梅宮アンナさん「結婚は修行です」生き方が確立した50代からの再婚はなおさら

2024年8月、乳がん(浸潤性小葉がん・ステージ3A)を公表した梅宮アンナさん。手術、抗がん剤、放射線治療を乗り越え、現在もホルモン治療を続けています。闘病中の2025年5月には、アートディレクターの世継恭規さんと出会って10日で結婚。それぞれが長い一人の時間を経て始めた結婚生活は、決して穏やかなことばかりではありません。取材当日も夫婦喧嘩の真っ最中で、アンナさんは自宅を離れ、代官山で過ごしていました。「結婚は、修行です」と語るアンナさん。激しくぶつかり、時には家を出ながらも、なぜ二人はまた同じ場所へ戻るのでしょうか。結婚2年目を迎えた今、見えてきた“大人になってから誰かと暮らすこと”のリアルを伺いました。

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「出て行け」と言われたので、本当に出て行きました

実は、今日もよっちゃんと喧嘩中なんです。だから今、私はこれまでの家にいるの(笑)。私たち、ただでさえ出会って10日で結婚しているでしょう。しかも、よっちゃんは60代で、私も50代。お互いに長い間、自分のやり方で生きてきて、もう人間として出来上がっちゃっているんですよね。

そのうえ、二人とも一人っ子。兄弟がいる家庭で、譲り合ったり、誰かに合わせたりしながら育ってきたわけではないから、結局お互いに自己主張が強いんです。喧嘩になると、二人とも言いたいことを言っちゃう。今回も、よっちゃんから「出て行け」と言われたから、本当に出て行きました。

もちろん、私も負けないから、「そんなことを言うんだったら、あなたが出て行けばいいでしょう」と言うんですよ。実際、よっちゃんのほうが家を出て、近くのホテルに泊まって帰ってこないこともあります。だから、いつも私ばかりが家を出ているわけではないんです。二人とも、頭にくると距離を置くタイプなのかもしれない。

よっちゃんは、しばらくすると「戻ってきて」と言うんです。でも、私もすぐには戻りません。「分かった。ごめんね」と言って、すぐに帰るのが一番平和なのかもしれない。でも、それだと、言われたことの重大さが伝わらない気がするんですよね。「出て行け」と言われた側が、はいはいと翌日に戻ったら、また同じことが起きるでしょう。

だから、数日は戻らない。今回も、売り言葉に買い言葉だったとしても、「これは言わないでほしい」ということを、ちゃんと伝えなきゃいけないと思っています。大体は、何日か経つと私がお家に戻って、二人で話をします。「もう喧嘩はやめようね」と仲直りするのですが、また何かあれば喧嘩する(笑)。本当に、私たちはデコボココンビなんですよ。

夫婦喧嘩の原因は、性格ではなく「家のサイズ」かも

私たちが結婚した時、本当は最初から二人の新しい家に引っ越せばよかったんだと思います。

今暮らしているのは、もともとよっちゃんが住んでいた家。しかも、よっちゃんにとっては仕事場でもあるんです。だから、私からすると、あまり2人の住まいという感じがしないんですよね。喧嘩になると、「なんでここにこんなものを置いているんだ」とか、「仕事が忙しいのに、俺ばかり掃除している」と言われることもあります。結局、よっちゃんのなかには「自分の家」という感覚が強くあるんだと思う。そう言われると、私も「じゃあ、すみません。荷物を元々の暮らしていた家に持って帰りますよ」となるわけ。

それに、よっちゃんは家のリビングで仕事をするんです。家がもっと広くて、それぞれに部屋があれば、「じゃあ私は自分の部屋にいるね」とできる。でも、今の家では、よっちゃんがリビングで仕事をしていると、私は「自分の居場所がないな」と感じることがあるんですよね。だから、よっちゃんの仕事中は、寝室にiPadを持ち込んで映画を観たりしています。寝室にはテレビもないから、自分なりに考えた過ごし方です。コロナ禍の時も、旦那さんが家で仕事をするようになって、夫婦喧嘩が増えたとか、“コロナ離婚”なんて言葉があったでしょう。今、その感覚なんです。

うちも、父が亡くなったあと、コロナ禍で、それまで別々に暮らしていた家族が一緒に生活した時期がありました。最初はものすごく喧嘩が多かったんです。でも、それぞれに部屋を持てる家へ引っ越したら、喧嘩が減りました。その時にも思ったけれど、家って、本当に空間のサイズが大事なんですよ。一人なら、自分の好きなように動ける。でも、誰かと暮らしていると、どうしても相手の存在が気になる。別に嫌いなわけではなくても、一人になれる場所がないだけで、イライラすることもあるんです。

だからやっぱり今も、いい家があったら引っ越そうと話しています。ただ、二人の条件に合うところが、なかなか見つからないんですよね。

病気をしたから、もう一度誰かと生きようと思えた

私は28歳の時に最初の結婚をして、1年ほどで離婚しています。当時は、「価値観が合わない」と思って別れたんですよね。でも、今になって思うのは、価値観がぴったり合う人なんて、たぶんいないんじゃないかということ。見てきたものも、食べてきたものも、育ってきた家庭も違う。それに、男と女というだけでも、考え方が違うでしょう。若い頃の私は、「もう無理」と思ったら、本当に無理だったんです。相手と合わないと感じたら、そこで終わり。わざわざ苦しい思いをしてまで、すり合わせようとは思わなかった。

でも、私たちくらいの年齢になると、もう何十年もそれぞれのやり方で生きてきています。今からまた誰かと出会って、一から関係を作っていくことだって、ものすごく大変なんですよね。それでも私が再婚できたのは、病気をしたことが大きかったと思います。もし、がんになっていなかったら、私はたぶん再婚できなかった。ずっと一人で生きていくつもりだったと思うんです。でも、病気になると、この先のことを考えるでしょう。このままずっと一人なのかな、、と思った時に、誰かと寄り添って生きていきたいという気持ちが生まれました。よっちゃんも、脳梗塞や糖尿病を経験しています。よっちゃんもきっと、病気をしたことで、これから先ずっと一人でいることに不安を感じたんじゃないかな。二人とも病気を経験したからこそ、誰かと一緒にいたいと思った。出会って10日で結婚したから、勢いだけに見えるかもしれないけれど、私たちにとっては、それまでの人生や経験があったからこその結婚だったんだと思います。

「結婚は修行です」50代の今だから、簡単に諦めちゃいけないと思う

結婚してみて、今、本当に思うんです。結婚は、修行ですよ!本当に修行!!(笑)。楽しくて、幸せで、それだけで続いていくものではないんですよね。結局は、違う人間同士が、二人で一つずつ作っていくものなんだと思います。もちろん、私も「相手を変えたい」「自分の理想どおりになってほしい」と思って、よっちゃんにいろいろ言っているところがあります。でも、相手を自分の理想の形に変えようとすること自体が、たぶん違うんですよね。

だからといって、何でも我慢すればいいということでもありません。私はもう我慢しないし、よっちゃんも我慢していない。お互いに主張して、喧嘩して、少し離れて、また仲直りをする。その繰り返しです。でも、本当に嫌いだったら、よっちゃんだって「仲直りしようよ」とは言わないと思う。私も、話し合うために家へ戻ったりはしないでしょう。「本当に嫌だ」と思う瞬間はありますよ。喧嘩にはものすごくエネルギーを使うし、結婚って苦しいなと思うこともある。

それでも、ご縁があって一緒になったんだから、すぐに諦めちゃいけないんだなと思うようになりました。昔の私だったら、そんなことは思わなかった。若かったから、合わないなら終わりでよかったんですよね。一人で暮らしていれば、自分の得意なことだけをやっていればいい。特に仕事をしている人なら、仕事だけできていれば生活が成り立つ部分もあります。

でも、人間って、仕事だけできればいいわけではないでしょう。誰かと一緒に暮らすと、自分の苦手なことにも向き合わなければいけない。相手のことを想像したり、自分とは違う考え方を受け入れたりする力も必要になります。人と一緒にいるって、本当に煩わしいんですよ。でも、その煩わしさの中に、一緒にいるからこその成長がある。結婚2年目の今、私は、そういうことなのかなと思っています。

ジャケット¥305,547(by HANA WRIGLEY) デニムパンツ¥27,500(ヤヌーク/カイタックインターナショナル) パールネックレス¥61,600 「あ」 リング¥390,500 「クロス」リング¥389,400(すべてビジュードエム/ビジュードエム六本木ヒルズ) パンプス¥113,300(セルジオ ロッシ/セルジオ ロッシ ジャパン カスタマーサービス) タンクトップ・その他リング/アンナさん私物

撮影/古水 良(cheek one) ヘア・メーク/森 ユキオ(ROI) スタイリスト/乾 千恵 取材/日野 珠希 構成/玉榮日菜子

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〇カイタックインターナショナル 03-5722-3684
〇セルジオ ロッシ ジャパン カスタマーサービス 0570-016600
〇by HANA WRIGLEY hello@hana-wrigley.com
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