便秘だけど市販薬に頼りたくないあなたへ。今日からできるセルフケアを紹介します!【管理栄養士監修】
仕事にプライベートに忙しい毎日、便秘で悩んでいる人は少なくありません。発酵食品やオリゴ糖など、いいといわれるものは試したけれどスッキリしない。かといって、薬を使うのはハードルが高く感じますよね。でも大丈夫、生活のなかで解消できる方法があります。今日からできる便秘解消のセルフケアをみていきましょう。
こちらの記事もおすすめ
目次
- 便秘はなぜ起こる?
- 便秘を放っておくとどうなる?
- 便秘の解消法
- 便秘には漢方薬という選択肢
- 便秘はセルフケアで解消する
便秘はなぜ起こる?
慢性便秘症診療ガイドライン2017によると、便秘とは「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」と定義されています。つまり、ただ排便回数が少ないだけでなく、スッキリ出せていない場合も便秘とされるのです。
便秘は、腸の動きが鈍くなることで起きます。腸の動きを鈍くする原因は、ストレスなどにより腸をコントロールする自律神経のバランスが乱れることや、排便をがまんし過ぎること、食生活の偏りによる腸内環境の悪化などがあります。
便秘を放っておくとどうなる?
便秘を放置すると、腸内の便が水分を吸収されて硬くなり、腐敗します。そして、発生した毒素が腸内環境を悪化させたり、腸から吸収されて血液にのって体内を巡ったりすることで全身に悪影響を及ぼします。
具体的な症状は、おなかのハリやガスのたまり、食欲不振による栄養不足、肌荒れ、いぼ痔や切れ痔、さらには免疫機能や認知機能の低下などです。
便秘の解消法
生活習慣の見直しをして、腸の動きを活性化させることと、腸内環境の改善をすることが便秘解消には重要です。なかでも、すぐに始められる食事、ストレッチ、マッサージについて詳しくみてみましょう。
【1】食事
胃に食べ物や飲み物が入り動き出すと、腸も連動してぜん動運動が起こります。とくに朝は排便しやすいタイミングなので、朝食を摂って胃腸を動かすのが便秘解消に有効です。
朝食時に食欲がない場合は、味噌汁やスープなどの汁物だけでも摂るようにしましょう。温かさが胃腸を活性化し、具材を咀嚼(そしゃく)することで、ぜん動運動の連動が強まります。
【2】ストレッチ
ゆっくり、深い呼吸をしながらのストレッチは血行促進や自律神経のバランスを整える効果が期待でき、便秘の解消にも役立ちます。ストレッチの種類は気持ちがいい、と感じられるものがいいでしょう。ここでは、腸の周辺をほぐすストレッチをご紹介します。
- 両脚を伸ばし長座をする。両手はお尻のすぐ後ろにつき背筋を伸ばす。
- 左のひざを立てて左足を右のスネの外側に置く。
- お尻を左側に少しずらし、下半身をそのまま右側に倒す。
- 無理のない範囲で左ひざを右の床までおろす。
- 反対側も同様におこなう。
【3】マッサージ
腸の周りには骨がないため、皮膚の上から手でアプローチもできます。便秘のときに腸に触れると、硬く感じる場合もあります。手で腸をマッサージすることで、直接的に働きかけましょう。
マッサージする際は、時計回りの大腸のラインを意識してほぐすのがポイントです。おへそを中心に大きく「の」の字を書くように時計回りにマッサージしていきます。押す際は、ゆっくりと息を吐きながらおこないましょう。
便秘には漢方薬という選択肢
すぐに食事や生活習慣を変えられない人には、漢方薬をのむのも選択肢のひとつです。漢方薬のなかには、便秘に効果が認められており、内科などで処方されているものもあります。
便秘の改善には、「低下した腸の働きを回復させる」「おなかを温める」「自律神経を整える」「便の水分バランスを整える」などの作用をもつ生薬を含む漢方薬を選びます。
おすすめの漢方薬
麻子仁丸(ましにんがん)
腸をうるおし、腸を刺激することで排便を促します。便が硬い人の便を軟らかくして、排便をスムーズにし、腹部の膨満感を改善します。
大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)
腸の動きを促し、腸の動きを整え、便が出やすいようにする漢方薬です。比較的効き目が早いことが特徴で、便秘にともなうのぼせや食欲不振、おなかのハリなどの症状がある人におすすめします。
漢方薬は食事の工夫などでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。
あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp
便秘はセルフケアで解消する
便秘は多くの女性にとって身近ゆえに放置されがちな悩みですが、適切なセルフケアで改善されやすくなります。ストレッチやマッサージ、バランスのとれた食生活など、日常生活に取り入れやすい方法を試してみましょう。また、漢方薬も効果的な選択肢のひとつです。健康な腸を保つことで、心身ともに快適な生活を送りましょう。
この記事を書いた人
あんしん漢方 管理栄養士
小原水月(おはらみづき)
管理栄養士・健康食育シニアマスター。社員食堂で300以上の料理を修得、ダイエット合宿所・特定保健検診の業務に携わり600人以上の食事と生活習慣改善を個別サポート。
自身の出産後の体調不良から食事と漢方で体調改善/増進の経験を生かし、栄養学と漢方を合わせたサポートを得意とする。「心も体も食べたものだけで作られる」をモットーに簡単で時間もお金もかけずに元気になれるレシピを発信中。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/