鈴木亜美さん「20代、30代にもがいたからこそ、いい40代を迎えられたと実感します」

10代の頃にアイドルとしてデビューし、瞬く間に歌姫となった鈴木亜美さん。そんな彼女も今は41歳になり、3人のお子さんの母でママタレントとして活動の幅を広げています。仕事に、育児にと、日々、どんなふうに過ごしているのでしょうか。そして40代になった今、これまでの人生を振り返ってどう感じているのかを聞いてきました。こちらのインタビュー記事は、後半となります。ぜひ、前半部分もあわせてお読みください。

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鈴木亜美さんProfile

1982年2月9日生まれ (41歳) 神奈川県出身。歌手、DJ、作詞家、女優、タレント、YouTuberと活動は多岐にわたる。6歳と3歳の男の子と、もうすぐ1歳になる女の子の母。

今年デビュー25周年を迎え、マルチな活動を展開中。

仕事があるから笑顔なママでいられて、子どもたちがいるから仕事も頑張れます

—仕事と育児の両立、どう工夫しているのでしょうか。

正直、仕事と育児の両立は365日ずっと大変っていうのが本音なのですが・・・それでも仕事で楽しいことがあるから笑顔で子どもたちと接することができていますし、子どもたちがいることでママとしてのお仕事もいただけているので、仕事も子育ても大事で私のなかでは繋がっているんです。

—ONとOFFの使い分けは?

普段とても地味なOFFですよ(笑)お休みの日は完全にOFFになることが大事だったりします。それがないとONにもなりきれなくて。家の周りは本当にラフな格好で歩いてますし、園でもマスクを取らないと気付かれないくらいです(笑)OFFで温存してONの仕事のときに可愛い衣装を着させてもらって、綺麗にしてもらって。両方あるからONの自分も楽しめる部分があります。仕事がなかったら私は何も考えずにだらだらして、こうはなってなかったと思います(笑)こういったお仕事をさせていただいているからこその特権かもしれません。

固定化したスケジュールと、激辛料理で日々のコンディションを整えます

1日のルーティン、自分の時間を教えてください

長男が早く目覚めるので一緒に5:30に起きてまずは好きなジャンルのyoutubeを見ます(笑)出発時間はみんなバラバラで、長男8時、次男は8時半、長女は9時半に保育園に送っていきます。次男と長女が同じ保育園に入れなかったので、2箇所保育園をまわります。そのままジムへいってお仕事現場、またはお仕事現場にいってジムです。16時半にお迎え、17時にお風呂、18時半までにご飯を作ります。ご飯を待っているあいだは、子供たち3人で遊んで待っています。19時半にご飯を終えて、20時半にはベッドへ行き私と子供3人で就寝です。私もそのまま朝まで寝ます。このスケジュールを守ることで、毎日をなんとか回せているんです。

—忙しくても「これだけは欠かせない」こと、ものなどはありますか。

激辛料理!10歳のときに大人が頼んだ辛い中華料理を食べた時からハマっています。私の元気の源ですね!お味噌汁やお鍋など多めにつくって、残ったものに激辛スパイスをかけて食べるのが毎日の楽しみです。激辛の度合いは液体ではなくなってドロドロになったところが目分量で、絶対毎日食べます(笑)毎日食べることで代謝がよくなって、体調もよくて私にはいいことしかないんです。

流れに身を任せつつ、大事なことは自分だけで考えます

–子育て、仕事でつらいことや悲しいことがあったときにどうやって気持ちを切り替えたり、乗り越えてきましたか

私は結構流れに身を任せます。自分が考えてどうにかできることでもないし、自分でもがいても限界があると思います。私の仕事って基本「いただくもの」なので、自分の意見を伝えられることは伝えるんですが、あとは流されるまま流されようと身を任せています。自分の人生に関わる大きなことに関しては、人に相談しても答えは出ないと思っているので自分で考えます。自分が選択するときは良いこともどん底も両方を考えて、覚悟をしてから決断をするようにしています。

–気持ちの切り替えはできるほうですか?

若い時は難しくて切り替えられないときはありましたが、今はできるようになりましたね。もともと人に甘えられない性格だったので、若い頃はとくに人に言えないことがとても辛かったです。

夢が全て叶った10代、葛藤の多かった20代、タイミングと縁の30代

【10代】一言でいうと「操り人形」だったと思います。自分の意思はほとんどなく、なすがままされるがままに働いていました。睡眠時間は3時間くらいでしたが、念願の芸能人になれて、夢が叶って、とても楽しかった時ですね。

—もともと歌手志望でしたか?

歌手というより、誰もが知っている有名人になりたくて、その一つとして歌手がありました。テレビに出たい、雑誌に出たい、CMに出たいという想いがあって、全部10代のときに叶いましたね。

【20代】操り人形ではなくなり、自分の意思を伝えられるようになりました。自分がやりたくないものはやりたくないと言えるようになりました。音楽としては、DJをどうしてもやりたい気持ちが強かったです。DJを本気でやりたかったので、テレビに出ながら中途半端な気持ちではダメなんだと自分に言い聞かせて、DJだけで日本をまわったり、世界にいったりストイックに向き合っていました。周りがやって欲しいことと、自分がやりたいことが中々交わらなかったので、私にとっての20代はかなり苦しかったです。「自分ってなんなんだろう」「自分っている意味あるのかな」と思ったこともありました。

【30代】やりたいことをとことんやったけれど、気づいたらその先の未来に続くものがなかったと気づいたのが30代前半の頃。何もしない1年があって、この先どうしようと考えているときに夫と出会いました。今まで結婚なんて考えてもいなかったんですが、この時ばかりはタイミングと縁ってあるんだなと思いました。

結婚&妊娠を発表したことで、ママというポジションでのお仕事がもらえるようになり、何もなかったところからまた芸能の仕事に繋がることができました。

30代までもがいたからこそ、いい40代を迎えられている気がします

—40歳の壁、不安なことなどありましたか?

私にとっては40より30の壁でした。40代はようやく40代だ!という気分で、ひょいっと越えられた気分になれました。「若いね!」と言われない年齢になり、現場でも自分が年上になったことで余裕が持てるようになりました。その分、自分で挑戦していけるようにもなり、新たに料理の資格や得意な整理整頓の資格もとって、やれることを増やしています。今は自分の好きなことで人にアドバイスできる専門的なことを深めていけたらいいなと思っています。

 —40代、どんな女性になりたいですか?これからの生き方や考え方など自分の未来像について教えてください。

色々あったけれど、今がいちばん無理せずお仕事をできているのかなと思っていて、いい40代を迎えられたなと思っています。子供たちがいるから頑張れていて、頼れるスタッフもいて、いま環境がとても整っているんです。久々に音楽活動もできるようになったので忙しくも楽しんで過ごせています。色々乗り越えて今とっても幸せです!

STORY読者へのメッセージ

同じ40代でバリバリお仕事を頑張っているママさんって多く、私自身ももっと頑張ろうと刺激をいただいています。読者さんも私も、同じ時代を生きる女性としてお互いに刺激しあえる存在になれたらいいなと思います。まだまだ40代って何事にも挑戦して、自分の人生を充実させていけるときだと思います。その先に素敵な50代を迎えられるように今を過ごしてもらいたいと思います。無理にあれこれ考えずに、出会いやタイミングを大事に、ときには流れに身を任せて、進んでいけたらいいですね。

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撮影/古水 良 モデル/鈴木亜美 ヘア・メーク/間 隆行(Lila) スタイリスト/MaiKo yoshida 取材・文/小出真梨子

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