成宮寛貴さん(44歳)、俳優から距離を置き世界を旅した 8年で重ねた思いを胸に、再びスクリーンへ
「ごくせん」に「オレンジデイズ」……、若き日に心をときめかせたドラマの中、
その麗しきビジュに女性たちを釘付けにした成宮寛貴さん。トランク一つで世界を巡り、自分自身と向き合う8年の時を過ごした成宮さんは、昨年、ドラマの出演で役者復帰し、今回は『藁にもすがる獣たち』(9月25日公開)で映画再デビュー。8年の時が成宮さんにもたらしたものは――?40代の今、役者復帰して見えてきたあれこれをお聞きしてみました!
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幼い頃から「男だから女性を守らなくちゃ」と思い育った
今回の作品は、僕が俳優に復帰してから初めての映画になります。40歳を過ぎて役者に復帰する中、これから演じる役柄はきっと限られてくるだろう、そう思っていたんです。でも、台本を開いてみたら、やんちゃな不良警官の役柄。なかなか今の年齢ではできないキャラだったからこそ、「やってみたい!」と、自分なりに準備しました。声色を落とすためにガラガラ声にしてみたり、無精ひげを生やし、体を鍛えてがっしりとさせたり……。
そして、不良警官さながらにラフにスーツを着た自分の姿を見て、「ああ、40代になって良かった。やっと、スーツが似合う年齢になったな」そう、思いました。さらには、城定監督にいくつかのシーンでアイデアも提案させていただいて、自分が思い描く世界を、自由に暴れさせてもらいました。
今回僕は演じた“良介”は、女性にめっぽう弱くて、女性のためにヤクザの組長からお金を借りて、首が回らなくなり、一発逆転を狙って無茶をするという単細胞。でも、ずるくて女々しいけれど、いざとなると男っぽくて、どこか憎み切れない人間っぽいキャラクター。
そんな良介が魅力的な男に見えるようにと演じていたのですが、僕自身は、“女々しさ”より“男っぽい”キャラの方に意識が向いていたかもしれません。
僕に良介フレーバーがあるとしたら、「可愛い女性にめっぽう弱い」というところでしょうか(笑)。自分が素敵だなと思う女性の前だとつい心が広くなって、何でも「いいよ」と言ってしまう。自分が悪くなくても「ごめんね」って言えてしまう。それで、後々トラブルになったり……(笑)こんなことを正直に言えるようになったのも、40代になったからかもしれません。
8年の時ブランクがくれたのは、「やっぱり俳優が好き」という自身の気持ちへの気づき
久しぶりの映画出演で、技術の進歩も実感しました。東映の撮影所も、今は360°フルスクリーンのスタジオ(東映バーチャルプロダクション)を容し、今回、車での逃走シーンは、あらかじめ撮影された街並みをそのスクリーンに映し出しながらの撮影となりました。カメラもコンパクトになって、照明を作る時間が短くなったり、これまで出来なかった場所での撮影もできるようになったりと、8年前から比べると、随分と便利な時代になりましたね。
俳優を辞めた時は、僕の人生に一つピリオドが打たれて、第1章が終わったという気持ちでしたそれで、トランク一つで世界を一周して8年をかけて自分がしたいことを見つめ直しました。そこで気が付いたのは、自分は表現をすることが好きなんだということ。絵を描くなどのアート活動やアパレル、ジュエリーのデザインなど、様々なクリエイティブにも挑戦しました。でも、今、やっぱり俳優の仕事が好きなんだ、と改めて感じています。台本を受け取ってそれを開いた時に、「どんな芝居ができるんだろう……」と、今の自分に興味が湧いてきます。そんな大切なことに気が付くのに、結構、時間がかかってしまいましたね(笑)。でも、振り返ってみると、あの8年は、俳優としての第2章を始めるためにきっと必要な時間だったのだと思います。
Hiroki Narimiya
1982年9月14日生まれ、東京都出身。00年、宮本亞門演出の舞台『滅びかけた人類、その愛の本質とは…』でデビュー。その後、数多くの映画、ドラマに出演。16年に活動休止した後、復帰作「死ぬほど愛して」(ABEMA/25)ではABEMAオリジナルドラマ史上最高の総視聴数を獲得。今年は宮本亞門氏が演出を手掛ける舞台『サド侯爵夫人』で主演を務めた。今作が復帰後初の映画作品となる。主な出演作品に「オレンジデイズ」(04/TBS)、NHK大河ドラマ「功名が辻」(06/NHK)、「ハチミツとクローバー」(08/CX)、「相棒」シリーズ(12~13/EX)、『逆転裁判』(12)、『映画 暗殺教室~卒業編~』(16)など。
今回、成宮さんが出演した映画は……
『藁をもすがる獣たち』
監督:城定秀夫
脚本:小林靖子・城定秀夫
原作:曽根圭介「藁にもすがる獣たち」(講談社文庫)
出演:鈴鹿央士、成宮寛貴、森七菜
MEGUMI、前田旺志郎、二ノ宮隆太郎、青木マッチョ、
岩松 了、小手伸也、
風吹ジュン
配給:東映
©曽根圭介/講談社 ©2026「藁にもすがる獣たち」製作委員会 2026年9月25日(金)全国ロードショー
チャンネル登録者数“2ケタ”の弱小大学生YouTuber・佐藤寛治(鈴鹿央士)は、ある日バイト先のネットカフェで客が置いていった怪しげなボストンバッグを発見する。そこにはなんと“1億円”の札束が入っていた!寛治は思わずバッグを持ち去ってしまうが、それにはボケ始めた祖母(風吹ジュン)との暮らしが理由にあった。一方その頃、生活安全課の不良警官・江波戸良介(成宮寛貴)は、ヤクザの親分・郷田厳(岩松了)から借りた金を返せずにいた。また、夜の気配を漂わせる悪女の“し~な”(森七菜)は、投資の失敗で多額の借金を抱えたワケあり主婦・庄田美奈(MEGUMI)に近づき保険金絡みの怪しげな計画を企てて……。
撮影/田頭拓人 取材・構成/河合由樹
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