政井マヤさん、不登校のわが子と見つけた新しい場所「元の学校に戻すのが正解と囚われていました」
元フジテレビアナウンサーの政井マヤさん。俳優・前川泰之さんと結婚し、3人の子どもに恵まれた5人家族です。マヤさんが30代40代と歩んできた道のりには、今、多くの人が直面する悩みと重なるテーマがありました。子どもの“不登校”、自身の“更年期”、そしてコロナ禍での“都内から湘南への移住”。それぞれの局面で、夫婦としてどんな選択をし、家族としてどう支え合ってきたのか。自分ひとりで抱え込まず、家族を巻き込みながら前に進んでいく——。起きた出来事を「どう向き合い、どう選ぶか」という問いへと変えていく、その姿勢に迫ります。
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「行きたいのに行けない」──親子で向き合った不登校のはじまり
子どもは3人。それぞれ本当に三者三様で、食の好みも違えば、顔立ちも性格もまったく違う。だから子育ても、毎回一からやり直しているような感覚で、3回分楽しく、3回分大変、という感じでした。そんな中で、子どもの不登校は、私たちにとっても初めての経験で、親として本当にしんどかった出来事でした。
最初はどうしていいか分からなくて、とにかく「学校に行かせなきゃ」と必死でした。不登校というもの自体を、どう受け止めていいのかも分からなかったんです。振り返ると、一番つらかったのは小学校中学年の頃。「行きたいけど行けない」と苦しんでいて、夜眠れなかったり、お腹が痛くなったり、体の不調としても出てきていて。見ていて本当に苦しかったです。子どももつらいけれど、親も同じくらいつらい。しかも、この先どうなるのか分からず、“出口が見えない”ということが、不安だった気がします。
しばらく学校を休んで、少しゆっくりしようと決めてからは、子ども自身は少し楽になったみたいですが、親は親で「じゃあこの先どうする?」という焦りがずっとあって。その不安や焦りは、なるべく子どもには見せないようにしていたけれど、内心ではずっと揺れていました。「このままでいいのかな」「何が正解なんだろう」と、自分の中でも答えが出ないまま、時間だけが過ぎていくような感覚でした。
“学校に戻す”ことをやめて、“この子に合う場所”を探し始めた
でも、どこかのタイミングでふと気づいたんです。ゴールは、無理に今の学校に行かせることじゃない。この子が自分らしくいられると思える、安心できる環境を探してあげることなんじゃないかって。そう思えた時に、すごく楽になりました。
それまでは、どうにか今の学校に戻さなきゃと思っていたから、無理に通わせようとしてしまうところもあって。それはきっと、私だけじゃなくて、子ども自身も同じだったと思うんです。
「ここに通い続けなきゃいけない」と思い込んで、なんとか行けるように努力しなきゃって、自分を責めていたところもあったと思います。でも、「環境を変えてもいい」と気づけたことで、そこから少し視野が広がりました。
実際に「学校を変えてみる?」と伝えた時、娘はすごく驚いていました。そんなことができるんだって。子どもは、自分ではなかなか選択肢を広げることができない。だからこそ、親が選択肢を見せてあげること、一緒に探してあげることが、親にできることなんだと感じました。
環境が変わったとき、子どもは本来の姿を取り戻した
紆余曲折ありながら、フリースクールやオンライン学習など、いくつかの学校を見学する中で「この学校に行きたい」と決めたのは本人でした。そうしてたどり着いたのが、インターナショナルスクールという選択でした。インスピレーションというか、「ここがいい」と本人がはっきり感じたんだと思います。もともと英語に興味があったこともあり、「英語をメインに学ぶ環境もあるよ」と伝えた時に、「そんな世界があるんだ」「ちょっと面白そう」と前向きに受け止めてくれたことも大きかったですね。
一方で、それまで通っていた学校から外れることへの怖さや「ドロップアウトしてしまうんじゃないか」という不安も、本人の中にはあったと思うんです。今まで積み重ねてきたものを手放して、新しい環境に飛び込むのは、やっぱり勇気のいることでしたし、親としても大きな決断でした。
でも、「好きだった英語をもっと学べる」というプラスの変化として捉えられたことで、少しずつ前向きに考えられるようになっていって。子ども自身も、新しいことに挑戦するという前向きな決断として進めるようになったのかなと思います。
そして、まったく違うスタイルの学校で、「また一から頑張る」という選択のほうが、結果的に受け入れやすかったのかもしれません。親としては正直「ここなら絶対大丈夫」という確信があったわけではなくて。どちらかというと、藁にもすがるような気持ちでの選択でした。それでも、「もしダメだったら、また探せばいい」と思って、探し続ける覚悟だけは持っていました。
私自身、学びをやめなければ、不登校の時期があってもいいとは思っています。ただやっぱり、学校で友達や先生と一緒に学ぶことは、その子にとってすごく大きな意味があると思っているので、できるなら学校に、という気持ちはずっとありました。実際に環境を変えたことで、子どもは本当に大きく変わり、まるで羽が生えたように、生き生きし始めて、本来の明るさや素直さをどんどん出せるようになっていって。
そんな姿を見て「その子に合う環境に身を置くと、こんなにも成長するんだ」と実感しました。
振り返ってみると、不登校だった時間も含めて、すべてが今につながっていると感じています。あの時は出口が見えなくて、本当に苦しかったけれど、今は「あの経験があってよかった」と思える。子ども自身にとっても、そして親である私にとっても、大きな学びの時間でした。
不登校の出口は様々だと思いますが、我が家の場合はもがいた結果、元の場所に戻すことではなく、その子に合う場所を探すことに切り替えたことで、親子ともに前に進めるようになりました。
政井マヤさんProfile
元フジテレビアナウンサー。2000年代に情報・報道番組を中心に活躍し、知性と柔らかさを併せ持つキャラクターで人気を集める。退社後はフリーアナウンサーとして活動の幅を広げ、テレビやイベントMC、講演など多方面で活躍。俳優・前川泰之さんと結婚し、3児の母。
現在は、湘南エリアに拠点を移し、地元FM局でのパーソナリティとしても活動。地域に根ざした情報発信を通じて、新たな一面を見せている。
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〈衣装協力〉デニムジャケット¥28,600(ELENDEEK) シャツ¥25,300 パンツ¥24,200(ともにプルミエ アロンディスモン/プルミエ アロンディスモン NEWoMan新宿) ベルト¥17,600(レフィエ/オブリオ) ピアス¥47,300(スキャット) リング[右手]¥23,100(LiiiNともにロードス) ネックレス¥27,500 バングル[2個セット販売]¥9,900 リング[左手中指]¥9,450(すべてアビステ) リング[左手薬指](本人私物)
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アビステ 03-3401-7124
ELENDEEK 03-6853-0100
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撮影/中田 陽子 ヘア・メーク/渡辺 みゆき スタイリスト/田中 梨奈 取材/日野 珠希