永作博美さん「子供に怒ることもありますが…」感情的になってしまった時のリカバリー法は
デビュー当時から変わらない少女のような微笑みの中に、これまでの仕事や子育ての経験値から来るキリッとした筋の通った意見を持ち合わせた永作博美さんは美ST世代の憧れ。心持ちやライフスタイルについてお伺いしました。
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お話を伺ったのは…女優・永作博美さん
《Profile》
永作博美さん
1970年生まれ。茨城県出身。1994年、ドラマ「陽のあたる場所」で女優デビュー。2011年、映画『八日目の蟬』で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞受賞。近年の出演作に映画『朝が来る』、Amazon prime配信ドラマ「モダンラブ・東京」、舞台『月とシネマ2023』など。朗読を務めた湊かなえさんの短編集『サファイア』がAmazon オーディブルで配信中。
そうですね……。50も過ぎてますけど、大人でもなんでもないです（笑）。ただ子供が成長してくると、しっかり意見を言ってくるようになるので、対抗するには自分が考えをはっきりさせて、きちんと納得させられるような説明をしなければならないので、私も相手にどう伝えるといいのかはずっと試行錯誤中。無邪気で笑顔の素敵な人でも永遠に怒らない人はいないので、自分が感情的になってしまった時も、謝ってリカバーすればいいのだと思います。子供に怒ることもありますが、その場で解消するとなんで怒っているのかを理解してもらえるので、それで終わり。
イライラしても仕方がないですし、大体寝たら直ります（笑）。寝て起きたらいつも新しい自分。その新しい自分に向き合って過去を振り返らない精神が、メンタルを保つ秘訣というかハッピーの秘訣なのかもしれないですね。夢中になれることを見つけるのも大事。私は白いご飯が好きなんですけど、一緒に食べる自分の大好物の作り置きを作ると満足します。じゃこ山椒を作って瓶に詰めたり、紫蘇味噌や大根の醤油麹漬けとかを作っていると「これで私のご飯のお供ができた！」とすごく気持ちがいい。
可愛いと言われることは素直に嬉しい“有難く受け止めつつ、自分軸で生きたい”
ささやかでも、自分が気持ちよくなれることをするのは、心の充実にすごくいいと思います。多分若いときは誰かのマネをしようとかずっと何かを探していた気がするんです。でもそういう周りに惑わされなくなってくるのが、年齢を重ねることなのかなと思っていて。本質的に自分に合う合わないを取捨選択できるようになるのが年をとるということなんじゃないかな。そういう意味で年をとると楽になるし、より自分らしくなっていく過程なんだろうなと思います。
断捨離は捨てた上で脳内整理済みとして戻ってくるものがあるというか、脳と体が勝手に過去の回収作業をしてるんだと思う。自分に向き合うようになると、周りが表現していた美ではなくて、自分がキレイだと思うものを素直に言えるようになってくるんだと思います。つまり、自分らしさに立ち返って、素直に何かに夢中になれることが、大人の可愛らしさといえるのかもしれませんね。
《衣装クレジット》
ビスチェ￥17,930パンツ￥27,940〈ともにアンクレイヴ ホワイト〉シャツ￥19,910〈ネイヴ〉（すべてオンワード樫山）シューズ￥69,300（ネブローニ）ピアス￥88,000（ウノアエレ）リング￥3,900（soie／ロードス）
2024年『美ST』10月号掲載
撮影／向山裕信（cheek one） モデル／永作博美 ヘア・メイク／千吉良恵子（cheek one） スタイリスト／井関かおり 取材／門脇才知有、安部麻維子 再構成／Bravoworks,Inc.
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