褒められることやご褒美をもらうことより、見ていてもらうことのほうが、子どもにとっては何よりうれしいことなんです。とはいえ、ただじっと隣に座っていられない気持ちもよくわかります。例えば、娘さんが宿題をしている間、佐藤さんも隣で自分の興味のあることを勉強してみる。それだけで「ママと一緒に勉強する時間」になり、娘さんのモチベーションも上がりやすくなるかも。
ありささん
試してみます。
てぃ先生
もうひとつは、宿題のハードルを下げること。「スモールステップ」や「ベイビーステップ」と呼ばれる方法で、「じゃあ一問だけやろうよ」という声かけです。「一問だけやったら終わりにしていいから」って。もし本当に一問でやめちゃっても、「一問やったんだから、ついでに全部やりな」は絶対NG。
ありささん
それ…言ってしまいそうです!
てぃ先生
要注意です(笑)。で、5分でもいいから時間を空けて「じゃあもう一問だけやろう」と声をかける。時間がかかるかもしれませんが、それで終わるパターンもある。もしくは、一問だけのつもりが、そこからスラスラ進むお子さんもいると思います。もうひとつ、宿題へのモチベーションを別軸にするという方法もあります。例えば「宿題が終わったら、今日学んだことを使ってママに問題を出して」って提案してみるのはどうでしょう。娘さんが作った問題を、佐藤さんが解くというゴールを作るんです。怒られないためにやる宿題が、「ママに問題を出すためにやる」に変わる。できるママも見たいし、ママが「わかんない」って言うのも誇らしい。遊びの延長になりますよね。
ありささん
義務だと思い込んでいたかもしれません。それならストレスなくやってくれるかもと思いました。
Profile
1988年生まれ。2005年「ミスセブンティーン」に選ばれ、同誌専属モデルとしてデビュー。2016年結婚。翌年に長女を出産後ドイツへ移住。2021年に長男を出産し、2児のママに。頼れる人の少ないドイツでの育児生活の支えになったのが、てぃ先生を始めとするYouTubeの子育て情報だったそう。@satoarisa920
Profile
現役保育士・育児アドバイザー。SNSの総フォロワーは200万人を超え、保育士としては日本一である。最近ではNHK Eテレ「ハロー!ちびっこモンスター」など、情報番組からバラエティ番組まで幅広い分野のテレビにも出演。その超具体的な育児法はアイデアに溢れ、世のママパパから支持されており、「いま一番相談したい保育士」ともいわれる。@tsenseidayo
撮影/須藤敬一 ヘア・メーク/あきやまひとみ(佐藤さん分)、小川さつき(てぃ先生分) スタイリング/近藤和貴子(佐藤さん分) 取材・文/西原 章
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