【抜け毛、髪痩せ…】髪のトラブルの原因は「腸」かも?40代50代に腸活がおすすめな理由[医師監修]

髪のパサつきやハリ不足、抜け毛などの髪トラブル。さまざまなケアをしているけれど手ごたえが薄いと感じていませんか? 髪は外側から整えるだけでなく、体の内側からのケアも重要。特に、健康的な髪づくりには「腸内環境」が深く関係しています。あんしん漢方所属の医師で腸活に詳しい後藤利夫先生に、髪と腸内環境の関係や、健康的な髪づくりに役立つ腸活をうかがいました。

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1.髪トラブルの原因は腸内環境!?

腸は食べ物を消化して栄養素を吸収し、不要なものは便として排出する大切な器官です。
腸内環境が乱れると髪に必要な栄養が不足しやすくなります。また、腸内にたまった老廃物や毒素が血流に乗って全身を巡り、健康的な髪の成長を阻害してしまうことも。
その結果、髪の成長サイクルが乱れて、抜け毛が増えたり、細く弱い髪が増えたりすることがあるのです。

2.髪の健康に関わるエクオールは腸でつくられる

抜け毛や髪が痩せるなどの髪トラブルが起きる背景には、女性ホルモンの減少も関係しています。特に、更年期になると髪のハリやツヤなどを保つ役割のあるエストロゲンが減少し、髪トラブルが起きやすくなります。こうした髪トラブルの改善に役立つ成分のひとつが、腸内でつくられるエクオールです。
エクオールは大豆イソフラボンの一種であるダイゼインが腸内細菌によって代謝されて作られる成分で、エストロゲンに似た作用があります。
ただし、大豆食品を食べれば誰でも十分につくれるわけではなく、腸内細菌の状態には個人差があります。さらに、エクオールを産生できる腸内細菌を持っていても、腸内環境が悪いとうまく産生されません。
そのため、更年期も健康的な髪を維持するには、腸内環境を整えてエクオールが産生されやすい状態をつくることが大切です。

3.髪の健康維持のための腸活5選

腸内環境を整えるには、特別なことを始めるよりも日々の生活にちょっとした工夫を加えるのがおすすめ。続けやすく、髪の健康維持に役立つ腸活を紹介します。

①大豆イソフラボンが含まれる食品を積極的にとる

エクオールを増やすために、大豆イソフラボンが含まれる食品を積極的にとりましょう。大豆イソフラボンは、豆腐や納豆、味噌、豆乳などの大豆製品に含まれます。
朝食に納豆を添える、味噌汁に豆腐を入れる、間食を甘い菓子から豆乳ヨーグルトに替えるなど、無理なく続けられる方法で日々の食事に取り入れてみましょう。

②食物繊維を積極的にとる

腸内環境を整えるには、食物繊維を積極的にとることも効果的。食物繊維は小腸で消化・吸収されずに大腸へ届き、善玉菌のエサとして利用されます。
食物繊維はもち麦や玄米、オートミールなどの穀物類や、わかめやひじきなどの海藻類、きのこ類、野菜、果物などに含まれます。白米にもち麦を混ぜる、海藻類をサラダや味噌汁に入れるなど、普段の食事にプラスしてみましょう。
また、食物繊維は便秘の改善にも役立ちます。便秘が続くと腸内環境の悪化を招くため、食物繊維を積極的にとって便秘の予防・改善につなげましょう。

③ストレッチをする

腸活は食事だけではありません。ストレッチで腸周辺の筋肉をほぐして外側から腸を刺激することも腸内環境の改善に役立ちます。
仕事の合間に背伸びをする、椅子に座ったまま上体を左右にひねる、就寝前にお腹周りをゆっくり伸ばすなどを行うだけでも、こわばった筋肉がほぐれて腸の動きを促すことにつながります。
忙しい日は長時間の運動を行うより、こまめに動くことを意識しましょう。筋肉がほぐれると血行も促進され、髪に必要な栄養や酸素が届きやすくなります。

④睡眠の質を高める

睡眠の質を高めて自律神経を安定させることも、腸内環境を整えることにつながります。腸内環境と自律神経は互いに関係し合っており、自律神経が乱れると腸内環境にも悪影響を及ぼす一方、自律神経が整うと腸内環境も整いやすくなります。
質のよい睡眠をとるには、就寝前の入浴の仕方を見直してみましょう。就寝の1〜2時間前までに40℃程度のぬるめのお湯に10〜15分程度浸かって深部体温を高めると、寝付きをよくすることにつながります。
入浴後はスマホの使用を控え、深呼吸やストレッチで心身をリラックスさせることも自律神経を整えて睡眠の質を高めることにつながります。

⑤サプリメントを活用する

食事が不規則になりやすいときは、サプリメントを補助的に活用するのも一つの手。腸内環境を整えるサプリメントや、髪の健康維持に役立つ栄養素がとれるサプリメントもあります。サプリメントであれば、のむだけで腸内の善玉菌を増やしたり不足しがちな栄養素を補給したりできます。
ただし、サプリメントはあくまで補助的なもの。また、目安量を超えて摂取するなど誤ったのみ方をするとかえって悪影響を及ぼす可能性があるので要注意。例えば、大豆イソフラボンであれば、特定保健用食品としての上乗せ摂取量の上限は30mg/日です。
決められた摂取目安量を守り、薬を服用中の人や体調に不安がある人は専門家に相談しながら、適切にセルフケアに取り入れてみましょう。

【髪の健康維持と腸活に関するQ&A】

Q.腸内環境が乱れるとどのような髪トラブルが起きやすくなりますか?

腸内環境が悪化すると、抜け毛や髪の痩せ、パサつきなどのトラブルが起きやすくなります。髪に必要な栄養の不足や腸から運ばれた老廃物などの影響により髪の成長サイクルが乱れてしまうのです。さらに、エクオールが産生されにくくなることで髪のツヤやコシが損なわれやすくなります。

Q.髪の健康にはどのような栄養が関わっていますか?

髪の健康には、髪の主な材料となるたんぱく質のほか、亜鉛やビタミン類などが関わっています。腸内環境を整えることに加えて、髪に必要な栄養素を含む魚や卵、大豆食品、肉、野菜、海藻類、きのこ類などをまんべんなくとり、必要な栄養が不足しないようにしましょう。

Q.腸活にはストレスケアも有効ですか?

ストレスがたまると自律神経が乱れて腸内環境にも影響するため、適度にストレスを発散することも腸内環境を整えるのに役立ちます。短時間の散歩や深呼吸、好きな香りを楽しむなど、自分なりのリラックス方法を見つけておくと、ストレスを発散して自律神経を整えることにつながります。

<参考文献>
内閣府食品安全委員会「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」

健康日本21アクション支援システム ~健康づくりサポートネット~「快眠と生活習慣」

監修してくれたのは…医師・後藤利夫さん

1988年、東京大学医学部卒業。独自の無麻酔・無痛大腸内視鏡検査法「水浸法」を開発。大腸内視鏡6万件以上無事故のベテラン医師。大腸がん予防から始まった腸内細菌や乳酸菌にも造詣が深く、菌のパワーを使って健康になる方法を各所で伝授し続けている乳酸菌の専門家。サプリメント「今日から腸活!」の監修も務める。

編集/根橋明日美 イラスト/PIXTAほか

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