松岡茉優さん「30代になって“自分に正直でいたい”と思うようになりました」

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Netflixの新シリーズ『ダウンタイム』は美容医療業界の光と闇を描くドラマ。「美容整形は是か非か」など、観る人の価値観を揺さぶる展開から目が離せません。主人公の一人を演じる松岡茉優さんに作品の見どころや30代になったご自身の「変化」を伺いました。

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30代、年齢とともに自分の「好き」が変わってきた

──松岡さんご自身は年齢を重ねるなかで、自分との向き合い方に変化はありましたか。
30代になってからのここ数年は、昔に比べ周囲からの視線をそこまで気にせず、「もう、いっか!」と思えるようになってきました。30代は、人生の選択について考えることが多い時期ですよね。VERY読者の皆さんとは同世代ということで、勝手ながらどこか仲間みたいな気持ちでいるんです。

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──20代までの自分とは変わってきているという実感があるのでしょうか?
思い返すと、やはり、10代から20代にかけての頃が、「人からどう見られているか」いちばん気になっていたように思います。とくに20代の頃は、人に好かれるファッションやメークをしたい、という気持ちが今より強かったかも。自分が本当に好きかどうかよりも、多くの人に支持されやすそうなスタイルを目指していました。いろいろ試行錯誤していたように思います。「他人の目を気にする自分は過去に置いてこよう」というのが、30代の今の気分です。長い人生の中で、今日の自分がいちばん若いんだし、「楽しい」「好き」って思えるほうを選んだほうがいいんじゃないかなと考えるようになりました。年齢を重ねることで選択肢が増えたように感じますし、価値観の基準が、他人軸から自分軸で考えるように変化してきたのかもしれません。
 

10代に戻れるなら「紫外線対策」はマストです

──変化と向き合うなかで、未来の自分のためにケアしていることはありますか。
何より紫外線対策です。今から戻れるのなら10代の私に「日焼け予防は大事だよ」と伝えに行きたい! 今回の作品は8K の高画質で撮っているんです。雄大な大自然を撮影するなら迫力満点だけれど、肌の質感までリアルに撮られるので、たまったもんじゃないです(笑)。仕事柄、どうしても高画質のカメラで撮られる機会が多いですし、これからもできる限りしっかり対策したいなと思っています。

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「整形について」自分の価値観が揺さぶられるような作品

──今回演じたのは、ある出来事をきっかけに、形成外科医から美容外科医に転身するという難しい役どころです。役を通じてご自分の考え方や価値観に変化はありましたか?
スタッフの皆さんと『ダウンタイム』の脚本についての打ち合わせをしたとき、「脱毛も整形だと思う」という声があったんです。「どこからが整形なのか」それぞれの価値観が違うのだとあらためて感じました。私が演じる主人公の医師・沼田文(ふみ)はもともと整形には否定的な立場。それでも美容医療業界に足を踏み入れたことで考え方に変化が生じます。主人公の視点を通じて、「他者の幸せを理解することはできるのか」と観る人に問いかける作品になっています。ドラマを観終わった後、皆さんの中に価値観が揺さぶられるような感覚が生まれたらうれしいです。
 

──主人公は医師として人を救いたいと、意見の異なる相手に正論で立ち向かいますが、ご自身に近いキャラクターですか?
私はまさに正論タイプ。もちろん大人として正論だけで物事は解決しないということは理解していますが、「正論しか勝たん」と思っている時期が長かったので、主人公の文ちゃんの気持ちはよく理解できました。でも、正論と正論がぶつかったときって、じゃんけんで言う「あいこ」の状態。問題は、そんなふうに意見が割れた後にどうするか、なのかなって。この作品が問いかけるものの一つに、「自分に正直に生きる」というメッセージがあると思います。真っ直ぐ同士がぶつかったら、話し合いを通じて先に進む方法を考えないとならない。生きる上ではそれが必要なときもある。ぶつかり合うなかで見えてくるものがあるのだと作品を通じて教えてもらった気がしています。

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実は人見知り。撮影で変化したこと

──もう一人の主人公を演じる仲里依紗さんとは今回初共演ですね。
今では「里依紗ちゃん」と呼ばせてもらっていますが、実は今回が初対面だったんです。お互い人見知りで、最初はなかなか雑談できなくて(笑)。今回は撮影期間が半年と長かったので、少しずつ距離を縮めることができました。私は元々、「人見知りって大人が言うのはナンセンス」なんて思っていたんです。初対面の人と話すのは苦手だけれどそんなことを言っていられない、と身構えていました。でも今回、里依紗ちゃんは「私、人見知りなの」と序盤に伝えてくれたんです。それも、すごく可愛らしく。それを聞いて「あ、そうか。正直に言っていいんだ」って思えました。苦手を隠して人付き合いするより、はじめに言ってしまったほうがお互いにラクでもっと仲良くなれるものなのかも、と。撮影期間中は、里依紗ちゃんの正直で素直なお人柄にも支えられていたなと思います。

松岡さん主演のドラマは2026年9月17日~配信スタート!

Netflixシリーズ『ダウンタイム』
美容整形の光と闇を、華やかに、苛烈に描き出す医療ヒューマンサスペンス

天才的なオペ技術で「命を救う」ことを信条としながらも形成外科医から美容外科医へ転身することになった沼田文(松岡茉優)は、「美で人を救う」を掲げるカリスマ美容外科医・遠山凜(仲里依紗)と対立。サナギが蝶になるまでの大事な時間=美容整形後の“ダウンタイム(術後の休止時間)”をモチーフに、多様性と反ルッキズムの潮流の一方で加速する整形ブームを背景に、美を追い求める人々の希望や葛藤、生きづらさをエンターテインメント作品として描き出す作品。

撮影/堺 優史<MOUSTACHE> スタイリング/浅井彩津希 ヘア・メイク/上野知香 取材・文/石川仁美

Profile

松岡茉優さん(マツオカ マユ)

俳優。1995年生まれ、東京都出身。幼い頃から子役として活動し、2008年から子供向けバラエティ番組『おはスタ』で“おはガール”を務めた。18年に『勝手にふるえてろ』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞、『万引き家族』で助演女優賞を受賞。19年には『蜜蜂と遠雷』で同賞の優秀主演女優賞、21年には『騙し絵の牙』で優秀主演女優賞を獲得した。その他、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』、ドラマ『最高の教師1年後、私は生徒に■された』ドラマ『ギークス/GEEKS』ミュージカル『ディア・エヴァン・ハンセン』などがある。今後の出演作に、映画『男ともだち』が控えている。

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