「え!やるべきでしょ!」SUPER EIGHT安田章大、運命的なオファーで名作映画の舞台版「髪結いの亭主」主演に

2026年9月28日(月)からいよいよ幕を開ける話題の舞台「髪結いの亭主」。フランスの名匠パトリス・ルコントの代名詞とも言える同名映画が原作であり、舞台化されるのはなんと日本では初めて!物語をフランスから1950年代の茨城に変える大胆な翻案も注目の的に。そして主演はSUPER EIGHTの安田章大さんが務めます!今回の美STオンラインでは、世界中に熱狂的なファンを持つ原作映画の舞台化に挑む安田さんに徹底取材を敢行。第1弾として、作品にかける想いや、出演のきっかけともなった脚本・演出の石黒麻衣さん(劇団普通)との出会いについて、たっぷりとお伺いしました!

◆関連記事

「自宅では全裸」安田章大が明かす“フェチ”とロマンの話「ロマンを満たす相手に出合えたら奇跡」

「え!やるべきでしょ!」とテンションMAXとなった、2年前の運命的なオファー

僕は日頃から舞台を沢山観るんですよ。有名無名問わず、自分の中でピンときたものは何とか時間をやりくりして足を運ぶようにしています。「劇団普通」に出合ったのも、そんな直感がきっかけでした。劇場にあるフライヤーを見ていたら、黒一色のインク刷りの、表面だけのがあって。「これは面白いんじゃないか?」という直感と、その媚びない感じが妙に気になって観に行ってみたんです。「写真」という3人芝居で50分ほどの作品だったのですが、対話劇で、「あー、人間ってこんなやなぁ」と思える内容で。お客様が50人くらい入る小さな会場で、終演後は主宰の石黒麻衣さんが入り口でお客様のお見送りをされていたんですよ。それで、お客様が全員帰られるのを待って、僕から声をかけさせていただいたんです。僕、割とそういうことするんですよ(笑)。別の方の作品を観に行った時は、その劇団に電話して「あそこの演出はどんな意図があるんですか?」と直接伺ったことも。石黒さんの反応ですか?「何故観に来てくださったんですか?」と(笑)。その後作品の話を少しさせていただいて帰ったのですが、その後お仕事をご一緒することになるなんて、当時は想像もしていないことでした。

どうやら、「髪結いの亭主」の舞台化を企画された方が、数多の演劇人の中から石黒さんに脚本と演出をオファーし、その際に主人公の男性を演じるのは誰が適任か訊いたらしくて。すると石黒さんが僕の名前を挙げてくださったそうなんです。僕がオファーをいただいた時は、それはもう「え!やるべきでしょ!」とテンションMAXになりましたが、同時に「僕でいいの?」という驚きの気持ちもあったんです。ですが脚本と演出があの石黒さんですし、どうしてもやりたいという気持ちが勝って。それが今から2年ほど前のことです。

フランス映画の持つ独特の“湿度”は、人の羞恥心にリンクしているんじゃないかな

映画「髪結いの亭主」はいつ観たかな?公開されたのが1990年ですから、僕が6歳の時です。10代の時はアクション映画だったりわかりやすいものが好きだったので、フランス映画に手を出したのは20代に入った頃だったかと思います。その年頃になると、色んな人の色恋を見たり聞いたりして、愛と別れだったり、生と死だったり、人の機微にも目を向けるようになりますよね。一時期は意識的にフランス映画を観るようにしていて、「髪結いの亭主」はもちろん、レオス・カラックスの「ボーイ・ミーツ・ガール」や「ポーラX」、「汚れた血」や「ポンヌフの恋人」などに傾倒。「ジュリエット・ビノシュってええなぁ!」と思って、彼女が出ている「ポトフ 美食家と料理人」を観たりもしました。フランス映画って内容が詩的というか、独特の湿度があると思いませんか?それって、全てを言い切らない、表現し切らない、つまり説明的な部分を削ぐことで、むしろ観る者に人の持つ生々しさが伝わるからだと思うんです。その生々しさが苦手な方もいらっしゃると思うんですが、それは自身の内面が作品に投影されているからかもしれませんね。湿度や生々しさは、言い換えればフェチだったり羞恥心だったりして、だからみんな隠そうとする訳ですが、僕はそこを追求するのが好きというか、自分の求めている表現には不可欠な要素だなと思っています。

この石黒版「髪結いの亭主」が将来海外で公演できるようになれば、それはとても意義のあること

世界中にファンを持つ「髪結いの亭主」ですが、フランスでも舞台化の話が持ち上がったそうなのですが最終的には頓挫したそうです。日本では、今回の上演が初めてになります。照明の使い方や、セットや役者の配置で時空を飛ばす方法は演劇ならではですが、今回の舞台ではそれが見事にハマっています。物語が理容室をメインに展開していくという点で「髪結いの亭主」という映画はそもそも舞台向きなのだと思いますが、映像と違って演劇では、香ばしいほどの人間臭さや泥臭さが役者の体からダイレクトに放たれます。それは台本でいう、「……」というような、言葉にできない、あるいはしなくてもいい感情の“におい”。是非劇場で体感していただきたいですね。しかも今回は日本の演劇人である石黒さんの解釈が入り、舞台は1950年代の茨城です。戦後の混沌とした、当時の日本人が抱いていた感情や、日本ならではの国民性、そして文化がふんだんに投影され、大きなアレンジが加えられています。今後のことはわかりませんが、僕はこの舞台作品が海外でも公演できるようになればいいなと思っていて。著名な海外の原作を日本の価値観で解釈して提示することは、とても意義のあることになる気がするんです。

<プロフィール>

安田章大(やすだ しょうた)
1984年9月11日生まれ、兵庫県出身。
アイドルグループ・SUPER EIGHT のメンバーとして、主にギターを担当。俳優としては、ドラマ「ドラゴン青年団」(12/MBS)、「夜行観覧車」(13/TBS)、映画『ばしゃ馬さんとビッグマウス』(13)、『嘘八百 なにわ夢の陣』(23)、『平行と垂直』(26)、舞台「俺節」(17)、『マニアック』(19)、「忘れてもらえないの歌」(19)、「リボルバー ~誰が【ゴッホ】を撃ち抜いたんだ?~」(21)、『閃光ばなし』(22)、『少女都市からの呼び声』(23)、「あのよこのよ」(24)、「アリババ」「愛の乞食」(25)『音楽劇 ポルノスター』(26)などに出演。J-WAVE『SONG STORIES』(金曜深夜1時30分)でナビゲーターを担当。

<作品情報>PARCO PRODUCE 2026「髪結いの亭主」

1950年代の茨城県を舞台にとある街の理容室で紡がれる人生の哀歌を安田章大が全編茨城弁で描き出す!セザール賞7部門にノミネートされ、愛することの歓びと儚さが溢れた不朽の名作『髪結いの亭主』を日本で初舞台化!

チケット詳細&公演スケジュールはコチラ!
https://stage.parco.jp/program/kamiyuinoteishu/

撮影/古末優一 ヘア・メイク/山﨑陽子 スタイリスト/DOREMI 取材/キッカワ皆樹 編集/林彩香

◆あわせて読みたい

SUPER EIGHT横山裕×関水渚、17歳差の凸凹バディ誕生!『今夜もシリアルキラーと待ち合わせ』は「予想がつかない復讐劇」【インタビュー前編】

横山裕さん「猟奇シーンは平気なのに、注射はダメ(笑)」 愛さずにはいられない横山さんが挑む「生活圏ホラードラマ」の魅力とは【『今夜もシリアルキラーと待ち合わせ』インタビュー後編】

堂本光一さん「毎日が限界突破」と語る多忙な日々でも…頼れる名品アイテムとは

美ST