「自分を過信しないから悩まない」【SUPER EIGHT 横山裕さん】愛され続ける謙虚な姿勢

SUPER EIGHTのメンバーとして様々なジャンルで引っ張りだこの横山裕さん。年齢を重ね、改めて内面の豊かさと愛情深い人間性が注目され今や「国民の兄貴」と言ってもいいほど人気の彼にオファーが途切れない役者としてのお仕事と円熟みを増す一方のグループ活動について伺いました。


仕事で失敗しても『お前、そんなに過信するなよ。お前なんてそんなもんや』と思うから悩みません

ここ数年で彼の“すごさ”が広く再発見されている。不変のビジュアル、不屈の精神、不動の愛情、全てが破格。

今放映中の主演ドラマ「今夜もシリアルキラーと待ち合わせ」も大きな話題に。演じるのは婚約者を殺され、復讐を誓う昔ながらの昭和気質な刑事。「大切な人や親族を失う状況には、たぶん自分も冷静さを保てない。同じことをしてしまうかもしれない」と、人一倍強い家族愛が滲む。

「原作の漫画を読ませていただいたけど、めちゃくちゃ面白くて話に引き込まれて、続きが気になって仕方なくて(笑)。でも原作ありきなのはありがたい半面、プレッシャーと隣り合わせです。それに最近はTVerでの再生回数やSNSの反応も気になります。それが全部ではないけれど、コメントする方がドラマを盛り上げてくださるので、それには耳を傾けなきゃいけないと思う。でも、作り手としてモノづくりの根幹はブレてはいけない。これが葛藤なんです」。

「去年はドラマを3〜4本やったかな」と笑うほどの過密スケジュールで俳優としてのオファーも途切れないが「芝居への向き合い方の転機は、30代前半で主演した舞台『ブルームーン』で演出家の鈴木裕美さんと組んだことが大きい」のだそう。

「二度とお芝居できないと思うほどに、こてんぱんに怒っていただきましたね。稽古で『台本に書いてあることをあなたはしてない、セリフを読んでいるだけで相手の話を聞いていない』と言われたことが響きました。とはいえ、自分では会話しているつもりだったから腑に落ちなくて。本番でそれがパチッと繫がった瞬間が自分の中であって、そこからお芝居のスタンスが変わっていったような気がします」。

仕事を詰め込みすぎて大丈夫ですか?ってマネージャーに言われます(笑)大変だけど、その分達成感もでかいから今、幸せです!

気づくと40代半ばで、ある意味“ブレイク”状態に。

「仕事のペースは前と変わらないけど、ひとつひとつが大きいというか、目立つのかな。でも、僕はご縁があって声かけてもらったら極力やりたいんです。だって、一線でやっていないと、声もかけてもらえへんし。詰め込みすぎて、大丈夫ですか? ってマネージャーに言われます(笑)。去年の24時間テレビのマラソンもライブツアー中でしたしね。でも僕はやれると思っている。やってみると仕事を入れすぎたなと思うし、時間が足りなくなって大変。でもその分達成感も大きい。その連続ですね」。

そしてグループ活動も23年目。「今はみんなやれることをやっている時間なんじゃないかな。メンバー同士でソロ仕事の報告はしないから、個人でいろんな活動をしているのを携帯ニュースで見ると、めちゃくちゃ刺激を受けます。頑張ろう! と思える、戻る場所があるっていいですよね」としみじみ語り、グループ活動で大事なものは、自分の意見と信頼して任せる部分のバランスだと言う。

「例えばライブのセットリスト作りでも、ゴールはお客さんを楽しませてあげたいという同じ想いだけど、方向性は異なったりします。『そうか、そういう想いなんや、じゃあ、そこに乗っかろう』と思うこともあれば、譲れないこともある。そのバランスがすごく大事かな。最近の僕はそれこそ、大倉(忠義)やヤス(安田章大)に任せていますね。特に大倉が言っているなら乗っかろう、と思える力量や実績はすごい。バラエティでいただく話も『メンバーがやると言っているならやります』と答えています」とSUPER EIGHTへの信頼は盤石。

グループ愛と同様に家族への愛情の深さも印象的だが「いやいや、イメージって怖いですよね」と苦笑する。

「僕はそんないい兄貴キャラじゃないですよ。やってあげたいと思わせてくる弟がすごいだけ。後輩も、可愛いから可愛がっているだけです。だって僕に興味がない奴や鬱陶しい奴には何もせえへんし(笑)」と否定するのも彼らしい。

では恒例の質問、現在地を富士登山に例えると?

「5合目かな。でも、あれ? 5合目やったら、しんどいな(笑)。でも今は挑戦する気持ち、まだこれから登るぞって気持ちですね。45歳はまだやれることいっぱいあるし、年のせいにもしたくないしね」。

「仕事で失敗しても、俺ってそんなもんやしなあ、って開き直りも早いんです。『お前、そんなに過信するなよ。お前なんてそんなもんや』と思うから悩まない。ありがたいことに仕事は続いている。だから俺、めちゃ幸せです」と見せる笑顔に一点の曇りもない。

謙虚で自然体、驕りなく裏表なく、求められればどこまでも真摯に応える。彼の真価と進化に、時代がようやく追いついてきたようだ。

横山裕さんprofile

ドラマ「今夜もシリアルキラーと待ち合わせ」

1981年5月9日、大阪府生まれ。2004年、関ジャニ∞としてCDデビュー。2024年からはSUPER EIGHTとして多方面で活躍。放映中のドラマ「今夜もシリアルキラーと待ち合わせ」(毎週水曜23時〜・カンテレ・フジテレビ系)で主演・磯貝史郎を演じている。

撮影/曽根将樹(PEACE MONKEY) ヘア・メーク/たるみえれな スタイリスト/袴田能生(juice) 取材/小花有紀 ※情報は2026年8月号掲載時のものです。

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