「自宅では全裸」安田章大が明かす“フェチ”とロマンの話「ロマンを満たす相手に出合えたら奇跡」

世界中にファンを持つ名画「髪結いの亭主」。2026年9月28日(月)に初日を迎える舞台版「髪結いの亭主」は、物語の時代背景や舞台を大きく変えていることでも大きな話題に!主演を務める安田章大さんは、「既に存在している作品をいじることは、本当に大変で難しいことなんです」と語ります。今回の美STオンラインは、舞台版「髪結いの亭主」に挑む安田章大さんへの取材の第2弾!作品の魅力についてはもちろん、安田さんの個人的な“フェチ”の話まで!?読み逃し厳禁の内容たっぷりでご覧ください!

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脚本・演出の石黒さんの人生観が投影された、全く新しい「髪結いの亭主」

映画の「髪結いの亭主」をご覧になったことがある方は、物語の結末をご存知だと思います。安易に「悲劇的な結末」とは言えないグレーな部分を持っているのがいかにもフランス映画的ですが、舞台ではまた違ったフォーカスをしている点がまず見どころ。映画での見どころにもなっていたエロティックなシーンをあえてカットしているのも、舞台版の特徴かもしれません。それらには石黒さんの人生観が投影されているのかもしれませんが、既に存在している作品をいじることは、本当に大変で難しいことなんです。自分の私情を入れ過ぎると、世界中にファンを持つ作品だからこそ「こんなのは『髪結いの亭主』じゃない!」と大きく批判されることになりますから。だけれど自分の感覚を大切にしないと新しいものを作り出すことはできません。難しい塩梅ですが、台本を読ませていただいたらそのバランスが絶妙で!さすが、としか言いようがありませんでした。作品のテーマでもある、人間関係から生まれる歪みや、命の脆さや儚さ、それ故の人を愛する衝動など、そういったものはそのままに、映画では描かれていないことも描かれています。

僕自身の命に関わる経験が、「もしかしたら主人公の着想になったのかな?」と読み解いた部分も

台本を読んでふと思ったのは、主人公の男性には、僕自身の命に関わる経験(2017年に脳腫瘍の1つである髄膜腫を患う)が着想になったのかな?ということです。人は生きていると死にかけることもあるし、すぐに死んでしまうこともある。死というのは肉体的なことばかりではなく、心の死もあります。僕はかなり死を身近に感じた経験があって、そのことに随分落ち込み、怒りを覚えたものです。そんな心の有り様を台本から読み取ったのですが、僕のことが着想になっていないのなら、石黒さんと僕の死生観みたいなものがシンクロしたのかな、とも思いますね。

1950年代も、現代においても、人の根本は変わらない

舞台版の「髪結いの亭主」は、時代背景が1950年代に、舞台はフランスから茨城に置き換えられています。演出の石黒さんは劇団でも故郷の茨城を舞台にしていますね。課題だと思っているのは、1950年代の茨城の空気感をどのように作り上げていくかということ。時代が人に及ぼす影響は絶大で、あの当時は、新しい文化もどんどん入ってきた過渡期のような時代。男尊女卑とか、今では考えられない価値観が根付いていた時代でもあります。文化や価値観が現代とは違っても、人の持つ欲望や、独占欲や、愛憎のような、人の根本の部分はきっと変わっていないのではないでしょうか。あとはその土地柄ならではの人情もあると思うので、石黒さんとしっかりすり合わせをしたいですね。

僕としては共感の難しい役どころではあるけれど、自分の“癖”を大事にする部分は同じかな(笑)

映画でもそうでしたが、この主人公の男性は働いていないんですよね。その段階で僕としては中々共感の難しいキャラクターではあります。働いてもいないのに理想とする女性と巡り合って結婚するなんて、ある意味ではロマンのある話ですよね。唯一共感できることがあるとしたら、それは自分の“癖”を大事にしていること。例えば僕は中学1年生の時に姉の脇毛を好んで抜いていたのですが、好んでいたのでそれも癖と言える。自宅では普段全裸で過ごしていますが、それも癖。場合によってはオブラートに包むことも必要かもしれませんが、癖は誰しもあるもので別に恥ずかしいことではありません。

癖はロマンにも通じますが、ロマンを満たす相手に出合えるなんて奇跡に近いですよね。ですが人生はトントンだなと思うのは、理想や幸せを手に入れてしまったら、何かが欠けてしまうということ。その真理故の結末は、「髪結いの亭主」ならではの余韻を残すと思っています。

<プロフィール>

安田章大(やすだ しょうた)
1984年9月11日生まれ、兵庫県出身。
アイドルグループ・SUPER EIGHT のメンバーとして、主にギターを担当。俳優としては、ドラマ「ドラゴン青年団」(12/MBS)、「夜行観覧車」(13/TBS)、映画『ばしゃ馬さんとビッグマウス』(13)、『嘘八百 なにわ夢の陣』(23)、『平行と垂直』(26)、舞台「俺節」(17)、『マニアック』(19)、「忘れてもらえないの歌」(19)、「リボルバー ~誰が【ゴッホ】を撃ち抜いたんだ?~」(21)、『閃光ばなし』(22)、『少女都市からの呼び声』(23)、「あのよこのよ」(24)、「アリババ」「愛の乞食」(25)『音楽劇 ポルノスター』(26)などに出演。J-WAVE『SONG STORIES』(金曜深夜1時30分)でナビゲーターを担当。

<作品情報>PARCO PRODUCE 2026「髪結いの亭主」

1950年代の茨城県を舞台にとある街の理容室で紡がれる人生の哀歌を安田章大が全編茨城弁で描き出す!セザール賞7部門にノミネートされ、愛することの歓びと儚さが溢れた不朽の名作『髪結いの亭主』を日本で初舞台化!

チケット詳細&公演スケジュールはコチラ!
https://stage.parco.jp/program/kamiyuinoteishu/

撮影/古末優一 ヘア・メイク/山﨑陽子 スタイリスト/DOREMI 取材/キッカワ皆樹 編集/林彩香

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