日本のメンタルケアが、世界に遅れをとるワケ【カウンセリングを受ける=精神的に弱い人は間違い】

任される仕事が増え、日々ストレスを抱えるCLASSY.世代。プライベートでも恋愛や結婚、家庭環境と悩みを抱えていても、誰にも話せず辛い思いをしている人が多いという現状が。そんなとき、専門家とのカウンセリングが心を軽くしてくれるかもしれません。

日本はメンタルケアが遅れています。もっと気軽に頼って大丈夫

欧米の映画やドラマって、カウンセラーに悩み事を相談するシーンがよく出てきますよね。他国ではあのようにメンタルケアをすることが日常に浸透しているのですが、日本はメンタルヘルスの分野で欧米に大きく後れをとっています。それは我慢が美徳とされる文化が根強いからということと、〝カウンセリングを受ける=精神的に弱い人〞〝病気でもないのに行くなんて〞などの偏見を持つ方が多いことに起因しています
どうしても人に言いづらい悩みがあるとき、占いに行く人っていますよね。占いもストレス発散になって楽しいし、当たっていることを言われると嬉しいものですが、前回の記事に挙げた4つの機関は悩みを医学的、もしくは科学的視点から根本解決に導く場所、と考えていただけるとよいかと思います。とくにメンタルケアオフィスは〝もっと生きやすくなるために〞ライトにカウンセリングを受けてほしい、という趣旨で開設されている場所。占いに行くのと同じくらい気軽に行ってOKなんです。CLASSY.世代の方もたくさんいらっしゃいますよ。そして一度いらした方はほとんどがリピーターになるくらいです。
大きな悩みや不調がなければ行ったらダメ、だなんて思わなくて大丈夫です。むしろ思いつめて心身に症状が出る前に、なんともないうちに行くのがベター。誰もが虫歯にならないように日々歯磨きをして定期検診を受けて予防をしますよね。心も同じで、定期的なケアができるのが一番です。
では具体的な症状や悩みがない状態で何をカウンセリングしてもらえばいいのだろうと思われるでしょうが、何でもOKというのが答えです。仕事、人間関係、恋愛、健康の悩みなど、友達に話すような内容を相談いただいてもいいですし、とくに悩んでいることはなくても「自分のことをもっと知りたいから」「誰かに話を聞いてほしい」でも大丈夫。話していくうちに「自分ってこんなことにこだわっていたんだ」と新たな一面を知ったり、考え方の偏りに気づけたりと、発見があるはずです。
悩みには大も小もなく、人に話したらいけない悩みなんてありません。だから、少しでも調子が出ないと感じたら「こんなことで」と思わずこの4機関の中からベストな場所を選んでみてください。メンタルケアオフィスに来ていただいて、医療行為が必要だと判断したら病院を紹介するなど早めの対策も取れます。ぜひ、より生きやすくなるために、メンタルケアを日常に取り入れてみてください。

教えてくれたのは…

公認心理師・山名裕子先生 「や

公認心理師・山名裕子先生
「やまな mental care office」を東京・青山に開設、日常のあらゆる悩みへのカウンセリングを行う。メンタルケアの大切さを伝えるため、メディア露出も多数。

イラスト/ヤマサキミノリ 取材/野田春香 再構成/Bravoworks.Inc