介護は「仕事感覚」で分担を。家族が共倒れしないための「3つの基本ポイント」

【介護】は独りで奮闘するものではありません。家族で分担できることや活用できるシステムを知っておくことで、来るべきその時に対処できます。すでに介護を始められている方も、この機会にできることを見直してみませんか?

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介護は『家族で取り組む』プロジェクト!

介護・暮らしジャーナリスト 太田差惠子さん

1993年頃より介護の現場を取材。「介護とお金」にも詳しい。『親が倒れた! 親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと 第4版』(翔泳社)など著書多数。

◇ 頑張りすぎず、サポートも費用も仕事感覚でマネジメント!

介護というとどうしても入浴・排泄・食事の介助がパッと浮かびますが、これから親がどうなっていくかは一人ひとり違ってきます。ですので、その時その時、親は何ができて何ができないのかをしっかり観察し、「できないこと」をサポートすればいいわけです。今の課題は何なのか。課題を克服するにはどうすればいいのか。ひとつずつ、もぐら叩きのようにつぶしていきます。まさに仕事と同じ感覚です。

介護の目的は、親の自立した生活を支援することにあります。そのため、介護費用もプロジェクトの予算として考え原則、親のお金を充てるべきでしょう。予算内でどう納得してやっていくか、親にも理解を求め優先順位をつけることが必要です。

親の希望を知っていてこそ、適切にサポートすることができます。住みたい場所や、いざという時の治療の希望など、お盆やお正月など顔を合わせたタイミングで、元気なうちに話し合っておきましょう。また、見守りサービスを入れる、食事の宅配を使うなど、何かさりげないサービスに入っていることによって、お互いの安心感と同時に、将来本格的なサービスに進んでいきやすいというメリットがあります。今必要ではなくても、サービスに対して親和性があると長い目で見たときにスムーズかもしれません。

できることから少しずつ始めることです。一度、大風呂敷を広げると、小さくしにくいものです。「これからは毎月実家に顔を出す」など言葉にしてしまうと、引っ込みがつかなくなってくることも。介護は長期戦なので、頑張りすぎないこと、共倒れしないことが何より大事です。

「知ると便利! 介護のお得&見守りサービス」

◯ 地域包括支援センター

介護の困りごとはまずここへ。親が住む地域の地域包括支援センターはどこにあるのか、将来的にどんなサービスが受けられるのか、親が元気なうちに確認。

◯ JAL「介護帰省割引」

介護のための帰省時に航空運賃が割引に。双方の居住地の最寄り空港を結ぶ一路線限定、運賃から10%割引。JALマイレージバンクへの入会、「介護帰省割引情報登録」が必要。

◯ Echo Show 8

アプリから予定を入れておけば、決めた時間に音声で読み上げ。「呼びかけ」機能により通話も可能。¥34,980/Amazon

◯ まもりこ(人感センサー)

Wi-Fi不要の見守り端末。冷蔵庫やTV前など生活動線上に設置しておくと、一定時間動きがない場合スマホへ通知。カメラではないのでプライバシーも安心。本体¥9,900、月額¥550/合同会社ネコリコ

◯ BOCCO emo

感情豊かな共感ロボット。お話を通してあなたのことを覚え、大切な家族に成長していく。ドアの開閉をセンサーでキャッチしてやさしく見守り。LTEレンタルモデル 月額¥2,970/ユカイ工学株式会社

「〝介護未満〟にやっておきたいことLIST」

◻︎ 住む場所、誰から介護を受けたいか、親の希望を確認
親が元気な時じゃないと聞けないことも。「聞いておけばよかった」と後悔しないために、親の気持ちも一緒に整理しておいてもらいましょう。

◻︎ 家族・きょうだい間で役割を確認
誰がどんな役割を担うのか、親子関係も踏まえて適材適所で分担していくと、介護に積極的ではないメンバーも巻き込めることがあります。

◻︎ 介護資金について親も交えて話し合う
資金は年金や蓄えから? 自宅を処分? それとも? 聞きづらい場合はせめて預貯金や保険関連の書類の保管場所だけでも聞いておきましょう。

◻︎ 話す機会を定期的に持つ
ランチミーティングやお酒を飲みながらでも、定期的にプロジェクトメンバーでコミュニケーションをとれるようにしておきましょう。

 
撮影/清水将之 ヘア・メーク/yumi(ThreePEACE)スタイリスト/宮崎真純(likkle more)イラスト/岡田 丈 取材/北野法子、香取紗英子 ※情報は2026年10月号掲載時のものです。

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